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TOEIC は海外で使えない!

日本で英語を勉強している人の目標として、TOEICで高得点をとるという事があると思います。

私もそれは理解できます。特に学生さんであれば、ある程度の高得点が取れれば履歴書で映えますし、社会人であれば点数を求められる事もあるんでしょう。

私自身、大学時代はTOEICの為に参考書と睨めっこしてた時もあるし、本気で高得点さえ取れれば英語を使いこなせるようになると思っていました。

でもね。中には勘違いしている人が多いので言っておきたいのですが、これは海外(英語圏)では全くと言って良いほど知られていない試験なんです。

私はオーストラリアに留学していましたが、現地人はTOEICなんて誰も知りません。専門学校や大学留学、ビザ取得、各種専門団体の評価にはTOEICを使えません。

イギリス及びイギリス連邦加盟国ではIELTS。アメリカではTOFELの点数が重要とされています。

それにはっきり言わせてもらうと、TOEICは日本の資格なので、日本教育が色濃く反映されています。まあ当たり前ですよね。暗記して練習すればなんとかなる試験と思います。

試験勉強する上で、文法や単語力の強化に繋がるから私はTOEICはその点では優れてると思いますから、否定はしません。

ただこれで高得点が取れてもIELTSでは別物です。

私はこういう資格試験自体、別に好きじゃないし高得点の人が必ず英語力がある訳ではない状況をオーストラリアで沢山見てきたので資格試験を英語力向上の目標値とする事には疑問があります。

IELTSで高得点でもオーストラリアの大学で英語力が足りなくて単位を落とす人を沢山見てきたのがその理由です。

リーディング自体も飛ばし読みのテクニックがないと高得点取れない代物なので、詳しく文章理解しようとすると出来ない人もいました。それで講義の予習が出来ないんです。(海外大学では予習、復習が基本です)

英語資格試験で高得点を取る事自体を目標にしたら、TOEICであれ IELTSであれ使い物になんかなりません。

本当であれば、英語力が上がるに伴って資格試験の点数が上がるのが正しい順番なのに逆転しちゃってませんか?

という話です。

これが一つの理由で、私は英語資格試験を重視する風潮に疑問を持っています。

しかし、そんな私でもIELTSの方が英語を使いこなす際の脳のトレーニングという観点では優れていると思っています。

リスニングも色んなアクセントの人が実際の状況で話しているし。リーディングは実際にある学術的文章が使われたりもする。ライティングもエッセイや実際の日常生活に役立つものが出題される。そして、なんと言ってもスピーキングは英語で喋る時の判断力や頭の切り替え方の練習が出来ます。

私は、散々自分のはてなブログ(猫の手借りて、オーストラリア大解剖。)でIELTSをディスってきましたが、英語脳を作る為の脳トレには非常に有効と考えてるのはその為です。

だから、もし資格試験の勉強をしようと思っていて英語習得に力を入れている人、特に留学や将来移住しようと思っている人は寧ろIELTSの勉強をして欲しいと思っています。

ただ、オーストラリアの専門学校や大学留学だけなら、私はむやみやたらにIELTS受験するのはお勧めしていません。

入学には他のルートもあるし、移民局のページを見ていてもそんなルートは見つかる事が多いです。

何故かというと、オーストラリアではIELTS採点の不正が度々見つかって事件になる事もあるし、そもそもスピーキングは人により難易度が違う質問をされて不平等です。人間が採点するから主観も入っている。

英語ペラペラな人がいつまで経っても高得点が取れずにイギリスの本部へクレームしたら案外点数が上がったなんていうのも私は見た事があります。

だけど、これって3週間くらい結果を受け取るまでに期間がある時も多く手続きに使おうとしてる人には大問題。結局、殆どの人が審査申請に金使い、もう一度受験する為に数万円もする受験料を払います。搾取されてるとしか思えない訳です。

私自身、賄賂渡したらあっという間に高得点取れたとかいう話を何度も聴いた事があるから、ほんとバカバカしく思えてしまった訳なんです。

まあそれでも必要だったから何度も受験したけれど…。

人が採点すると碌な事ないという事で、最近はコンピューターベースのPTEアカデミックというのが人気です。留学や移住したい人はこんなのにも注目したらどうかな?って思います。

日本はTOEICこそが英語資格試験!という雰囲気が強いけど、英語圏やそこに付随する団体では使えない資格という事。

それに寧ろ、IELTSの方が脳トレになるという事を伝えたいと思いました。

それに英語資格試験で高得点取るのが目的になってしまうと、英語能力がそれに伴いつくのかは疑問です。

本来、順番は逆ではないでしょうか?

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