多数派と少数派の話
学生時代って、色んな場面で多数決が登場しますよね。
「○○決める為に多数決をとろう」とか。
なかなか決められない事がある時に、活用される多数決だけど、
それに頼りきりになるのは、ちょっと怖いなと感じたりもしています。
多数派・少数派が生まれるのは、ごくごく自然の流れで、当然の事。
人はみんな、色んな意見を持っています。そのなかで、複数の人が同じ意見を主張すれば、それは多数派と呼ばれるでしょうし、それに当てはまらない人達は少数派と呼ばれるでしょう。ただそれは、単純に数が多いか少ないかの問題であって、それ以上でもそれ以下でもないと思っています。
多数派=正しい、優れている、優遇されるべき
少数派=誤り、劣っている、肩身の狭い思いをするのも当然
・・・・・・そんな意見を聞いたりもしますが、そんな事はありません。
多数派だって、少数派だって、どちらも同じように尊重されるべきです。
例えば、とても難しい国語の問題があったとして。
AとBの二択で答える、その問題に100人が挑戦しました。
90人が「A」を選び、残り10人が「B」を選んだ場合、多数派は「A」を選んだ90人で、少数派は「B」を選んだ10人です。
90人は「他の人達もみんなAを選んだから、正しい答えはAだろう」と安心しましたが、実際の正しい答えは「B」でした。
・・・・・・例として、上記のような国語の問題を挙げましたが、例えばこれが、よく読み間違えられる漢字に当てはめて想像すると、もっと分かりやすいかもしれないです。貼付 ⇒ 「○ちょうふ ×はりつけ」みたいに。要は何が言いたいかというと、多数派が間違っている事もあるし、少数派が正しい事もあるって話です。
多数派は、それを支持する人数が多いから、自然とそっちが主流になります。そこに属している人達が、特別何か声を荒げなくても、当たり前のように意見が通る。なぜなら、数が多いから。
反対に、少数派はそれを支持する人数が少ないから、主流になるのは難しいです。そこに属している人達が声を荒げなくては、多数派に意見を聞いてもらえなかったり、その意見自体なかったことにされてしまう。なぜなら、数が少ないから。
だから、多数派・少数派って、どちらに属するかで意見の通りやすさはあるけれど、本来は数が多いか少ないかの違いであって、どちらが優れてるとか、そういう話ではないって考えてます。
世の中は、多数派の意見が通りやすくて、多くの場面で尊重されています。
それはある種、仕方がないことなのかなと、私個人は思います。
ただ一方で、多数派の意見ばかり尊重されていけば、いつか間違った方向へ足を進めても、気づかずにそのまま先へ進んでしまうかもしれないとも感じています。気がついた時には後戻りできない状況も、起こり得るでしょう。
多数派・少数派、どちらに属しているのか以前に、一人の人間が持つ意見や考え方は、平等に尊重される権利があるのではないでしょうか。(人を傷つけたり、追い詰めたりする意見・考えは除く)
大切なのは、どちらを優遇するしないではなく、どんな意見にも一度は耳を傾けて、可能なかぎりそれを尊重しようとする意識なのかなと、思う今日この頃です。
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