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結婚詐欺

【結婚詐欺】

タイ、バンコクの中心地サイアムにある
ショッピングモールでの出来事。

普段使いのショルダーバッグを買い換えたくて
ショッピングモールを訪れた。

前から黒人の若い男が歩いてきて
目が合ったので「Hi」と挨拶。

そのまま通り過ぎようとすると
「もうちょっと一緒に話しませんか」
と言われる。

なんでも黒人だから
タイの人たちに一歩距離を置かれることが多く
目が合って挨拶してくれたのが嬉しかったらしい。

彼はアフリカから(国は忘れた)タイに留学していて
ビジネス系の学校に通いながら
自分で会社も経営してるらしい。
24歳という若さ。
かなり稼いでるのか自分の羽振りがいい生活の話をしてくれた。

私がショルダーバッグを探しているというと
「君の買い物に付き合うよ」と。

2人で鞄コーナーに行き物色。
「これはどう?」
と彼が見つけてきた鞄の値札を見ると
日本円で約6000円。
一泊300円、一日の食費500円の生活をしていた私には高すぎる。

デザイン的には悪くないが高いので
「高いからなしかな」と彼に帰す。

他のも高いものばかりで
今日は諦めるかーと思って彼を探すと
な、なんとさっきの鞄を持ってレジにいる。

「ミサキへのプレゼントだよ」
とその鞄を渡される。

「いや、なんで会ったばかりの人に気前よく買ってるん!私は自分のお金で買うからいらんよ!」
ここらへんで嫌な予感がしてきた。

「もう買っちゃったからもらって」

しぶしぶ受け取る、、。

そして言われる。
「Because I love you」

いやいやいやいや
会ってまだ1時間も経ってませんよ?

そんなすぐアイラブユーなわけないやろが

という激しいツッコミを柔らかくして伝えると

「恋に落ちるのに時間なんて関係ないよ
Because you are beautiful」

困った。
そこから私の旅の話や、次にいくインドの話を聞かれて
私が極貧節約旅をしていると知ると
「インドでの生活費を送金するよ!」
と、これまた予想外の発言。

「は?自分の旅資金は自分のお金でなんとかするからいらんよ!
そもそもなんであなたにお金をもらわなあかんのよ」

「未来の妻の面倒をみるのは普通のことさ
Because I love you」

結婚することになってるーーー!

「結婚しません!お金もいらん!」

「なんで?Because I love you」

「あなたはI love youでも私はI love you じゃない
そもそもどこがI love youなんよ」

「Because you are beautiful」

このやり取りの繰り返し。
さすがに疲れ果てたので

「もう帰るわ」

「宿まで送っていくよ!」

「いや、1人で帰れるから大丈夫。」

「離れたくないよ。I love you」

もうええってー

結局バス停まで送ってもらい
彼とはフェイスブックを交換して別れた。

この約2時間のやり取りの中で
「I love you」と「You are beautiful」を何回言われたことか。

言われすぎてもはや私beautifulなんじゃね
とか思うくらい言われた。

宿に帰ってこの話を旅の先輩女性にすると、
「彼ビジネスしてるんでしょ。それは日本のビザねらいね。」
「日本人と結婚したら日本のビザがもらえて
日本でビジネスできるからミサキちゃんが日本人だから言い寄って来たんよきっと。」
「そうでもないと会ったばかりの子に鞄なんて買わないよ。」

な、なるほど。
私が”beautiful”だからではなく
彼は私が”Japanese”だから
”I love you”だったのか、、

まあ新しい鞄を手に入れれて良かったけど
なんだか拍子抜けしたバンコクでのエピソード。

#世界一周 #女子旅 #タイ #バンコク

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