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傷つく私は、豊洲の海に行きたがる

本日、『かがみよかがみ』のキックオフミーティングに参加した。

場所は朝日新聞本社。参加者は全員20代女性なので、いつもコミュニティで参加しているSHElikesと年齢層は大差ないものの、そこはまた違った雰囲気を感じた。

バリバリ広告業の人や現役記者など、いわゆる「その道の人」ばかり。そんな空間に少し怯むも、いつもと違う環境はまた刺激的でとても勉強になった。

ミーティングのテーマは「地方移住」。徳島市の移住者向けHPから見た改善点や提案を挙げて、市長に直接声を届けるものだった。

「私は変わらない、社会を変える」をテーマに掲げる『かがみよかがみ』ならではの「社会を変える」取り組み。ささやかながら私も、ビデオメッセージで直接市長にお話しさせていただいた。


そして偶然にも、本日『かがみよかがみ』に私のエッセイが掲載された。
「わたしとコーヒー」をテーマに書いた、元彼と清澄白河の想い出。

朝日新聞本社の最寄駅は築地市場駅。せっかくだから清澄白河に行ってみようか

歩けば1時間以上かかる道のりを、私はどうしても歩いて行きたかった。

「都心の海は汚い」というけれど、私はそれでも東京の街に溶け込む海が好きだ。

特に「豊洲」「汐留」「江東区」この辺りのワードを聴くとワクワクして、自然と足が進む。歩みを進めると何本かの橋に出くわすが、東京湾に直接注ぎ込む川から漂う潮の匂いも、とても好き


思えば私は、傷ついたときはいつも豊洲公園に行って海を眺める。

初めては社会人1年目の冬。2度目は今年の6月。そして今日は通りかかっただけだが、3度目。

学生時代清澄白河に住んでいて、7年付き合った元彼の態度が最近変わった。
私の仕事の関係で今も一緒に滞在することがあるが、恋人だったそれから、明らかに変わった

それはそれで新鮮だし、むしろ喜ばしいことだと思う。前に進んでほしいし、それを応援したい。

けれど、7年間一途に私を追ってくれた元彼に、どこか寂しさを感じるのはなぜだろう。

もう私にできることはない。羽生くんの言葉を借りるのはおこがましいけれど、私は元彼を幸せにできない。区切りを付けないといけない。だからあんなに頑張って終わらせたんだ。

「どうしようもできないことも、ある」
豊洲の海を眺めては過去の傷を思い出し、それを今の傷で塗りつぶす。

清澄白河のカフェを訪れようとしたが、残念ながらどこも満席だった。時刻が遅いからか、コーヒーの匂いもあまりしない。また訪れなければいけない理由ができた。


清澄白河を訪れた帰り、元彼に今日公開されたエッセイを共有した。

「いい記事を見せてもらった、ありがとう」

清澄白河での思い出が一気に蘇る。

ありがとうを言わなきゃいけないのはこちらなのに。
私は何度元彼に救われ、何度裏切ったことだろう。

懐かしい地下鉄車内で、必死に涙を抑えた。

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