佃新古細工#03/ごめんくださいまし
I'm so sorryって、別に謝ってるわけじゃないよ。このsorryは。sorryは「痛い」が語源だ。つまりあなたの辛いことは、私も痛い・・ということ。素敵だろ?大好きな言葉です。
日本も「ごめん」は謝るばかりじゃない。「ごめんくださいまし」なんてぇ使い方もある。
この場合「ごめん・ください」・・なんで「ご容赦・ください」だろうね。「義経記」に「少人の笛をば御免候らへかし」とあるから、用法としては間違いないだろう。
ガキの頃、大人たちは知り合いのウチを訪ねるとき「ごめんくださいまし」と言ってた。
「ごめんください」じゃないよ「ごめんくださいまし」だ。
"まし"は"ませ"。相手に敬意を払う言葉だ。
"ませ"は上方由来の丁寧語だね。だから主に婦人が使う。男はその変形である"まし"を使った。
でもこれは原理原則ね。仇な小股の切れ上がった姉さんは、こともなげに「ごめんくださいまし」と言ってたね。
どうだろ?ここまで話すと、何方かのお宅へお邪魔した時は「ごめんください」じゃなくて「ごめんくださいまし」乃至「ごめんくださいませ」と言いたくなるだろう?
あ・・「ごめんください」そのものを言わニャー?失礼しました。たしかに犬猫はいわない
無くてもいいような話ばかりなんですが・・知ってると少しはタメになるようなことを綴ってみました