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【3/27】名古屋まつり郷土英傑行列コースを毎日歩く 『わるいやつら(下)』(松本清張)

3月27日のウォーキングコース
名古屋駅ミッドランドスクウェア前(9:15)~笹島交差点~納屋橋~伏見~快活CLUB~栄交差点~大津通南下~若宮大通(10:25) 

 今日はお休みだったので久々に朝からウォーキングできました。朝から出かけたので途中に快活CLUBに寄ってモーニングを食べてきました。

 先日『わるいやつら(下)』(松本清張)を読了しました。上巻では主人公「戸谷」のあまりの厚かましさ、図々しさにかなりムカムカしてたので、下巻で天誅が下る(?)のを期待してどんどん読み進めたのですが・・それ以上に展開が早く、主人公の行動がことごとく裏目に出て、もはや誰かに陥れられているというストーリーになってました。まあ表題が『わるいやつ「ら」』なので悪い奴が他に複数人いるのが暗示されてますしね。

 結局、今までに関係した女性全員から裏切られ、知己の弁護士からも裏切られて虎の子の病院も借金のかたに取られてしまい、自分は殺人罪で起訴されて終身刑が確定します。唯一裏切られなかった女性は自分が手をかけて殺してしまったという皮肉な結果・・このあたりの描き方はさすがに松本清張氏ですね☆
 
 この巻を読んでいると、同じく医師が起こした誘拐殺人事件『雅樹ちゃん誘拐事件』とダブって見えて仕方がありませんでした。この事件の犯人も「戸谷」と同年代で、お金を得るために殺人を犯した点で共通してます。ただ、「わるいやつら」の連載が始まったのが昭和35年の1月ですが『雅樹ちゃん誘拐事件』は同年5月に発生し7月に逮捕されてるので、この事件をモチーフにしたわけではないのです。奇妙な一致ということでしょうか。

 ちなみに、この作品は「週刊新潮」誌に連載されたためか、下巻では少々官能的?なシーンが描かれてます。「戸谷」が酔ったヒロインの「槇村隆子」を介抱目的で和服を脱がす(緩める)シーンが読者サービス(?)のように唐突に描かれてました。今読んだら大した表現でもないんですが、当時(昭和30年代中ごろ)ではかなり刺激的だったことでしょう(笑)。

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