われあるがまま｜セレスチャル・エクスタシー
長い長い道のりを
もうダメかと思い
大きく後戻りした。
迷い
前進した気にもなり
遠回りして
停滞したこともある。
執着の重さに
ガッカリして
つぶれそうな心を
投げ捨てたくなった。
聖も俗も
あらゆる自分を
みせつけられながら
それでも
最後の手段で
全てを赦しながら
ひたすら歩んできた。
いつしか
自分が前進しているのかさえも
分からなくなった頃
予感がした。
何者も踏み入れたことのない
未知のスペース。
ある日、あっけなく超えてしまった。
エクスタシーの光の中で。
道は消え
私が道になった。
今まで積み上げたものは
価値がなくなり
目の前にあった自我は消え去り
前途洋々とした空間が開けた。
何でもなく
ただあっけらかんとした
身軽さで
自身にくつろぎながら
毛繕いをする猫のように
どこまでも
自由で
我あるが儘。
(photo: ©MikaRin)
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