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《最終章》ネオチェリーブロッサム空港


「…ここの空港のロビーって、もうバンドマンしかいないね」
私は無理やり笑って見せた。


「なんだそれ。」
君は馬鹿にもしない、興味のない声色で応えた。


空港の出口を抜けると
君は中に留まった。

私に見向きもせずに
さよならのコトバも無く。

しばらくして振り返ると
桜色の髪をした女の子と楽しそうに話す君。



長い冬が終わった。



これが私達の最後だった。




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