見出し画像

嘘つきに優位!?

英語で喋る練習をする場合に、何か質問されてさっと答えられないことは誰でもあると思います。

これは日常の会話では、どの言語で喋っていようが誰でもあること。そんな場合も、ただの会話であれば許されるはず。絶対に全て答えなければいけないという義務を誰かが決めている訳ではありません。

ここは会話術というもの。その人の性格によって切り抜け方は異なるはず。

しかし、私が英語が非ネーティブの人と英語で会話練習をしている時に、どんな内容でもスラスラ話す人がいました。

けど、私自身が詳しい内容でたまたま話している時に何度も

あれれ!? 
これってただ適当に言葉繋げてるだけじゃない?

と思ったことがあった。

その人も、その当時私と同じIELTSという英語試験の点数が大学入学のために必要だった。その人が、受験後点数を持ってきたら異様にスピーキングの点数が高かったのです。

いろんな人に秘訣を聞かれたその人は、

「わたし、嘘つきだからね。」
「嘘簡単に言える人だと優位だよ。あれは!」

と笑いながら言いました。

IELTS という資格は、いろいろなテーマについて質問をされます。または、意見を聞かれる。

当然、自分が詳しいことだと言うことは沢山見つかる。けれど、詳しくなければ言葉を繋ぐのが詳しいものより難しくなる。

そのスピーキング試験の点数が高かった人は、会話の内容がなんであれ適当にそれらしく想像して勝手に喋っていると言っていました。

例えば、これは賛成ですか?と何かについて聞かれた場合、

その時の気分で、詳しくなくても

「はい。そう思います。」
「いいえ、そう思いません。」

のどちらかを選ぶ。

そして、賛成の場合は良い影響があるとか言って適当に良さそうなことを言う。また、反対の場合は賛成と同じで適当に悪そうなことを言うをしていくということでした。

実際に、話の内容はめちゃくちゃの時もあるがそこで使う語彙は用意しているという感じだったのです。

それは、その人が

嘘を言おうが英語の練習だから内容は関係ない。

と割り切って言葉の組み合わせだけに集中しているという話でした。これは、一種のヒントになります。

どういうことか。

人は話す内容に詳しくないし、考えたこともない事だと上手くは話せない。母国語でなければ余計に話せないと思いがちでしょう。

けれど、世の中には物知りだから喋れると見せていてただ出鱈目に喋っている人がいるという事実を私はありありと見せつけられました。

なんと言うことでしょう。
その人以外にも、沢山そういう人が見つかった。

そういう人達は、嘘をためらいもなくつきながら言葉を選べるので自然と口から英語を使う機会が多くなり、どんどん英会話することになる。

ものすごいスピードでお喋りが上達していく。

「何が何でも喋らなければいけないという状況下では、嘘が上手い方が優位だよ。特に試験はそうだよね。ここでも苦手な内容があったら作り話でもいいから、話す練習をしよう。英語を上達させるために喋るのだから、あなたの事実かどうかは関係ないよ。」

と、言った英語教師もいて、みんなで嘘つく練習をしたこともあります。

確かに、これだと何でもかんでも多く喋ることができるなと何だか妙な気持ちがしたことを覚えています。

それなので、誰かと英会話を練習する時に全く知らない内容だった時、知ったかぶりをして嘘つきだったら沢山練習できるという話にもなってきます。

けれど、これって現実的にはとても無理が出てくるコミュニケーションのはずです。

英語練習のためと割り切っても、人同士の会話だと信頼もないと関係構築ができなくなってくるという限界がある。

なんでもかんでも詳しくないことまで、ペラペラと話せるとしたらどこかで嘘をついているわけです。

よく詳しくないことまで、何でも英語でペラペラ喋れるとしたら、嘘つきに優位な状態な訳です。

実際に人と繋がるための会話だったら、嘘ばかりつくわけにもいきません。

知らない内容の会話までペラペラと話せないとしたら、逆に言って嘘つきではないという証明になる。何でもかんでもペラペラ話せないのは、悪いことばかりではない。

英会話の練習で誰かに会話を振られてペラペラと話せないのは、

言語力でしょうか?

それとも、

会話の内容に詳しくないのでしょうか?

会話の内容に詳しくないのに、ペラペラ話したいなら一種の嘘つきになるしか方法はない。

何でもかんでもペラペラ話す技術ってどこまで重要か考えたことはありますか?

自分で話せる内容をまず選んでみる。
相手の話を良く聞いて、気の利くことを言う。
質問して、自分も楽しむ。

嘘つかなくてもいくらでも方法があるのです。

けれど、点数となるとそうもいかない場合はある。これが、現実に英語を使う場面と試験がかなり違う所です。

人が良すぎれば、内容に関するものを暗記しなければという思考になる。コミュニケーション力と暗記はさっぱり関係がないのに変なことです。コミュニケーション力を上げるために、余分に覚えることを増やすという無駄時間を使っている。

嘘つきに優位な状態って奇妙ですよね?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?