全く性格や考え方違うのに
オーストラリアに住んでいる時、全く性格や考え方が違うのに話が弾んでいた人がいました。
その人は、日本人ではないし性格も全く違うし考え方も全然違いました。それに加えて、年代もかなり離れていました。
その時期、まだ私はそこまで現地の人と英語で会話するのに慣れていなかったのですがその人とは異常に長く話せました。
その相手がなぜ私とそんなに話したがったのか、それはその人が私が日本の大学で専攻していた材料分野に興味があったからでした。
そして、その人もその分野の勉強中だったのです。
きっかけは、その時期ちょうどその人が学校の課題が分からなくて私に教えて欲しかったことでした。
それは材料分野では本当の基礎レベルなので教えるのは難しくなかった。たまたま私がそこにいただけで偶然でした。
その人はとてもお喋りなので、その流れで雑談をすることになりました。
オーストラリアのパースではとても日本車が沢山走っていて、私が製造業で仕事をしていた経験にも興味を持ったようでした。
材料科学を勉強していると、どこが難しくて苦労するかとかすごく話したがりました。
そういう話をしてるだけで、話題は尽きなかったです。けれど、それに全く興味がなくて話したくない人からしたら嫌がられるレベルだったのではと今でもちょっと思いますね。
私は当時、今のように英語が流暢ではなかった。語彙も表現力もそこまで多くなかった。
けれど、学生時代からのただの理系オタクの本性が出ただけで会話はかなり楽だった。
オタになれば自然と、英語の論文を読むようになる。私は大学時代新しい分野の開拓に興味があって、どうしても外国の論文からしか得られないものがありよく読んでいた。
前にもここに書いたけど、理系の論文は文学よりは順序立てて記述してあるので、小説などに比べれば単語さえ慣れればかなり簡単だ。
単語も何度も繰り返し見れば嫌でも覚える。意識しなくても何度でも出てくるからが理由。自然と反復練習してるのと同じになっていた。
ただ凝っていただけなんだろう…
別に英語に特別こだわりがあったわけでもないけど、英語で書いてあるものに情報があったからに他ならない。
理系の共通話題で会話するうちに、その相手の子の重度の雑談魔な癖も出てきた。関係ない話も沢山し出す。
話し出すと止まらない事もあり自然と英会話の練習をさせてもらった。
今では、とても感謝している。
私が材料の組成を教え、その代わりに私はその雑談魔からの姿勢をかなり盗む事ができた。
その雑談魔は専門用語は横に置いておくと、別に高度な表現を繰り出すわけでもなかった。
しかし、とてもテンポよく間の取り方も上手いしいくらでも話したいようで互いにWin-Win な関係だった。
今考えると、語学学校よりも倍以上英会話の練習になったと言っても過言ではないと思う。
私が言いたい事は、何か自分に向いている事や打ち込んでいるものがあって話題があれば、それに見合った話し相手が必ずいるということ。
これは、何でもよい話で分野も関係ない。
趣味でも好きなものでも何でも良いって事だ。
英語を話したいと思うと、語学力ばかりに目が向きがちだが、どういう人とどういう場所だったら話し相手がいるかと工夫する事も良いことではないだろうかと自分の経験からも思う。
自分から会話の流れを作るのがさほど得意でない場合は、どんな環境が自分に合っているか考えるのも良いことだ。
英語が自然と使えるようになるには、慣れるまで使う事が必要。それができる為には、心理的負担が少ない方がなお良い。
全く性格や考え方が違っても話せる相手はどこにいるだろう……
あなたが話せる内容は何だろうか?
どんな場所だったら話せるだろうか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?