93日後にネタバレする【雑学の本】#1日目──京都の「三十三間堂」の長さは六十六間!?
京都の三十三間堂の長さは「六十六間」
京都にある日本一長い木造建造物である妙法院蓮華王院本堂は、「三十三間堂」の名で知られる。
本尊の十一面千手観音をはじめ1001躯の千体千手観音、二十八部衆などすべて国宝の仏像がズラリと並んでおり、その光景は壮観だ。
三十三間堂は、後白河上皇の命により1164(長寛2)年に創建されたが焼失、現在の建物は鎌倉時代に再建されたものだ。
ところで、三十三間堂という名称は、横に長く伸びるお堂だけに、その名の通り長さが33間あるからと思っている人がほとんどだろう。
たしかに昔は「間」という長さの単位があったことも、そう思い込んでしまう一因だろう。
では実際に、三十三間堂の長さは33 間なのだろうか。33間をメートルに換算してみると、1間は約1・82メートルなので、およそ60メートルになる。
しかし、実際の三十三間堂の長さはその倍の120メートルもある。つまり、長さを由来とするなら「六十六間堂」になるはずだ。
「間」には長さ以外の意味もあった!
種明かしをすると「間」とは、長さの単位ではなく柱と柱の間という意味。三十三間堂とは、柱と柱の間があるお堂、という意味だ。
三十三間堂の中央に安置された十一面千手観音は、33種類の姿に化身して人々を救ってくれると信じられている。
観音さまの化身が33ということから、柱と柱の間を33にしたともいわれている。33という数字には隠された意味があったのだ。
★本書紹介
『身のまわりの「意外な勘違い」 なるほど雑学93』──博識な人でも間違える常識の大ウソ
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