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「ヤバいモノを見てしまった❗️」感が半端なかったRELAXのミュージックビデオ/フランキーゴーズトゥハリウッド

ストーリィ性のある作り込まれたミュージックビデオといえば、マイケルジャクソンのスリラーが有名だ。あの曲がヒットしMVが流れるようになったのは80年代初めの頃だったか。

洋楽ミュージシャンのライブ映像が見られることさえ稀だったその頃に、あの凝ったMVを目にしてその斬新さと面白さに圧倒された。

その当時、他の多数のMVが多くのミュージシャンによって制作されたが、たまにしか目にすることができなかった私たち日本の音楽ファンは貪るようにTV画面を見つめていたよ。

日本の洋楽ファンは深夜の音楽番組で、数本のMVを目にするだけだった。その当時は今のようにYouTubeで繰り返し興味のあるMVを見られた訳ではない。TVで流れるMVを食い入るように見るくらいしか出来なかった。もう少し後になってビデオデッキで録画して見る、なんて事も出来るようにはなったけどね。(うちではビデオデッキを買ったのはかなり遅かったかも知れない)

その当時に初めて目にしたフランキーゴーズトゥハリウッドのRELAX(リラックス)。メンバーがステージ上で演奏するバージョンのMVもあったが、それ以外のもう1本のストーリ性のあるMVには度肝を抜かれた感じだった。

このRELAXという曲、刺激的で斬新な音作りで大ヒットし当時私も12インチシングルレコードを買った。80年代を代表するダンスミュージックの一つとしてフューチャーされることも多い。フランキーゴーズトゥハリウッドの曲はこのRELAXともう1曲くらいしか知らなかったが、電子楽器を多用した音作りが圧倒的に新しく、聞くものを高揚させる音楽に脳みそとカラダ全体を揺すぶられるようだった。一聴するとダンサブルでノリの良いヒットナンバーなのだ。

MVの内容は実際に今ではYouTubeで何度でも見られるから、イヤでなければ見てみてほしい。かなりエグいよ。

怪しい「BAR」とネオンサインの出ているナイトクラブ(SMクラブ)に訪れたスーツ姿のヴォーカリスト・ホリー・ジョンソン。ごった返すクラブの喧騒の中は一言で言えば「酒池肉林」状態。酒や薬で興奮状態のクラブの客たち。濃い化粧のボンデージファッションの女。輿に乗せられてその場に現れる男。古代ローマ時代を彷彿とさせる衣装のブヨブヨと太った男はこの秘密クラブのオーナーなのか上客なのか。かしずかれる男に髭を剃ってもらいながら、高みの見物を決め込む。ハードゲイと思われる妖しく屈強な男たちにもみくちゃにされ、ステージでは引き立てられた女が鉄の処女(拷問器具)に押し込められる。バーの熱狂する男たちに担ぎ上げられ、虎と対峙する絶体絶命状況のホリー。檻の中に閉じ込められ叫ぶ男女。興奮のるつぼと化す室内。狂気と興奮に満ちてステージに向かって叫ぶクラブの客たち……。

そんなストーリィ仕立てのMVがRELAXの刺激的な音楽に乗って流れる。

最初に見た時はなんだか「非常にヤバいものを見てしまった!」という感じでなんとも背中がゾワゾワするようなエグさと気持ちの悪さ、背徳感を感じてドン引きした。この曲、歌われている歌詞も相当ヤバいのだ。放送禁止にしたメディアも複数ある。(NHKもその一つ)

確かこの曲が流行り出した頃は20歳前後だったかと思う。覗いてはいけない裏の世界、普通の人間があずかり知らぬ世界が目の前に広がっている感じだった。しかし嫌悪しちゃうけどまた見たくなる魅力も確かにあった。

フランキーゴーズトゥハリウッドはセンセーショナルに音楽シーンに登場したが、活動期間は短かかった。来日公演もしたみたいだが当然私は見ていない。


2004年に新しいメンバーも加えて一時的に再結成した時の動画も残っていて最近になって目にした。この時のライブはまた、完成度の高いライブ演奏をしていて新鮮な思いで聞き入ってしまった。

この時に新しく加入したヴォーカルの男性が、中性的な魅力で最初からのオリジナルメンバーかそれを凌ぐほどの質の高いパフォーマンスをしていて、これはまた見るものを魅了する。そしてステージの最後に登場する初老の男性ってプロデューサーのトレバー  ホーンなのかな〜?私はその辺りのことは全く分からない。


この前後は、そういえば「カフェバー」という夜に遊びに行く場所があって、割合よく行っていた記憶がある。大きなモニターで大音量で最新のMVをかけているのが面白かった。週一程度は通っていたな。20代初め頃。そんな経験も自分にとって何らかの栄養になっているんだろうか?いや散財しただけだな(笑)





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