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神社とご縁

 車を手放した去年の秋から、外出は両親の送迎や介護タクシーを利用していました。北海道は雪の季節が長いので歩行に杖を利用するようになってからは冬の外出は通勤など必要最低限になっていましたので、それほど違和感はありませんでした。
 手動の車椅子は数年前にお迎えしましたが、外の傾斜や凸凹などがあると自分で操作する力が足りないことがわかり、介助してもらえる時にしか乗れない状況でした。
 春から秋にかけて、電動車椅子があれば近所に買い物やおさんぽなどへ1人でも出かけられるのでは?と思い電動車椅子を今年の春にお迎えしました。
 地元の神社さんがSNSで花手水を紹介されていて、見に行ってみました。
 神社の参道は砂利道で、駐車場より先へはタイヤが取られて進めず、その場の雰囲気を味わってそこで手を合わせて、それだけでも気持ちが清々しくなって帰って来ました。
 そのことを私もSNSで「神社の花手水を見に行きましたが、砂利が深く車椅子では進めなくてそこで手を合わせ帰って来ました」とだけ書いて写真とともに投稿しました。
 すると、その神社の宮司の息子さん(禰宜)が私の投稿を見て、手水舎までの参道の端の砂利をよけて転圧して「思いやり参道」と名付けて車椅子やベビーカーの方も通りやすくしていただけたんです。


 私が投稿した日のわずか2週間後にそれを報告する投稿をされていたんです。ということは、私の投稿を見てすぐに動いていただいたんだと思うと、そのスピード感にとても感動し、お礼のコメントをしました。
 そしてその数日後に神社へ参りました。ちょうど参道周りの清掃をされていた奥様と会い、前の職場の関係で面識があったのでお話をしました。「お仕事辞められてから会ってなかったからどうしてるかな?と思っていた時に、息子が参道の作業をしていて何しているのか聞いたらミカさんの話が出て、お母さんミカさん知ってるよーって話していたの」と教えてくださいました。
 私のことを思い出してくれていたことも嬉しく、そんなタイミングで息子さんが参道を整備してくださっていたことにも繋がりを感じました。
 参道はとても走りやすくなっていて、花手水まで行くことができました。そこへ息子さんが挨拶に来てくれて、息子さん1人で整備してくれたこと、転圧機を貸してもらった方も私のことを知っていたことなどまた知らないところでご縁が繋がっていたことも知ることができ、本当にありがたく感謝しました。
 数日後には地元のフリーペーパーの記者をしている同級生がその参道を取材して掲載されていたことも後から知りました。

 

 私の何気ないつぶやきが波紋のように広がったことがとても嬉しく思います。

#筋ジストロフィー  #電動車椅子 #神社 #思いやり #ご縁 #繋がり

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