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離れれば見えること

50代になると、老眼になる人が増えてきます。
人が老眼になるのは、近くを見るなという自然の摂理だと思います。

せっかく備わった目の機能を、スマートフォンやパソコン画面に集中し、近視感的にみていると、肩こり、頭痛が出てきます。

また、目先のことばかりに捉われ、正しく物事を判断できないのは、近視感的なものの見方の現れです。
そのような見方は、常に不安や恐怖を伴います。
そうすると、アドレナリンが放出し、血糖値が上昇する思考パターンを繰り返してしまいます。
まるで、戦闘体制のようですね。

不安や恐怖の感情を持った人ほど白内障など目の異変をともないやすいと、眼科医の研究でも明らかになっているそうです。

だからこそ、生きるために老眼になるのです。

視力が回復する時は柔軟な心を得た時

私は昔、眼科に勤務していたことがあります。
とても良心的な眼科医でしたのでメガネやコンタクトレンズの度数を合わせる時には何時間もかけて度数を選んでいました。
それは、出来る限り患者様に肩こりや頭痛がないようにするためと、本当の視力を知ってもらうためです。



仮のレンズをかけて遠くを見たり、近くを見たり、しばらく病院の外に出かけたりして1時間以上自分の視力と向き合いますが、ほとんどの患者様は来院する前に使っていたレンズの度数よりかなり弱いレンズでもはっきり見えて、納得して病院を後にしました。

私たちの目の水晶体は凸レンズなので左目から入った光は右に、右側から入った光は左の網膜に映ります。これでは、視覚としてみた情報が脳に送られたときに混乱してしまうために神経が交差しているからです。

こうして整理された情報が脳に送られるようになっていますが、その意味は奥行きを知覚するためなのです。

複雑な視覚情報を整理するには時間がかかります。
人を見る時も近視感的に見るより、遠くから見る方がその人の本当の姿がわかります。
私たちは近くにいる人ほど、その人のありがたみを忘れてしまうのです。

夫婦も時には離れてみると、ありがたみが分かるかも知れません…。細かい気になるところも、見えにくくなると良いですね。

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