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いつか自分の小説を映像にしたい #8

それが私の夢だ。
そんな夢かなうはずがない、と何度も自分で打ち消してみた。
夢破れて泣くのは自分だから。
でも、そうやって謙虚に縮こまっていてもいいことはない。
バカな夢だと笑うかもしれないけど(母とか……(苦笑))、
私はまだあきらめていない。
夢は、いつも寄り添って私のそばにいる。

はじめて映像化の話があったのは20年前のこと。
私の出版したエッセー「タイ、水牛のいる風景」を読んだ若い映画プロデューサーが、原案に使いたいと連絡してきて、フ〇テレビの企画ではいいところまで行ったらしい。だが、バブル崩壊で没。
二度目は、10年前のこと。
NHKのプロデューサーが「ロロ・ジョングランの歌声」を原作にドラマを作りたいと連絡してきた。直後に東日本大震災があって実現できなかったが、彼はずっと心に留めていたらしく、昨年NHKラジオドラマとなった。土曜ドラマの枠を撮る生え抜きの演出家が素晴らしいラジオドラマを作ってくれた。本当に感謝である。

でもね……。
それでも、私は満足できていない。
夢に届かない。
というか、はじめはそんな大それた夢なんか持っていなかった。誰だよ、私に夢をみさせるような甘い言葉を掛けてきたのはっ! すっかりその気になってるのに、まだ実現していないなんて、悲しすぎる。(しくしく)

力が欲しいなぁと思う。

最近、日増しにそう思う。

なぜ映像化したいのかって……。
やっぱり音楽と映像にあこがれるんですよ。

私は数年前から東京で地域活動を始めた。500席のホールを使ったステージイベントの総合プロデュースもその一つだ。スライドを見せたりクイズをしたりしながら、音楽で世界を旅するイベントである。
世界を知ってもらいたくて小説を書いたが、最近みんな読書しないし、
地域の人たちに世界に興味を持ってもらうために、どうしたらいいんだろう。
うーん、そうだ、舞台を使ってみよう。
という感じである。

そんな私の野望を支えてくれるのが若いミュージシャンたちだ。
イベント企画に賛同し、ボランティアで参加してくれる。普段は全国のライブハウスを回り、世界にも飛び出していく才能あふれるアーチストたち。でも、知名度はなかなか伸びない。いい曲なのになぁと思う。公的な地域活動なのでホールは無料で借りられるのだが、ギャラは払えない。ポケットマネーでご馳走したりして、協力をねぎらっている。

私にもっと力があれば、彼らの歌を世に出せるのになぁ、と思う。
売れっ子作家になれば、製作者にわがまま聞いてもらえるかなぁとか思う。
いつか、このホールを満員にして、思いっきり歌わせてあげたい。多くの人に音楽を届けたい。

お金が欲しいと思う。
もっと稼げたら、と思う。
頑張っているアーチストや、ワーキングプアの人や、色々な人に楽しい時間を提供できたらどんなに豊かな充実感を味わえるだろうか。巨大な財団で世界を支援できるビルゲイツがうらやましい。

思い起こしてみれば、私はずっと人々の幸せを夢見てきた。国際協力は、夢見る夢子ちゃんの夢だった。人々がきっと笑顔になれる、と信じて仕事を続けてきたのである。インフラ建設、流通改善、地方活性化と色々やりながら、ほんと、私って力ないなぁ……とがっくりしたり。微力を尽くし頑張って、結局徒労なのだろうかと落ち込んだり。

今、多くの人に伝えたいことがたくさんある。
NOTEにつぶやく思い。
伝われ。
誰かに。
そして、あなたに。


*写真は自分で撮影したものです。
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