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離島移住前の回顧 3
私がバカンス旅行で訪れた場所は、幾つもの離島が近くに点在する諸島です。という事も、実は後から知りました。これから旅で向かおうとしている目的地の地図を眺める事もなく、何となく聞いた事ある島をまずは目指して行ってみる、近視眼的な出発でした。
ダイビング研修を終えた頃、前日までの予約で700円支払えば離島間を往復できる船の交通手段がある事を知りました。その近隣離島の名前の響きが、何となく私は心地悪い感じがしていて、沖縄中の数々の離島の内の1つのその島が、どこかにある事を知ってはいました。けれど敢えて目的地には選びませんでしたし、調べる事もありませんでした。
何となく旅に変化を持たせたい。ざわつく響きの名前の島に、取り急ぎ行ってみようと思いました。元々バカンスを嗜んでいない私です。『退屈凌ぎにちょっと出かけてみるか。』ぐらいの気持ちで予約した小型船舶に乗り込みました。
乗船時間は20分程で港に到着。先ずは予約した宿へ。沖縄の離島から感じる事は、、客という存在に過剰な愛想の良さを振りまかないといいますか、、『ようこそいらっしゃいませ!』というノリではなく、『あ、来たのね。』という感じ。観光地であり観光業で成り立っているものの、お客様至上主義ではないんです。おそらく旅行者のやたらにオープンマインドで多感で触れ合いを求める感じを繰り返される事が、接客業の方からすると鬱陶しいのだろうと、3年半の移住生活で憶測するに至りました。
さらには、離島にサービス業がなさすぎて、自分で対応しなければならない事があるし、対応しきれてないのが現実。普通のご家庭に、水道の配管部品があり、木材がストックしてあり、大工道具がり、電気部品があり、、、といった具合。電話一本で何ともならない。なので生活基盤を整え維持する事にお金ではなく、自分の時間と労力を注ぎ込まなくてはならない、そんな所からくる余裕の無さがあるのかもしれません。
けれど島に着いた当時の私はその様な事情を知る由も無く、宿に置いてある不思議な本に出会うのでした。その本には、精霊との繋がり、火・風・木・水の呼吸がそれぞれあって、吐く時に鼻を使うか、口を使うか、吸う時にどちらを使うかでそれぞれ4パターンの呼吸が、火・風・土・水に対応するのだとか、、それで試しに書いてある通りに呼吸をしてみると、火のパターンは火を感じ、風のパターンは風を感じ、、、と確かにそんな気がする。このような、スピリチュアル的な分野に何の制約もなく触れられる事が私には心地よかったです。
エメラルドグリーンの海でひとしきりおよいだ後は浜辺で携帯ゲームにふけこみました。ここではコレをするべきだ、という強制もなく、今、この瞬間に、自分が今やりたい事をやる。それは内容ではなく、瞬間瞬間自分に一致している事が心地良い。
少しずつ気付かないくらいの意識レベルで解放が始まっていたのだと思います。
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