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吉方取で日本海の限界温泉♨️に夕日を見に行った(笑)

開運やラッキーを呼び込む方法の一つに「吉方取」(きっぽうどり)と言うやり方がある。風水的な考え方で、九星気学に基づき、主に生まれた年によって分けられたその人それぞれの運気を観る。その年の@月は&日〜$日まで吉となる方角は&方向なのでその方面に出かけ、良い運気を取り込んで来る。その吉の場所ではこういう行動をするとさらに運気が良くなりハッピーになれる……ざっくり言うとこんな感じだ。

一時期、その「吉方取」にハマっていた事がある。旅行が好きだし電車とかに乗るのも好き。方角の良い旅先の温泉でゆっくり出来て運気up出来たら最高じゃん?と言うノリの軽い感じでその「吉方取」旅行をやっていた。その結果、いい運気を取り入れて自分が超絶ラッキーになれたか?と言えば、よく分からないのだが(笑)

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今はその時参考にしていた本は処分してしまったが、三碧木星とか五黄土星とかの生まれ年で占うやり方に基づいた風水の考え方なんだと思う。私は参加した何かの講座でこういう考えを知り、手軽であるしちょっとやって見る程度なら面白いかな?と思って実行してみた事がある。

なんでもその年の11月、三碧木星である私の吉方位は@@@の方向で、自宅から見ると秋田と山形の県境方面だった。11月は自分の誕生月なので自分が嬉しい誕生日プレゼントにしようと考え、その方位で1泊程度のひとり旅を実行してみた。その方面で面白そうな場所は?日本海沿岸のJRの駅からも遠くない場所に1軒宿の温泉があるようだった。海の近くなので塩分の多いよく温まる眺めの良い温泉、そして日本海に沈む夕日が見られると言う場所だった。ネットでも予約できる少し大きな近代的な宿らしい。

そういう温泉ならば一人で行っても良いだろうと早速予約。仕事の都合をつけて朝早くの高速バスで移動して、途中からはJRで目的地まで移動した。特別な用事でもなければ来ないような場所だ。沿線には冬枯れ刈り取られた田んぼの風景が続く。その田んぼには北から渡ってきた白鳥の群れが羽を休めていた。いつもながら酒呑みの私(笑)車窓風景とじゃがりこを肴に気分よく赤ワインをぐびぐび(笑)日本海沿いに多い風力発電の風車も所々に見える、気持ちの良い広々とした眺めだ。

季節的に天候が荒れる時期で時折小雨が降る生憎の天気ではあったが、旅情を邪魔するものではない。むしろ電車の中から眺める雨の風情は格別だった。

最寄りの駅まで宿の人に車で迎えにきてもらった。宿の人の話では、夏のハイシーズンにはキャンプ客でいっぱいになる場所なのだと言う。海岸に近い松林はその季節は人っこ一人いなかったが、季節によってはそんな賑わいを見せる地域なのだそうだ。温泉も気持ちよく温まれる温泉だった。

「吉方取」でその吉方向に旅した時に推奨される行動、と言うものがある。その方位や該当する人によって様々なのだが、一般的に良いとされることは「神社にお参りする、絵馬を書いて奉納する、その土地のものを食べる、土地のものをお土産に買う、古くなった自分が身につけていた衣類を捨ててくる、その土地の土をちょっとだけ採取して持ち帰る、温泉につかる」……などがある。(衣類を捨てるのはもちろん捨てていいクズカゴに、見苦しくないように紙などに包んで捨てる)そしてその場所には2泊程度泊まると尚良いらしい。

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その吉行動の中で、出来るところだけを真似すれば良い。それでラッキーやハッピーが舞い込むならば良いではないか。「良いことあればラッキー❗️別になくてもまぁ良いか」程度の軽いスタンスで臨むのがいいと思う。何事も執着するのは良くないよね。

そしてその時初めて行ってみて、その海沿いのその温泉地が気に入ったのでその次の年、私はまた一人でその場所の直ぐ近くの温泉地を訪ねた。ちょうど仕事の空きがあってまた同じく@@@の方角が吉方位だったのだよ。前回泊まった宿は予算オーバーだったのでその温泉に程近い別の温泉に泊まることにした。値段もリーズナブルな上にお風呂から海に沈む夕日が見られるんだって❣️季節は初夏。海で気ままな時間を過ごすのも気持ち良いだろう。一人で2泊予約した。

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↑その宿から見えた夕日❣️

しかしその吉方位で選んだその宿は実に大スカだったのだ(笑)古い構えの立派な玄関だが、一歩入ると恐ろしくカビ臭い❗️天井は雨漏りのシミだらけ。おそらく昭和40〜50年代の景気の良い頃に増改築されたのだろう。その後は雨漏りも不具合も直すことも出来ずにこの時代まで、って事かなぁと想像した。

温泉は♨️加温の上に循環らしい💦元々の源泉の温度が30℃程度では加温もやむを得ない。確かにお風呂からは海が見える。遠く沖には飛島が見えた。宿の玄関や廊下はカビ臭かったが部屋はそうでもなかった。宿に立ち入った途端「ここに一人で2泊、大丈夫か?」と不安になったが、ひとまず許容範囲内。基本は鄙びた温泉は♨️大好物だから(笑)

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食事は海産物だか、取り立ててどうと言う感じでもない田舎料理だった。味付けが東北らしくややしょっぱい。とっぶり日が落ちてから寝る前にもう一風呂、と思ったが風呂まで行く途中の廊下が電気さえついてなくて真っ暗💦怖くて夜の温泉はあきらめたわ。

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次の日は海岸の砂浜まで行った。海開き前の誰も居ない砂浜は天気も良く広々して気持ちが良かった。帰りに酒屋でビールを買って帰り、夕食前に海を眺めながらの昼ビール。そうそう、旅に出たら昼からビールはデフォルトよ〜😊

明るいうちにまた温泉に浸かり♨️、やや温めの加水加熱の温泉ながらその鄙びっぷりを楽しみ、2泊3日の吉方取りの風水旅から帰った。面白かったが、ツッコミどころ満載で自分が加わっている温泉コミュニティでも……自慢出来ないよ〜(^◇^;)

なんでも宿の人に聞くと、ここにあった何軒かの温泉宿は最近になって全ての宿が廃業してしまい、残っているのはこの宿だけなのだと言う。泉質も特筆すべき所もなく、ただ海に近い夕日の見える温泉♨️と言う事だけが売りだったんだろうが、近くを走っていた国道に迂回路が出来てしまい、幹線道路から外れてしまった。宿泊客は減る一方なのだろう。いわゆる限界温泉♨️と言える宿だ。

限界温泉♨️→時代の流れに取り残され、客は減る、経営は苦しい、建物はボロくて改修もできず、跡取りもなし。きっと土地や建物も借金の担保に入っていて……という正に先がない、大変な状況の宿の事を言うワタシの造語。決して揶揄している訳ではありません。そんな宿も日本の大切な温泉文化を継承してきたのです。愛情を持って見守りたいと思います。

わざわざ交通費と時間とお金をかけて、行った甲斐が有ったか?と聞かれると非常に微妙である。しかし自分的には面白かった。で、吉方取り旅行が功をそうしたか?と言うとますますわからない(爆) でもまぁ良いのだ、ここでこうしてネタになり笑って話せるのだから。

吉方取りの旅は、この後県内にお気に入りの温泉地♨️を見つけてハマってしまって、方角など気にする間もなく通い詰め、いつの間にか止めてしまった。だけどこう言うマニアック?な旅もまた面白いものだね。吉方位を見る方位磁石はまだ捨てずに持っているよ。



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