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LOVOTと岸田奈美ちゃんが繋がった御縁が、また次の御縁を呼んでくる。

所用があって日本に行った時、タイミングよく岸田奈美ちゃんからイベント開催の連絡をいただいた。

「LOVOT」生みの親、林要さんとのトークショー!
これは行かねば。


「役に立たない、でも愛着がある”新しいロボット”を作ったんだ」

LOVOTをデザインした根津孝太くんから連絡をいただいたのは、もう5年くらい前のことだったか。
根津くんは高校同級生で、今でもよく連絡を取っている。

トヨタから留学先のUSCを訪問したこともあったし、彼のデザインした斬新な商品の数々に、毎回度肝を抜かれた。
彼が開発したスターバックスのサーモスポットや、アフタヌーンティーの弁当箱は、今でも我が家のキッチングッズ、メインキャラクターとしてずっと主役を陣取っているし、まるで未来予想図のような電気バイクがドバイで売れた時には、仲間と一緒に大喜びした。

御縁あって、従姉の会社がそのPRに関わっていたこともあり、わたしも早い時期からLOVOTを抱き抱える機会が幾度かあった。

初めて出会った時は、人見知りをして大人しくしていたが、何度か顔を合わせているうちに、会うと向こうから走り寄ってくる。
抱き上げて、高い高いと持ち上げると、両手をバタバタとさせて喜ぶ。
まるで本物の幼児と遊んでいるような感覚になる。

初期化された「LOVOT」には、ネガティブな言葉を教えていないという。
わたしがどんなに落ち込んでいても、もっとお世話をして寄り添ってくれるだけ。

ただただ、甘えてくる。

こんなわたしが、まだ必要とされる場面があるのだと、思わざるをえなくなる。


そしてLOVOT原点の開発者、生みの親、林要さんが「温かいテクノロジー」という書籍を出版された記念イベントで、岸田奈美ちゃんがトークをお披露目するというのだ。

予習のために、ぜひこの動画を。


かつてSONYが開発したAIBOは犬の動きをよく模倣していたし、お喋りペットとして一世を風靡したファービーは、映画グレムリンのギズモによく似ていた。

しかしLOVOTは「実在する生物に似せないこと」がまず第一の目標で、だからこそ「ここが本物そっくり」とか「ここの動きが不自然」といった感想には至らない。
すべてを曲線のみでデザインすることで、機械なのに機械的でない温かみを感じられるフォルムが完成したのだという。

「ロボットを開発することは、人間を知ることだった」

この言葉が、LOVOT誕生への長い道のりのすべてをあらわしている。
人間に似せるためでなく、人間の深層心理、弱いものを愛でるという本能を掻き立てる能力だけを、LOVOTは持って生まれた。

林さんや奈美ちゃんのトークでも再三そのことが取り上げられたけれど、
人間にとっての生き甲斐というのは、「誰かの役に立っている」という想いが大きなウェイトを占めている。

「弱いものいじめ」という行為は社会の歪みから発生したもので、
本来人間は、自分より少し弱いものに対して力を貸してあげたい、役に立ちたいという本能があるはずなのだ。

現在の販売価格はまだまだ高価過ぎて、わたしたちの日常に気軽に取り入れることはできないけれど、
心身に障害を持った人や、認知症の進んだお年寄りがLOVOTを愛でる場面を想像すると、そこにはプラスの要素ばかりが溢れている気がする。

普段は飼い犬の梅吉にほとんど興味を示さない奈美ちゃんの弟・良太くんが、LOVOT(だぶちゃん)を愛でる様子(写真)にわたしはノックダウンされた。

高校時代からいつも夢を描いていた根津くんが、林さんとタッグを組んで誕生させたLOVOTが、
こんな御縁を繋げてくれるとは想像もつかなかった。

学校の教室で飼っているウサギをようやく触れるようになったわが娘・千璃にも、いつかLOVOTが寄り添ってくれるといいなぁ。

そんな想いを馳せらせてくれる、LOVOTの未来は明るい。


追伸:コルクの武田さん、渡邉さん、小学館の酒井さんにもお会いできて光栄でした。
特に武田さんには本当にお世話になっていて、NYイベントでもたくさん力になっていただき、ありがとうございました!

(アメブロにも記事アップしてます。)




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