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The文學

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記事一覧

咆哮の頂

#國韻アフォリズム 夕暮れがみえないほどには、家の向こうの山々は高くなかった。いつも太陽…

Joker
8か月前

停まった針の雨滴

#白樺派 故郷へ足をのばした僕は、学校の庭で少しだけ身体を動かして、花壇の潤しさに恥ずか…

Joker
9か月前

割れた血流

#EngagedBuddism文学 水の一つ一つが紅く染まって、泳ぐ魚は影の隠しようがなかった。上空か…

Joker
9か月前
1

鍵の行先に思い出

#國韻アフォリズム 外れた鍵は、盗まれた心の匂いがした。ガソリンのくすぐるような危険な代…

Joker
9か月前
1

夢の夜に幻は月

#白樺派 四つの季節が三回転した頃、僕は氷を砕いて皿に盛り上から砂糖をかけた。ひとくち食…

Joker
9か月前

でたらめの迷路

出口がみえない町の闇を歩いていると、案内人が手招きしていることに気づいた。梯子でなければ…

Joker
9か月前
1

ちょっとだけ記憶

#國韻アフォリズム 鳴り響く人々の気配が、消えることのないのを、安心と残念の間でボールが弾ける。好ましくない世界、誰が誰にとって?不満が漂う黒色の服を着た世界が牙を剥く。ぶ厚い肉を平らげる獣の口は、いつも神の匂いが放たれる。幼いころ犬に噛まれたのは、可愛がっていたから裏切りに思えた。わずかばかりの記憶の嘆きは、今も悲痛に肌を刺す。

國韻アフォリズム 白樺派 EngagedBuddism文学 

【死が待つ足】 逃げ続けたいと思う心が、自分は情けないという。情けとは殺さないということ…

Joker
9か月前

太陽の光をみた、いつまでも寝る木々

愛さえもろい砂の城 指先で触れるのが怖い最果て 街中で怯える子供たち 光景の紫外線が目を…

Joker
11か月前

咲き誇る花と落下してきた鳥の鳴き声

気が狂うのはこれが朝だから はみ出したペンキは床の彩色 荒れ狂う波の間に出る泡 しきりに…

Joker
11か月前
1

消えないで、雲よ

あまりにも悲しい想像だった 君のラストレターは受け取った 僕は君を忘れないだろう そうし…

Joker
1年前
5

たまの哀しみ

君の目に写った緑の景色は綺麗だろうか さめやらぬ情熱で踊る汗 君もきっと一人なんだろうね…

Joker
1年前
7

なのかくさ

懸命に生きる君の姿忘れない3番目のメドレー 時雨に決まらない天気 世界の果て擦り傷だから…

Joker
1年前
3

旅立つ君へバカ野郎

なんか知らんが女が一人オレの元を旅立った 固く結んだくちびる歯を食いしばった 魂の声を吐き出す彼方 目の前には空と大地もともと一人 世界の庭に咲き誇るストーリー 健気な男の誇り きらびやかな太陽の火に踊る小鳥 いつのまにやら時がすぎる共に しみる酒の香り