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市民活動をやっていた時の話/思い出すのもイヤな人 その4

私ともう一人のたった2人が中心になって始めた市民活動団体。何の予備知識もなく、ただ勢いだけで始めた訳で、多少経験や知識のある人だったら見てられない危なっかしさというか、いい加減の極みと言うかそんな状態で動いていた訳です。


だけどこんな世の中でよ、面倒で何の得にもならない市民活動なんてことをわざわざ始める人など、滅多に居ない訳。だから今も思うのは「市民活動なんて始めちゃうのは損得勘定も何もないバカなヤツなのだ。だからやろうと動き出しただけでも大した事なんだよ」と言いたいわね(笑)ほら、地域づくりのキーマンって「若者、よそ物、バカ者」って言うでしょ?

そんな市民活動を始めて間もない頃、建築事務所を構えている中沢重男氏(仮名)と言う方から連絡を頂いた。私たちの活動に賛同し、協力したいとの事だった。

中沢氏は本業の傍ら、これまでも多数の市民活動に関わり実績を上げて来た方らしかった。その中沢氏と最初に落ち合って今後の事を色々話し合う場での事、彼から「活動資金の足しに」と一万円が入った封筒を手渡された。10円や20円のやりくりにいつも汲々としている主婦のみけ子たちにとってはそれはトンデモナイ大金な訳で!

私たちのような市民活動団体の現状をよく分かっている❣️と感激したのも束の間、その中沢氏は経験者だけあって何も分からない私らのやる事なす事見てられない危なっかしさだったらしく、ダメ出しの嵐だったのだ。

初めての見学会。地元新聞にその見学会の告知が大きく掲載された事もあり、参加者はびっくり仰天の80人オーバー❣️「10人くらい来れば良い方かな」なんて考えていた自分たちはもうその状態にパニクってしまったわ。

その場で見学会の案内の様子を見ていた中沢氏、後から細かいダメ出しを山盛りでしたね。確かにどうしようもなく段取りも手際も悪いし見てられなかったとは思う。経験者からのアドバイスはありがたかったけれども。だってそんなこと初めてなんだから仕方ないじゃん。まぁこの方、いわゆる「ドリームキラー」だったみたいね。


何とな〜くのゆるい市民活動として始まった建物保存の市民活動だったが、人が集まり団体として形になるにつれ組織運営もきちんと体制を整える必要が出てきた。市民活動団体のアドバイスをしてくれるNPO団体に運営についての相談に行ったり、会費を集めての団体運営の体裁を整える意味できちんとした会則を作ったり。

会則も出来、1年に一度はきちんと団体の総会を開き活動報告や決算報告、予算案の承認など団体としてしっかりした活動ができるようになったのは結成してから1〜2年経った頃だったか。

慣れないながら1年間のお金の出入りを計算し、決算の書類も出来た。予算案や年間の活動予定もざっくり原案を作って中心メンバーに意見をもらいつつ、総会にかける書類を作っていざ総会の本番になったのだが。

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その総会の場に来た中沢氏、予算や活動案にダメ出しをし始めた。曰く「予算案の中のイベント予算の@@は$$ではないか」「この予算案では会費収入が##円となっているがその収入の根拠は何か。今より会員数が増える計算になっているが、どうやって会員を増やすつもりか」

突っ込まれることは一々その通りだったよ。予測や見通しの甘さはそりゃあるだろう。だけどね、私、その時一番言いたかったのは、事前にざっくり原案を作った上で「意見のある方は10日以内にご連絡下さい。皆さんの意見を取り入れた形の予算や活動予定に変えた上で総会に計ります」と連絡していたじゃないか〜!ってこと。

それが中心的スタッフの立場にいながら、事前の意見受け付けには全く反応せず、総会の場であれこれ言い出すのって一体何???団体をぶち壊したいの?ゴタゴタを起こすのが楽しいの?

中沢氏の最初のその意見を皮切りに、その総会の場は騒然となり会場にいた人たちはああでもない、こうでもないと様々に意見を言い出し始めた。

そんな状態になってしまったのでは仕方ない。議長(みけ子)としてはその場で思いっきり言いたいだけの意見を全部出し切ってしまうまで、黙ってその場で見守りつつ意見が落ち着くのを待った。そこで一呼吸置き、

「この団体は結成してそんなに時間の経っていない若い団体だ。色々試行錯誤や意見のぶつかり合いもあるかとは思う。今ここで出された意見はありがたく受け取り今後の活動に生かしたい。ただ、この予算案は私たち中心スタッフが時間をかけて議論をし、一生懸命知恵を絞って作り上げ練り上げた活動予定と予算案である。真剣に考えた上での予算案であり活動予定だと言うことをご理解いただきたい。意見も出切ったと思うのでここで採決を取りたい。賛成の方を挙手をお願いします❗️」

こんな場面を経験するのは生まれて初めてだし、こんなに議論が白熱する場をまとめ上げる力量など自分にはこれっぽっちもなかった。だけど、突然自分に神が降りて来た(笑)採決の結果は賛成多数で可決❣️

だいぶ揉めた総会ではあったが何とか無事に終わった。最後は「意見のある人は積極的にスタッフとして参加してほしい。小さな団体だし自分の思いを団体の活動に反映させるチャンスでもあるから」と話して総会を締めくくった。

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もうさぁ〜大汗かいちゃったよ〜。心臓バクバクだったね。なんで事前に資料も送って「意見を言ってね」って言ってんのにその後でゴタゴタ言い出すのよ〜‼️未だに思い出しては頭が沸騰する感じがするわ💢

その後、その中沢氏は時々団体のイベントには顔を出すものの、それもあまり頻繁ではなくなりフェードアウトするように活動から手を引いて行った。聞くところによると、私たちのような市民活動を始めたばかりの団体のスタッフとしてあちこちに顔を出してはダメ出しして回る態度がどこに参加しても同じだったようだ。その都度周囲の人といざこざを起こしていたようなのだ。ゴタゴタを起こして、自分も居心地が悪くなりその後に活動から抜けてしまう……。そんなことを繰り返していたのかしらね。

もう細かいことは、大昔のことなんで記憶が曖昧だ。でもあの時の総会のゴタゴタで意見も発言も多数出され、「一体この場をどうやってまとめたら良いんだ?」と頭が爆発しそうになりながら考えたことだけは、昨日のことのように思い出されるよ。数々の修羅場をくぐり抜けてここに今こうして居るんだ、自分は。

もうホント、思い出したくない過去の出来事だわ〜(T . T)





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