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日常に運動を取り入れよう ニート(NEAT)の提案

健康のためにもっと運動したいのに、時間が無い!というそこのあなた、ニート(NEAT)という言葉は聞いたことはありますか?

無職のニート?と思ったかもしれませんが、今日お話ししたいのはそのニートのことではありません。

この記事では、この上なく合理的な健康法について説明していきます。

ニートとは?

ニート(NEAT)とはNon-Exercise Activity Thermogenesisの略称で、日本語訳では、非運動性身体活動時代謝という難しそうな名前が使われています。

簡単に言うと、運動以外の、日常の身体活動で消費されるエネルギーのこと、またはその活動のことを指します。 

例えば、健康維持が目的の、ジョギング、筋トレ、テニス、ダンスなどは「運動」になりますが、通勤、仕事、家事、買い物など日常生活で行われる活動は「NEAT」となります。 

運動が続かない人のための肥満解消や、健康維持の方法として、いかにニートを向上させていくかということに、近年のウェルネス業界から注目が集まっています。

ニートのメリット

ニート向上によるメリットは以下のようなものが考えられます。

・時間がかからない。
・普段の家事やタスクを同時に片付けることができる。
・家事やタスクがより意義のあるものとなる。
・無料で実行でき、むしろ交通費などのお金が浮くことも多い。
・継続しやすい。
・長期的な生活改善となる。

運動しなくてはいけないけど、わざわざ着替えてジムに行って、その後シャワーを浴びて髪を乾かして…なんて夢のような話だと感じる忙しい人にも、ニートは負担なく続けられるおすすめの方法です。

また、疲れてるけど家事をしなくては…というような辛い場合でも、これがエクササイズになる、と思えば少しやる気が出てくるという効果もあります。

ニートを高める方法例

・バスや車などを使わず歩く。
・電車では座らない。
・エレベーター、エスカレーターの代わりに階段を使う。
・PC作業やミーティングは立って行う。
・常に正しい姿勢でいることに気を付ける。
・正しい呼吸法を身につける。
・家事をやりながらキックやつま先立ちなどの体操をする。(包丁や火を使ってるときは注意!)
・赤ちゃんを寝かしつけながらスクワットする。
・自分で洗車をする。
・ガーデニングをする。
・家の掃除をする。

このように、ニートを向上させるチャンスは日常にあふれています。

ニートで消費できるカロリー例


体重50kgの成人がNEATで消費するカロリーの例を挙げてみます。


・掃除機をかける   15分 33kcal
・皿洗い       10分 20kcal
・料理        30分 66kcal
・子供と立って遊ぶ  30分 74kcal
・ベビーカーを押す  30分 66kcal
・犬の散歩      30分 92kcal

参照:消費カロリー早見表|活動量計カロリズム|株式会社タニタ



ちなみに同じく体重50kgの人がジョギング20分で消費するのは123kcal。こうしてみると、わざわざジョギングなどをしなくても、それに相当するカロリーを日常の行動で消費することはとても簡単だということが分かります。

ニートは運動の代わりになるのか?

ここまでで、ニートを高めることがいかに合理的であるかお分かりいただけたら嬉しいですが、ではニートを意識していれば、今後運動をしていく意味は無くなるのでしょうか?

私の答えはNO。ニートでは筋肉を使うこと、血の流れを良くすることなど、運動で得られるような効果が同じく期待できますが、それでもニートでは補えきれないメリットというのが運動にはあります。

例えば、汗を流すことの気持ちよさ、風を切って走る感覚、集中力を高めたり、頭をからっぽにできるなどの精神に働きかける作用は、日常のタスクをこなすことが主旨となるニートからは得難いという場合が多いです。

また、ヨガやストレッチのように、体のコリをほぐしたり、伸ばしたりすることもニートでは難しいと思います。(ただ、日頃から意識して姿勢に気をつけたりアクティブに動いていると、筋肉が鍛えられ、結果、体が凝りにくくなるという効果は大いに期待できます。)

ニートを常に意識し、かつストレッチや運動をする時間を少しでも生活に取り入れることが出来たら、それが一番理想的な生活スタイルだと言えるでしょう。

ニートの恩恵が受けられる2つのタイプ

ニートを意識することは概して全員におすすめできる方法ですが、特にベネフィットを受けられる人たちは以下の2つのタイプに分けられます。

タイプA:もっと運動したいけど時間が無いタイプ
・もっと体力をつけたい、または健康になりたいけど、運動する時間が作れない。
・忙しくて十分に運動できていないことに罪悪感を覚えている。
・健康のための運動に時間を割くことで、他のことが蔑ろになってしまうことにストレスを感じている。

タイプB:運動が面倒なタイプ
・運動しなくてはと思うけどやりたくない、続かない。
・減量したいけど運動が嫌い。
・運動はしたくないけど、体の不調を改善したい。

タイプAの方には、運動に希望通りの時間を費やせない場合でも、ニートで効率よく補えると理解することで、罪悪感やストレスが解消・軽減します。日頃からニートを意識的に向上し、時間のある時には自分へのご褒美として運動をプラスすると良いでしょう。

タイプBの方は、元々日常の運動量が少ない場合が多いので、ニートを意識するだけで大幅な体質改善を期待できます。また、ニートで徐々に体を鍛えていくと、もっと体を動かしたいと思えるようになる可能性が高いです。

終わりに

上述したように、ニートは100%運動の代わりとなるものではありません。
しかし、ニートという言葉を知り、それを活用することは、運動不足の解消・改善、または運動をしなければと感じるストレスを和らげる大きな助けとなります。

自分で動かなくても簡単に生活を送れるようになってしまった便利なこの時代、いかに意識的に体を使うかということが健康維持の重要なカギとなっています。

この記事を読まれたことで、あなたがちょっとでも活動的な気分になっていただけたらとても嬉しいです。


長い記事をここまでお読みいただきありがとうございました。
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プロフィール記事:自己紹介と統合栄養学ヘルスコーチの仕事について
米国統合栄養学スクールIINで学んだコンセプトについてまとめています。

イラスト:kanakoaita_illustration

参考サイト: 
”Could you skip your workout if you built more activity into your day?” By Daphne Miller
非運動性熱産生(NEAT)とは」 (健康長寿ネット)
消費カロリー早見表」(活動量計カロリズム|株式会社タニタ

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