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【小説】人の振り見て我が振り直せ  ちょっと休憩ブログ編 〜最終話を終えて〜

 お盆も過ぎているというのに残暑も厳しく、暑いのが苦手な私は、秋の過ごしやすい気温が待ち遠しく感じます。

 皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

 私のつたない投稿を読んでくださる方々に、この場をかりて、あらためてお礼を申し上げます。

 私はこれまでの人生の中で、茉莉花ほどやる気がないのに、仕事出来るアピールだけはする、自分勝手な20代に出会ったことがありませんでした。

 どちらかというと、わからないなりにも知識を得たいという意欲があり、努力する真面目さや一生懸命さが表に出て、応援したくなる20代の若手社員の方が圧倒的に多かったからです。
 
 私の先入観でしかないのかもしれませんが、こんなにも怠惰で、仕事に対するやる気がなく、承認欲求だけは異常に強い、茉莉花のような若手社員が、少子化という社会により過剰に守られて、中途半端な仕事らしいことをして、給料を得ることが出来るのか、不思議でならないのです。 

 もしかしたら、こういう若者が、今の世の中に増殖してるのではないでしょうか。

 昭和の人間の私は、そういった言いようのない危機感みたいなものを感じるのです。

 なぜなら、それはある意味、未来が明るくないことを示唆しているのではないかと私は思うからです。

 茉莉花のような若者が、未来を担っていくことの恐ろしさを感じずにはいられない。もちろん、茉莉花が特殊なのだと信じたい。

 でも、実際に存在しているのは事実なのです。

 これからの未来は障がいのある方も増えていくと思います。それは昔と違って、病院での診断が細分化され、言い方は悪いかもしれませんが、病院に行けばある程度の病名がついてしまう時代です。

 もちろん、身体障がいや知的障がいは分かりやすいかもしれませんが、グレーゾーンの人たちは、診断が難しいのは理解しています。

 しかし、前回のブログ編にも書きましたが、特に茉莉花の場合は、障がいというカテゴリーに入れるには何かが違う気がするのです。

 それは、なぜなのか。

 茉莉花はこれまでの人生の中で、自分自身の能力を使って、学習することが出来る機会がいくらでもあったのではないか、と思うからなのです。

 茉莉花は詰めは甘いのですが、中途半端にずる賢いのです。悪知恵がはたらくということは、それなりの学習能力はあるのだと思うのです。 
 
 茉莉花にも、それは親なのか、友達なのか、指摘してもらえない、恵まれない環境があったのかもしれない。

 しかし、それを乗り越えて人は成長し、自分自身の未来をより良い方向に変えてゆけるのだと思うのです。

 それこそが「人生の学習する機会」だと思うのです。それが人生経験となって、今後に活かしていける、自分の財産になるのだと思うのです。

 それにそもそも気づけないというのが、気づこうとしていないだけで、障がいだとは、私には到底思えないのです。
 
 デジタル化が進んだことで、うわべの言葉でしか物事を判断できず、他人の気持ちを深く考えない、考えられないという、人間の思考の質が著しく低下してしまった、一例なのではないのかと私は思うのです。

 茉莉花のように、自分の利益しか考えず、他人を傷つけても平気、面倒な仕事は他人に押し付けて、自分は責任を意地でもとらない、でも、マウンティングはしたいし、承認欲求は強い。都合が悪くなれば、メンタルが弱いふりして、私は悪くないと言う。

 そんな人間が増殖すれば、明るい未来は期待できない、そう思ってしまうのです。

 茉莉花のような分身を作り出さないために、今、出来ることはなにかを、社会に問われている気がしてならないのです。

 私はもう、人生の半分は生きてきてしまいましたが、まだ残された時間はそれなりにあると思っています。

 そうした中で、私自身が出来ることは何かを、いつも自分に問いかけています。

 慣れないスマホを使って、noteさんで投稿を初めたのも、その一環でもあります。

 いつか、あの嫌がらせを指摘した時、反抗的な目で睨みつけてきた茉莉花にも、私が指摘した本当の意味を気づく日が来てほしい、そんな願いも込めて、これからも書き続けていきたいと思っています。

 茉莉花の小説はここで一旦終了しますが、今後、私が抱いた違和感は「京ブログ」にて書いていくつもりでいます。

 小説については、新作を考えております。
 今度は、以前のブログ編にも書きましたが、野望であるミステリーに挑戦したいと思っています。
 ご興味のある方は、是非お読みいただけると嬉しく思います。

 最後に、「小説 人の振り見て我が振りなおせ」をこれまで読んでくださった皆様へ、心より感謝を申し上げ、今後も自分のペースで投稿していきたいと考えておりますので、よろしければお時間のある時にお読みいただけると幸いです。

 ではまた、新作の小説編で。

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