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訛りとは何か?

私がそんなに聞き取りが得意でなかった昔は、英語の訛りについて明確な定義があったような気がします。

それはどうしてなのか、考えてみた事があります。そして出た結論は、自分の聞き取りやすい英語の音が訛りではないと判断しやすくなっていたという事でした。

と、いうことは慣れている音のアクセントは聞き取りやすいので訛りと思いづらかったんだなと…

訛りとは何か?
それは、どう定義されるのか?

それを考えてみると、基準になる見本があってそこからのズレが生じているとすると自然です。

その基準を決め込んでおけば、それ以外は全て訛りになる。
その基準は必ず誰かが決めているんです。

私はオーストラリアに住んでいました。

オーストラリアは“オージー訛り”がある。よく聞く言葉です。けれど、何年も住んでいる間、私は“オージー訛り”の基準がよく分からなくなってきた。今でもこれがそうだよとハッキリ言えないんです。

人によってその“訛り”の定義は同じでないと気づいたからかなと…。聞き取りやすい音がその人の慣れによって微妙に違っているからです。

そして、これはオージー訛りだ!とか言われている中でも、それが他の国から来たオージー以外からの音にも聞こえることはあった。

それでますます“訛りとは何か?”という気持ちもどこかに湧いてきた。

そもそも、オーストラリア人とか言ってもバックグラウンドは多種多様で言葉を覚える過程で聞いてきた音がみんな違う。
みんな、それぞれの訛りがあり正解はひとつである訳はない。

聞き慣れていれば、単純に訛ってるなとかは思いもよらないはずではないかと…。

これと同じような話ですけど、これはオージースラングだ!とか言われているものでも、実際はどこから来たのか不明だったり他の国から由来のものも多いんです。多くが勘違いしてればそうなるかもという話……。すごくいい加減なものも多い。

日本語でもそうですが、言葉はどんどん変化して新語ができたり地域によって微妙に異なったりします。使い方やニュアンスさえ違うこともある。

そんなに広くない日本のような地域の言葉でさえそうなんだから、世界的に使われている英語はもっと細分化された違いがあるはずなんです。

そう考えると、訛りって何か?というテーマでさえもスッキリとは語りづらくなります。

これこそが正解!と思い込んでいると、それ以外のことは物凄く不快に感じてしまいやすい。

これが正解って事は基準がブレることに関しては、ないはずなんですよね。

基準がブレる事ってすごく多い。

言語との向き合い方もそれを加味した方が良いのではと思う事は多々あります。お互いにね。

それは他人に寛容になる事にも繋がるのではと思います。
それを踏まえて、どうすれば伝えられるかなという事を互いに意識することかなと…。

一方通行ではダメですね。

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