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SOMPO美術館、上野の森美術館に行きました

先週、諸用で4日間ほど東京に滞在していました。実は、1月までに東京に行くチャンスがあれば、この2つの美術館に行きたい……とずっと狙っていたんです。そんな中での12月の東京滞在、ナイスすぎました。というわけで、感想をまとめたいと思います!

「ゴッホと静物画 伝統から革新へ」SOMPO美術館

12月某日。午前中に仕事を終え、午後から新宿に移動しました。福岡には店舗がない「蒙古タンメン中本」にて、遅めのお昼を食べて満足したところで。笑 そこから少し歩いた場所にある、SOMPO美術館へ足を運びました。

神々しい光までさしている

SOMPO美術館へ訪れるのは初めてだったのですが、エントランス前でまず、心が躍りました。ガラスに特別展のタイトルロゴ。毎回こんな感じなのですか……?なんと素敵なのでしょう。

そして12月にもかかわらず、新宿のいちょうはほとんど散っていませんでした。それが特別展のキーカラー、ゴッホの愛したイエローと完璧にマッチ。これも想定内なのだろうか。会場に入る前から世界観が完成していました。

中から見ても本当に美しかった

会場に入る前からこれだけ大きな感動があったのですが、メインはここから。このSOMPO美術館に足を運んだのは、もちろんゴッホの展示が見たいと思ったからでした。

展示のテーマは「ゴッホと静物画 伝統から革新へ」。静止した物を描く静物画は、西洋画ジャンルの一つでもあったといいます。とはいえゴッホの描いた静物画の多くは、腕を磨くための鍛錬が目的だったとか。

だから静物画の「伝統的な」モチーフである、どくろや果物もたくさん描いています。確かに、そこから自らのスタイルを追求し『ひまわり』という「革新的な」作品に辿り着いたと言えるのかもしれません。

これ私の感覚ですが、静物画は画家がその絵を描いている瞬間が想像しやすいような気がします。特にゴッホの静物画は、ひとり、部屋の中で絵を描いている空気、対象に集中して真剣に向き合っている緊張感が絵から伝わってくるようでした。

『アイリス』がキービジュアル

今回の静物画は初めて観る作品がたくさんあって、またゴッホの新しい一面が見えたような気がします。ちなみにこの後は、新宿ルミネにあるよしもとの劇場でお笑いライブを観て帰宅しました。笑

「モネ 連作の情景」上野の森美術館

翌日。同じように午前中の用事を済ませ、午後から上野へ。公園もいちょうが美しく、天気がよかったこともあってたくさんの人でにぎわっていました。黄色に染まる東京の街を、まさか12月に堪能できるとは……

会場へ向かっていると、遠くから「あそこだ!」とわかるほど、大きなポスターが目に飛び込んできました。「100%モネ」のキャッチの通り、モネの作品しか展示されていない、とても珍しい特別展となっています。

展示を観るにあたり、事前に原田マハさん著『モネのあしあと』で、彼の人生を少し復習していきました。ゴッホもなかなかですが、モネの人生もまた、めずらしい。転がり込んできた他人の一家と共に生活するという選択ができるなんて、相当寛容な人だったのだろうな。

「100%モネ」の空間の中にいると、モネの絵がいかに明るいか、関心が外の世界に向いているかがわかる気がします。私は特に、モネの描く水面が好きです。絵なのに光を帯びながら、うるうるとゆらぐ様子が感じられます。

でも今回、最も印象に残ったのは、モネが亡くなる前年に描いた『薔薇の中の家』です。なんだか私には「幸せな夢の中の風景」のように見えました。晩年は目が不自由だったモネですが、最後に暮らしたジヴェルニーは、彼の目にそう映っていたのかもしれないと想像しました。

レトロな雰囲気の残る上野の森美術館

こうして、連日ゴッホとモネの絵を堪能するという、贅沢な2日間を東京で過ごしました。私はこれが2023年最後のアート鑑賞となりそうです。

今年は東京の美術館に6ヶ所足を運びました。東京には、まだまだ行ってみたい美術館がたくさんあります。もちろん東京以外にも。そんなまだ見ぬ美術館を巡ることを、来年の楽しみにしたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。いただきましたサポートは、自己研鑽やライター活動費として使用させていただきます。