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男の告白:体をともなった宇宙との融合体験のセックス②|オーガズミック・ファンタジー

.生命を生み育てるための膨大なエネルギーのスイッチを入れるには、ほんの少し思想を変えればいい。


私は部屋に広がる無限の大宇宙に浸っていた。

宇宙が近づいているのを感じた。

果てしなく広大な宇宙が、私という磁力に惹きつけられ、圧縮されながら集まってくる。大宇宙の巨大なリンガムが体内へと侵入する。

空間の気配が変わる。
ああ、あなたはイくんだな。。

そう思った瞬間に、あなたのエネルギーが圧縮の臨界点を超えて、透明な何かに変容し始める。

私にはそのタイミングがわかっている。空間の磁力が強くなるにつれて、あなたのエネルギー・リンガムが私の中に侵入し始めるから。

私は巨大な筒になって、巨大な宇宙の塊を迎え入れている。

そして今、
あなたは、私の星の中へと飛び込んでくる。
何もかも捨てて、命さえ投げ出す。

私はあなたのすべてを包み込む。

空間が変容した。。。。

宇宙の磁場と私の磁場が完全に一つになり、離れることもなく、区別もなく、完全に一体になる。つながりあった身体と精神が宇宙を直接体験する。

そして、金色が広がる
快楽の小爆発。


宇宙は輝きながら拡がっていく。
銀河が私を透過し、透過した銀河が私だった。
空間も時間も消えた。
ただ漠として浮いていた。
わたしは黄金色に拡大し続ける命だった。。。。


全ての思想、言葉、出来事、人生、何もかもが完全に凌駕され、意味が解体し消えていく。何もいらない。ただ満たされるだけの存在という私。

私の部屋の現実と重なるように、無限の宇宙が広がっていた。

今、広大な舞台が用意された。


突然私を強く抱きしめ、あなたは精を放出しはじめる。

私は歓喜を反射する。

大宇宙が渦を巻き、私たち二人を巻き込み彼方へと連れていく。
どこでもないどこか。

私はもはや意志も自己もない存在。
もはや私が存在する必要もないほど満たされ、
死と生さえも消え去った抜け殻。

意味など存在しない、ただ広大な虚空が存在する。

その中で肉体の私と肉体のあなたは滑稽にも体をひとつに重ねている。
その滑稽さが真理だった。


永遠の歓喜。
透明に抜けていく黄金色の無空。


あなたは果てる。
抱き合ったまま、その恐ろしいほど巨大な感覚に浸る。

浸りきって放心すること以外に何が出来よう。

あなたという存在の喜び。
私という存在の喜び。

お互いに讃え合い、喜び合い、愛しあう。
精神は肉体を超え、肉体は精神を超える。

ふたりがひとつとなって、
無の空間にもどる
喜び。


タントラはきっとこれを目指していたのだろう。沢山の覚者はこれを体験し、言葉にしないまま過ぎ去った。言葉にできないのだ。

それはあまりにも直接的で現実な無。

アミターバ、アミタユース

破壊的な無限。


そのとき男は女に告白した。

「絶頂の女は、大自然そのものであり、阿弥陀如来であり、大日如来だ。大宇宙そのものなんだよ」


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(photo: ©MikaRin)

*リンガムとはリンガムはヒンドゥー教における男性器の象徴。ヒンドゥー教のシバ神の象徴として崇拝される、男根をかたどった長円型の石。







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