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熱量

先日、中小企業診断士の方々の前で、事業について発表する機会をいただいた。

人前で話すのが苦手だから音楽で伝えようとしているのに、こうして人前で発表することは、完全には逃れられない。。。

この場を与えてくださったのは、86歳現役の中小企業診断士の方。

お世話になった社長さんの講演会で、一番前の席でかぶりつき受講されていたその方は、子どものように瞳をキラキラさせていた。

「名刺を交換させてください!」と声をかけられた、、、そういえば最近の私は名刺を交換するというビジネスでは至極当然のことさえも、積極的にはやらなかった。

人脈を広げなければと若い頃は頑張っていたけれど、今の自分は人の意見に左右されてブレるのが嫌だし、自分のペースが乱れるのが苦手。。。一人きりの会社を、一人ぼっちでやっていき、別に会社を大きくする必要がないと思っていた。(だったら個人事業主でよかったのでは、と毎日のように自分にツッコミを入れる日々)

そんな中86歳の紳士にお声をかけられて、お手紙やお電話をいただき、、、事業の問題点を中小企業診断士の皆さんの前で発表し、ご意見やアドバイスをいただくことになってしまった。

企業と呼ぶにも恥ずかしいくらい小さな小さな会社なのに、どうしようかしら、、、と困惑しながらPowerPointを作成した。

私の事業わかりにくいよね、伝わりにくいよね、、、と自分で思いながら、説明を考えていた。

それはそのまま、発表でも皆さんに伝わったと思う。

ディスカッションの時間になって、「人からメロディが聴こえるなら、(お医者様から)どのようなメカニズムで、どのような効果があるか、エビデンスを集めないと」「前例がないことには」「同じ能力を持った人は日本に何人いるんですか?」と、私のクレアオーディエンス(透聴能力)を初めて聞いた皆さんは、当然の反応をされていた。

でも、どうしたら一般の方にも理解されるのかを、皆さんで真剣に考えてくださった。

会が終わったあと、レトロな喫茶店にお誘いいただき、珈琲をいただきながら、さらに深くご意見を伺うことができた。

エビデンスや前例をもとに効果効能を頭で理解したい方もいれば、それは関係ないから心が感動するかどうか試してみたい、という方もいる。

今まで応援してくださったお客様は後者のほうで、感動した!という方がまた次のお客様をご紹介くださる。

私自身が宣伝したからではなく、お客様の感動と熱量によって助けられていたことを改めて感じた。

「あなたの会社は、あなた自身ですよ」

ディスカッションでそう言われたとき、本当にそうだなぁと腑に落ちた。

会社を持ったおかげで、目を逸らしていた「自分とは何者か」「何が強みで何が弱さか」に日々向き合わざるを得ない。

誰のせいにもできず、全部が自分に返ってくるんだもんなぁ。。。

86歳の紳士はその後もお電話をくださり、私のこの音楽活動をどうにか広めたいと言ってくださった。

「あと15年は生きますからね!86歳の話は大抵誰でも聞いてくれます!」と仰っていて、圧倒された。

私は紳士の熱量に動かされて、よくわからないまま登壇してしまったけれど、事業を見直す良いきっかけになったし、ご参加者の方からセラピーのお申込みもいただいた。

人は熱量に動かされるんだ。

そして、熱量は年齢とは関係ないことを、教えていただいた。


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