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大自然の根源的エネルギーとは:レコーディング秘話|MikaGoRock美加語録

クリスタルボウルのレコーディングをしました。

録音したスタジオは、生前に近藤等則さんが長年創作につかっていらっしゃったスタジオ・近藤音体研究所でした。  

なぜかどうしても、このスタジオで録音したいと、尋常ならざる衝動に動かされて実現しました。

スタジオに一歩入ると、既に音が満ち満ちている素晴らしい空間でした。

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レコーディング中に思いもかけない体験をしました。

3回目のテイクの時のことです。

1st, 2nd テイクと違い、3回目は最初からエネルギーが高く、音も超倍音が発生していました。やっとスタジオの場とチューニングできた感覚でした。

そしてある時点で、私は完全に音から離脱しました。

音楽家にはよくあることだと思いますが、演奏中に、自分という存在が抜け落ちて、音というよりも 、音の背景にある無音の場・エネルギーだけになる感覚を離脱と表現しています。

霊的な至高体験ですが、今回は明晰で深淵な体験でした。


このとき、「地球を吹く」シリーズを演奏されていた「近藤等則」さんという存在のエッセンスに触れました。場のエネルギーがそうさせたのかもしれません。

そのエッセンスは「柔」でした。

硬いという対極が存在しない、「絶対的な柔。」

全てが流れていく自由自在な柔。

周りの状況に抵抗することもなく、固まることもなく、柔らかくそのように流れてていく。

大自然そのもの、としか表現できない。


大自然が私に近づいてくるとき、私はそれに近い状態を体感していました。
例えば。ヒマラヤで流れる雲を見ている時、野生カラスが近づいてくるとき、蝶がまとわりつくとき、樹木が融合してくるとき、その空間の雰囲気や野生の気が「柔」のエネルギーだったなと思い出しました。


ここでいう「絶対的な柔」は、私がその時に関知できたことを超えて、はるかに大きく、全ての根源にある無限の柔です。

全即一、一即全。

もし人間が常にこの状態でいられたとしたら、自然が私たちに近づき、融合し、ひとつになり、地球と調和は普通のことになるだろうなと。


私の体は演奏しながらも、その「柔」に溶けていきました。
そして。。。。。


しばらくすると前日に見たモクレンがスタジオを満たしていきました。どこをみてもモクレンが渦巻き流れ消え、そして生まれていきます。

やがてスタジオを超えて、ただ咲き乱れ、変化していく花だけの宇宙になりました。

天も地も人もなく、ただそうある、無限の花、美しさそのものの空間でした。

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思いもしなかった体験でした。

このモクレンの写真は、レコーディング直後に撮った写真です。何がどのようになって、無限に流れる花の写真になったのか。。。

それ以来、ふとした拍子に、その境地がやってきます。
大自然の流れのままに生きていくという。。。
まさに風の時代の出来事だったのだなと思います。

音を通して風のように人類の霊性が進化していく、
そんな世界を遊ぶ。


(メモ)
随流のもともとの語源は、中国の禅師である大梅法常(752~839)の「随流去」からきています。

ある禅の僧侶が「一番大切な生き方とはなんですか?」と聞かれて、道元(1200~1253)は「随流去」と応えました。大宇宙と溶け合って生きていきなさいと。

またここでいう「随流」は、青木宏之師の「天真思想」のなかの、「求道進展10段階」7番目にあたります。全ての禅僧が目指した無という境地が終わりではなく、さらにその先への境地のことです。

随流は、「もう道もない。無もない。無の世界が一転し、百花が咲き乱れているような、明るく香気ただよう世界がひらける。全宇宙、全天地の大いなる気の流れに溶けて生きる」という事です。

そんなことから、シリーズ最初の音源のタイトルをZUIRYU随流にしました。

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(Photo by MikaRin)








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