見出し画像

脚本メモ73 : 妖怪の葉

概要

無神経なオヤジが 5秒先の相手の心が読めるようになり 色々と金儲けをするが 幸福ではないことに気づき 相手の気持ちを考えるようになり 家族の幸せを願い自分もやりたい道へと進む

テーマ

ただ思った事を口にすればいいわけじゃない。相手がどう思うかを考えよう。

キャラクター

桃井 三太郎:銀行勤めの45歳の会社員で妻と中学生になる娘がいる。
仕事ばかりであまり家族に構わなかったせいで反抗期中の娘からも煙たがれるし妻とも口喧嘩をすることも多い。
仕事では融資を申し込む企業にはっきりと断りを入れるので恨まれるが、行内では実績を出しているので仕事はできる方だ。
合理的な判断ができない人は無能だと考えており娘にも良い大学に行くように言い続けてきた。趣味は教養も兼ねて読書や映画など名作ばかり読む。
「教養のない奴とは話すだけ無駄だ。」

ストーリー

・銀行員の三太郎は融資を頼みにくる中小企業であっても冷徹に対処し、人情味には欠けるが成果は確実に出す仕事人間だった。

・しかし家庭では妻の話を聞かない結果、不仲でありそんな両親を見て娘も父をあまり尊敬できず無視をするようになった。
加えて父の三太郎は余計な一言を言ってしまいイラつかせるのであった。

・読書のためのカフェに行った際にコーヒーを飲んでいると謎の植物が目に入った。聞くとチベットの奥地に自生する伝説の草で”未来を見通す”力があるそうだ。

・それを使った茶を勧められたが高いので躊躇う。しかし、もう2度と手に入らないかもしれないと言われ飲んでみることにした。
物凄い眠気に襲われたのでそのまま帰宅をすることにした。

・帰宅後に泥のように眠った三太郎は目が覚めると妻や娘に何かを言おうとする度に妻や娘の心の声が聞こえてくるようになっていた。
職場でも融資先の心の声が聞こえるようになっている。

・休みをとり海外へカジノに行きポーカーなどで勝ちまくる。

・帰国して家族にお金が入ってチケットを買ったから旅行でもしないかと伝えようとするが怒っている気持ちが分かり言うのを止める。

・少し落ち込みながら下町の付近を歩いていると、古い家に住みながらも楽しそうに会話する親子の姿や幸せそうな家族が目に入る。

・自分も昔、近所のおばちゃんにコロッケをもらったりした幸せな思い出があったことに気がつく。

・再びあの時のカフェに戻り少し先の人の気持ちがわかるようになったことを伝えどうすればいいかマスターに話した。
「その気持ちを相手を喜ばせるために使えばどうでしょう。相手がどう思うかを考えることができる素晴らしい能力ですよ。」と答えられた。

・再び家に戻って妻に向かって何かを話そうとするが、「すまない。今まで君に色々と苦労をかけてきた。ようやくわかった。」と謝罪をした。
お金にも心配がないことを伝えた。

・娘に対しても「もう、勉強しろなんて言わない。君の好きな道を進みなさい。パパもコロッケ屋さん始めようと思ってな!」と伝える。

・フードトラックでコロッケ屋をしながらたまに娘が手伝うようになってくれた。
お客さんの気持ちが読めるためフードトラックは成功する。
娘は今まで言わなかった自分の夢をそこで初めて伝えてくれる。

着想メモ

会話というのはキャッチボールである。
これはよく聞きますが、もしかしたら自分はボールを投げっぱなしになってないかと最近思い始めた。

その7歳児に対して120Kmの球を投げる人はいないように、相手がどう受け取るかを考えて会話もボールを投げなければならない。
僕らは気がつけば正しいかもしれないが優しくないボールを投げているのかもしれない。

いつも応援ありがとうございます! すごく嬉しいのでお気軽にリアクションしていただければと思いますm(_ _)m