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最近見た映画などのメモ

実は先日帰国をしてPCR検査を受けたのだがありがたい事に陰性だった。そして帰国した人は14日間自宅待機をせねばならないためその期間に見た映画をメモしておくよ。

なるべくネタバレは少なくしている。

個人的な映画の評価基準

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ちなみに個人的に星5段階で映画を評価するとしたときの基準として、星3が「1度見るだけで良いかな」というレベルだ。つまり星4は「もう一回見たい」という意味だと思ってくれ。

JOKER ジョーカー (4.2)

自分ではどうしようもできない「笑いが止まらない」疾患を持ち、仕事も失い勢いで人を殺した行き場のない男が吹っ切れてジョーカーというカリスマとして新たに生まれ変わっていく物語。

個人的に「色の使い方」が気になったのだが、最初は映画でお馴染みの「オレンジと青」系で構成されて暗いようなイメージだったが、ジョーカーとして進むにつれて色が「赤と緑」の強いダークカラーへと変わった演出が興味深かった。

つまり最初の方はより「リアル」な雰囲気を演出して行って、殺人やカオスな状況に進むにつれてヒーローの世界の「フェイク」へと自然な形で移行していく。

おそらく強いカリスマ的ジョーカーをイメージする人にとっては「イメージと違う」となるのだろうが、個人的には優しく善良で弱々しい主人公が悪へと転じていくドキュメンタリー的演出が非常に面白かった。

ピエロ = 孤独 でありそこの延長線上には差別などがあるのだが、そういった差別される側や社会的孤立をしている者が人と繋がるために「暴力と恐怖」という選択をするという恐怖感もあった。いじめがいじめを呼ぶのかもしれない。

スーパーサイズミー2:ホーリーチキン (4.5)

前作「スーパーサイズミー」ではハンバーガーを30日間食べ続けたことで不健康になる事を暴いたモーガンスパーロックだが、今回は自らチキンのファーストフード店を一から立ち上げて業界の闇を暴いていく。

最初は起業のドキュメンタリーなのだが、「100%ナチュラル」とか「放飼い」と言う言葉には何も意味がないことが分かったり、チキン業界を牛耳る巨大企業に搾取される養鶏家の人たちの現実を残酷なまでに映し出している。

そして映画の最後にスパーロックの店が出来上がるのだが、そのお店がファーストフード店でもあり美術館的でもあり、さらに業界の闇を伝えるための広告にもなっているところに強烈に感心した。

今までに見たことないような映画を見せられて最近見た映画の中ではかなり満足した作品だし、何よりこんな映画を作れる人間はなかなかいない。

ジュマンジ The Next Level (3.2)

「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」は面白かったのだが、この作品は先が読める感じだった気がする。知能指数を下げてから見てみよう!

個人的にはドウェインジョンソン、ジャックブラック、ケビンハートというおもしろ系俳優が揃っているため彼らの掛け合いを見るだけで色々と面白いと思うし、キャラクターの中身が入れ替わったときの演技の違いなどは凄いなと思った。

あとは、「こういう頑固なおじいさんて余計な事して周りに迷惑かける事あるよね」というご老人あるあるも楽しめるのではないかと。

KINGDOM (4.1)

個人的には全体的に良かったと思う。

主人公の生い立ちから政と共に戦うまでが一つの話としていて完結していて実写化特有の無理やり詰め込んだ感がそこまで感じられなかったのと、SF特有のゴリゴリのCGというのもあまり目立たなかった。

見ていてめちゃくちゃ役者を使っていることと、セットや衣装などに制作費が相当かかっているということが伺える。漫画もアニメも見ていたので特に驚きも目新しい展開もなかったのだが、実写化したことによる世界観や奥行き、規模感などは感じることができると思う。

あと、オールドスタイルで淡い感じの色合いは美的にいい感じだよね。このショートビデオもめちゃめちゃかっこいいぞ。

  翔んで埼玉 (3.5)

キングダムは国外でも通用する内容だが、この作品は埼玉を知っている日本人くらいにしかわからない笑いだ。笑いには差別的な要素が含まれる事が多いのだが、この作品は埼玉の自虐ネタを振り切っていて最高に面白い。「お前はまだグンマを知らない」もそうだが、あえて知名度や人気の低さを笑いに変える事で知ってもらうという戦略の良さもある。ちなみに千葉が敵国。

「テルマエロマエ」ぽいなと思っていたらやはり同じ武内英樹監督で、しかも監督は千葉県民だ。おしゃれで奇抜な世界観を見せつつその中に笑いを組み込むのがとてもうまいと思う。

「なんで埼玉県民と言うだけで撃たれるんだよ!」とかツッコミたくなるものの、映画内ではボケの連続に対してそれを当たり前に受け入れていくのが面白い。あと、群馬いじりもある。

華氏119 (4.0)

マイケルムーア監督のこの映画を一言で表すなら「歓喜と失望」かもしれない。

人々は「これから女性初のヒラリーが大統領になる」と歓喜したものの実際はトランプが大統領になり、トランプが何かを変えてくれると歓喜したものの実際は人種差別やアメリカの問題が浮き彫りになり、オバマが汚水問題を変えてくれるかと歓喜したものの実際は演技だと気づく。

トランプ大統領誕生以降に起きた問題をわかりやすく映像付きで批判的に紹介している映画なのだが、その批判の手法としてヒトラーの政策を紹介してトランプとの類似点を見せていたり、マイケルムーアならではのメッセージ性を感じる。もちろんアメリカにも良い所は色々あるかもしれないが、トランプ就任後にどういった問題が起きていたのかを知るのには丁度いい。

中学生や若者が政治家の当選に一喜一憂するシーンがあるが、日本ではそういったものは見られない。いや、トランプ就任前のアメリカもそこまで目立たなかったのだろうが、就任後に「水道水の鉛問題」「政治家のライフル協会からの献金」「Black Lives Matter」「低賃金」「人種差別」がより命に関わる形で浮き彫りになったが故に人々は立ち上がらざるをえなくなったのかもしれない。

カケグルイ (3.2)

筆者は漫画、アニメ、ドラマまで見ていたのだが映画は途中で見るのをやめてしまった。タイトル通り「狂った人間の演技」は別にドラマでもあったので良いのだが、「こんな方法があったのか!」と言う勝利方法や展開があまりないなーと感じて少し退屈に感じた。これがストーリーや脚本視点。

ただ、世界観的には非常に美しいと思っていて、白飛びしそうなくらいのハイライトの高い逆光を使った人物撮影が多かったため、どことなく古い教会などにある「聖なる不気味さ」を感じれて面白かった。

ビジュアル的にはキャスト陣は美男美女揃いで制服姿も似合っていて良かったし、冒頭の蛇喰夢子が大勢とは逆に歩く事で「裏をかく」「一人勝ち」などを演出するのはドラマと同じで面白いなと思った。

僕のワンダフルジャーニー (4.0)

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実は今月、18年可愛がっていた愛犬が死んだためこの映画で犬が死ぬシーンに感情を動かされた。おそらくペットを亡くした人にとってはこの映画は勇気づけられるものだと思う。映画の系統としては「テラビシアにかける橋」や「BIG FISH」「アバウトタイム」に近い気がする。

ストーリー的には王道で良い映画なのだが、気になったことがいくつかある。まず、一作目の続編である本作ではスポンサーがアリババになっていて、主な出演者が中国人系なのかというのが気になった。

そしてもう一つ、最初はヒロインが幼なじみの中国系の男を「ただの友達」と呼んでいたのに、犬が転生したことを知った後に「愛している」と男に伝えたのは心理的な気持ちとして良くわからなかった。「犬が私たちを結んだよね」というのは良いのだが、なぜあの場面で急に愛を伝えたのだろうか。。。

Baby Sitting 2 (世界の果てまでヒャッハー!) (4.5)

「どうせB級映画か?」と期待してなかった分めちゃめちゃ腹を抱えて笑い面白かった。仲間にバカが混じっているのでどんどんハプニングを呼び寄せるし、展開がめちゃめちゃ意外すぎて「マジで!」と思うことが何度もあったにも関わらずラストは綺麗に締め括っている。

映画のようなちゃんとしたカメラで撮影していると思いきや、スマホやGoProの一人称カメラで旅先を撮影したホームビデオ感のある親しみのある撮影方法。なのでカメラ切り替えは少なく低予算かと思いきや、空飛ぶナマケモノやクモなど映像内の視覚効果やCGが自然に組み込まれていて映像としての技術は高い。それゆえにちょっと映像を勉強すれば自分でも作れるのではないかと思わせられた。

系統としては、「ハングオーバー」「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」などに似ている。

Baby Sitting(真夜中のパリでヒャッハー!) (4.0)

そしてこれが先に紹介した1話だ。2から先に見てしまったのだが基本的にどちらも構成は同じでこちらも面白い。

まず、登場人物のバカっぷり、馬鹿騒ぎっぷりが常軌を逸しておりそれに社長の生意気な息子を巻き込むことでこち亀を見ているかのようなハチャメチャな展開へと進んでいく。

遊園地で手に入れた亀とバナナが伏線になっていたりと、謎解き型 + 伏線回収の見せ方が面白い。

今、映画で注目するところ

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( ↑カタール空港にあった謎のライト )

あなたは映画のどこに注目するだろうか?

ストーリー?演技?役者?テーマ?

色々とあるかと思うが、私は最近になって「色」に着目して映画を見るようになっている気がする。つまり「なぜこの映像は美しく見えるのか?」と言うのを色に注目して観察するのだ。

すると「ここは金や茶色い室内だから外の青い光を差し込ませると補色関係で綺麗に見えるな」など、物質が持つ色と照明や光の色などの組み合わせなどに気がつくようになる。

少し前は合成に着目していたし、どこを見ながら映画を楽しむかは人それぞれかと思う。しかし、なんとなく見るだけでなく製作者視点で考えながら視聴するとさらに楽しめるかもしれないぞ。





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