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Eメールのデザインとイノベーションの限界に挑む | Adobe MAX 2018

Adobe MAX終わってから約1ヶ月、すっかり寝かしてしまいましたが、参加したセッションについて書きました。

Adobe MAX 2日目の朝は、Eメールに関するセッション「Pushing the Limits of Email Design and Innovation」を聞いてきました。

Pushing the Limits of Email Design and Innovation

スピーカー
BRUCE SWANN - Group Product Marketing Manager, Adobe
DAVID DEVORE - Founder & CEO, StoryPorts

セッションの内容 
1) インタラクティブメール、パーソナライズされたコンテンツ、モバイル初の体験など、メールデザインの革新について学ぶ
2) 生産効率を高め、すばらしい電子メールデザインを作成する努力を削減する方法を学ぶ
3) 現在のベストプラクティスをレビューし、どこがEメールデザインにとって破壊的創造の時であるかを学ぶ

どうしてこのセッションを選択したのか

現職でニュースレターやPRメールなどEメールに関する業務が多いので、ヒントになることを得たいと思いこのセッションを選択しました。

どんなセッションだったのか

Adobeのイベントなので、その製品に直接関連するセッションがほとんだと思うのですが、その中でも異色かもしれないこのセッション。Adobe製品に関する話はほぼなし。Adobe Campaignに関連しそうな話が少しあったかなという程度でした。
スピーカーのBruce Swannさんは「Adobe MAXで話すのは初めて。Adobe Summit*で話すことが多い」とおっしゃってました。

* Adobe Summit - 世界最大級のデジタルマーケティングに特化した国際カンファレンス(参考: ADOBE SUMMIT 2018Adobe Summit)

セッションのタイトルの通り、
・Eメール関連の調査結果
・Eメールのデザインのトレンドやアイデア
などを中心に1時間ほどあっという間でした。

全ての中身を紹介すると長くなってしまうので、セッションの中で特にWOW!と思ったことを紹介します。

最近Eメールってどうなの?

今はSNSやアプリなど告知の方法はEメール以外にもたくさんあります。スパムメールも未だに暗躍してるし、どこかに会員登録をすると大量のEメールが届くこともあるのでEメールによいイメージを持っていない方も多いのでは?と思っていたのですが、、、

意外とみんなチェックしてる!

仕事のやり取りのEメールはみなさんチェックしてると思うのですが、

仕事以外の個人的なEメールを 1日平均2.5時間ほど チェックしてる
(Source: 2018 Consumer Email Survey, Advantis/Adobe)

とのこと。
年齢層や地域などによって数値は変わってくるかもしれませんが、2.5時間も個人的なEメールに時間を費やしているとは!
意外でした。

とはいえ、プロモーションメールは邪魔ですよね?

と思っていたのですが、

50%の人はオファーやマーケティングメッセージをEメール以外の手段よりもEメールで受け取ることを好んでいる
(Source: Email Marketing Can Launch Customer Obsession, Forrester, May 2018)

と調査結果が出ているとのこと。
同じ調査では、

顧客の25%は自分の受信するEメールの内容が自分にとって必要な情報であると感じている
(Source: Email Marketing Can Launch Customer Obsession, Forrester, May 2018)

とのこと。
調査の一部の数字だけを見せていただいたので、全体を通してみるとまた違った印象を得るかもしれませんが、思っていたよりもEメールが悪者扱いされていないように思いました。
送信先とEメールの内容をしっかり吟味すればEメールはまだまだ十分に有効なマーケティングツールなのかもしれません。

Eメールと言っても送る場面は様々、どんな作り方をするのがいいの?

1. 製品発売時、サービス公開時に送るEメール
ウェブページのようにデザインする。大きな画像でアピールするのがおすすめ。

2. 会員登録時やメルマガ登録時などに送信されるウェルカムメール
顧客が自社製品/サービスに一番興味がある時に送るので、クリック率も高くなる。内容は顧客の満足をより高められるものをきちんと検討して送るべき。
ウェルカムメール単体で内容を検討するのではなく、そのあとに送られるEメールなどと共に総合的に内容を検討するのがおすすめ。長い目で見て考える。

3. プロモーションメール
顧客に関連した内容のEメールを送ること。見た目も大事。

ちょっと話がずれるけど、
普通のメールの署名も結構見られてる!

普通にいつも使っているメーラーから送るEメールの文末の署名。意外と見られてるようなので、そこにバナーを作って載せたりするのも効果的とのこと。

Eメールはさらに進化していく!

Salesforceが最近買収したRebelは、受信したEメールから移動することなくレビューを書けたり、買い物ができたりするインタラクティブなEメールを開発しているとのこと。

Salesforce acquires Rebel, maker of ‘interactive’ email services, to expand its Marketing Cloud | TechCrunch

他にもARメールなども近いうちに実現可能とのこと。

思っていたよりも明るそうなEメールの未来

世界で最初に電子メールメッセージを送った国家元首はエリザベス2世。1976年のことだそうです。Eメールの進化の歴史もセッションでは紹介されてました。
その頃からみるとだいぶ進歩したEメール。
調査の結果ではEメールに関する良い数字も出ている。
Eメールに取って代わるツールが出てくるのも時間の問題かもしれない。けけれど、今のところはEメールは顧客にリーチするのに有効なツールの一つ。インタラクティブメールなどの新しい技術を導入したり、AIの力を借りるなどして、Eメールの内容や送信時期、送信先を吟味すれば、受け取る人にとってより有益な情報を提供できるようになると思います。

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