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バルセロナの美術館や観光地に対して思うこと

バルセロナにてダラダラと過ごしながら、せっかくならと美術館や観光地を回ってみようと思いそこで感じたことをまとめる。ただ、勘違いしないで欲しいのが、いくら記事を読んだとしても言語化できない感性というものはある。

絵画を見て「美しい」と書くのと夕日を見て「美しい」と書くのが感覚的には違うように、実際に行って感じないとわからないこともあるのだ。

Park Güel 時代が早すぎたグエル公園

ダリが「砂糖をまぶしたタルト菓子のようだ」と例えたガウディの建築物だな。

アーティストが金持ちから支援をしてもらうことは有名だが、このグエル公園はグエル伯爵とともに自然と調和する分譲住宅を作ろうというビジョンのもと作られた。

だが、当時の彼らの考え方は人々には理解されず、ガウディとグエル伯爵の二人以外は買い手がつかなかったようだぞ。

アーティストは「自分の感性や感覚、論理を突き詰める」人が多いため、その考えが理解されるのに100年かかることがある。そう言った人物は死後に長期的に評価されるようなので当時の人々から理解されなくても自分を信じて続けることができる。

一方でこのグエル公園で写真をパシャパシャ撮っている私を含める人間は所詮「いいね」や「共感・理解」と言ったみんなからの短期的な反応を求めるマーケタータイプだろうな。

人が求めるものではなく、自分が求めるものを追求する大切さを学んだ気がするよ。

Casa Vicens ガウディ最初の建築物 カサヴィセンズ

https://youtu.be/PD0tMjyTazo

ガウディが最初に取り掛かった建築物だ。

ガウディは「自然界には直線がない」ということでサグラダファミリアやカサミラを曲線だけで設計したという話は有名だが、このカサヴィセンズは四角い箱が変形したかのような形をしている。

しかし、この頃から自然を意識しており庭の樹木や鉄でできた植物が建物内にたくさん存在している。「鉄でできた」と言ったが、地球の材質を感じさせるような石・セメント(砂)・鉄・木など様々な材質でできており、壁やタイルの肌触りもザラザラの部分があったりツルツルの部分があったりあらゆる質感を統合したような感じだ。

個人的に庭のところは東洋文化のような雰囲気を感じるし、天井のドームや色合いはイスラムのような感じがするし、彫刻はキリスト教のような文化を想起させるかと思う。あらゆるものをこの中で体現したかったのではないかと感じた。

なお、館内ではビデオ視聴ができるがなかなか質が高い。(私が見ている途中で停電が起きたのは残念だったが。)

そして入り口に入った時にいくつか絵画が飾られているのだが、バニラスカイのような空の描き方は美しいし、中世から近代の漁場の日常を切り取ったようなイラストも当時の息吹を感じタイムスリップしたような気分にさせてくれるぞ。


Sitges ジョジョのロケ地 シッチェス

とにかくどこへ行っても景色が綺麗でここでのんびりダラダラするだけでも最高の気分を味わうことができるし町自体がそこまで大きくないので歩くだけでもあらゆる美しい場所にたどり着くことができるぞ。

私は歩きながら「ドラクエみたいだなぁ。ドラクエ8とかであった気もするなぁ」とノスタルジーの源泉を思い浮かべていると本当にドラクエっぽい音楽が聞こえてきて道の先にアイリッシュ音楽を奏でる集団と遭遇した。

シッチェスは観光街なのでたくさんのイベントが毎日のように開催されているのだ。なので訪れる日や偶然によってその時の体験が変わるというのは何度も訪れたくなるマジックなのかもしれない。

もちろん、夜になるとまた景色が変わるから是非とも1泊してみてはいかがだろうか。海鮮のエキスが染み込んだパエリアは絶品だし静かに眠れ幸せな体験ができるのではなかろうか。

Sant Pau Recinte Modernista  サン・パウ病院

360度動画↓

病院とはいえ15世紀ごろの趣を残しているので建物自体が美しい。

動画の16:54 あたりで建物の内部に入った時にサグラダファミリアが正面の窓から見えるので趣がある。そしてこの時に、入り口の上に彫刻があるのだが、ドラゴンの彫刻が一番上にあるのに気づく。実はこの部屋に行く前の廊下の装飾にもドラゴンが写っているのだが、西洋ではドラゴンは悪のイメージがあるのになぜ一番上に配置されているのだろうか?

もしかしたら、沖縄のシーサーや東南アジアの龍のように、玄関に配置をすることで悪魔が入ってこないように守る門番的な役割をしているのかもしれない。

他にも人が立ち止まるであろうところで上を見上げると、美しい石像がこちらをじーっと見つめていたりとか、色んなところで工夫がなされていて面白い。もちろん彫刻も綺麗だな。スペイン人の友人曰く、無料で入れる日があるようなのでその日にまた行ってみようかと思っている。

Sagrada Familia サグラダファミリア

360度動画↓

はい、バルセロナに来てサグラダ・ファミリア知りまシェーン!なんて人は多分いないとは思うが、100年以上も建設され続ける魔界から召喚されたかのような教会だな。

動画を見てもらえれば字幕にサグラダファミリアの情報をつけているのだが、とにかく彫刻が凄まじい。こういったおどろおどろしい彫刻や装飾がすごい建築をゴシック建築と呼んだりするのだが、毎回見るたびに発見があるほど情報量が多い建物だ。

例えば、聖書もまた情報量が多いことに加え色んな物語による示唆があるため、何度読んでも全てを理解するのは難しいと言われる。サグラダファミリアも例えば、亀の彫刻は「変わらないもの」を表し、カメレオンの彫刻は「変わりゆくもの」を表すということで「真理」と「無常」を表現してたりするが、こんな感じの意味が込められた彫刻がやたらと多い。

1980年の段階では「あと300年かかる」とか言われてたものの、2026年完成予定なのでその時に見るとまた違うのかもしれない。何度も訪れたくなるので近くに住んでてよかったと思う。





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