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BAYCの土地NFT「OtherSide」について解説

最近NFT関連のタイムラインを賑わせている「OtherSide」
BoredApeYachtClub関連のなにか、というのはわかるけどいったいなんなの?という方に向けてまとめてみます。

BAYCをつくり運営しているのが「Yuga Lab」という会社。4月にクリプトパンクスとMeebitsの権利も購入し、NFTの中心的存在となりました。

そんなYugaLabsが、突然意味深なムービーを投稿しました。

釣りをしていた1体のBAYCが、謎の生物「KODA」に連れられて空へ。
そこには、クリプトパンクス、MAYC、CoolCat、nouns、World Of Womenと有名NFTが待ち受けていました。そして共に新大陸へ飛んでいきます。
この映像で発表されたプロジェクトが「OtherSide」

複数の人気NFTの世界をつなぐオープンワールドゲーム(メタバース)とのこと。BAYCやその関連だけでなく、"あらゆるNFTコレクションとの互換性"があるようです。

■OtherSideの土地販売

NFTでのメタバースといえば土地や建物のNFT。The SandboxやDecentralandと同じように、まずは土地が販売されることとなりました。

4/30からの第一次セールの振り分けが発表。
既存のBAYC/MAYCホルダーにはエアドロップされることになりました。

BAYCに関連した仮想通貨「ApeCoin」でのみ販売。
1つあたり305Ape(販売時価格約85万円)での固定販売でした。
ただし、誰でも購入できるわけではなく3月~4月におこなっていた関連サイトでのKYC(本人確認)を完了していることが必須。1つのwalletあたり2つまでの購入制限がありました。5万5,000個の土地の一般販売の完売で、運営元の売上は約410億円以上(!)にのぼる計算となります。

■販売時の混乱

KYCで参加者数を絞っていたにも関わらず、販売開始から買いが殺到。結果的に2ETH(80万円)以上のガス代を積まないと買えない状況となりました。

この混乱はイーサリアムネットワーク全体にも影響を及ぼし、ブロックチェーン・エクスプローラー「Etherscan」も、落としてしまう非常自体に。当然、取引に失敗する購入者も多数。Yuga Labsはネットワーク混雑のために、取引に失敗したユーザーに対しては、ガス代をウォレットに払い戻すことを発表しました。また、今回の混乱を鑑みてApeCoinを独自のチェーンに移行することも検討するとのこと。

費やされたガス代は229億円。過去類をみない規模のものでした。

■記録的な二次流通量

OpenSeaはじめマーケットプレイスでの二次流通が即時開始。
下図の1日あたりの取引量をみると異常性が伝わるかと思います。

DUNE: https://dune.com/rchen8/opensea

またOpenSeaの「過去累計での総取引量ランキング」では、わずか24時間で、これまでのMeebitsやMoonbirdsの累計を超える総取引量となりました。

OpenSea「過去累計での総取引量ランキング」

■OtherSide、土地NFTの特徴

販売時は「OtherDeed」と名付けれていたNFTが、販売から24時間を待たずREVEAL(開封)されました。
では、実際に流通したOtherSideのNFTはどのようなものだっでしょうか?
それぞれの土地にある特性を記載していきます。

①中心からの距離
OtherSideの世界には、地球のように丸く土地がレイアウトされています。
中心にはBAYCのキービジュアルで見慣れた沼地の小屋。
それを取り囲むようにBAYCホルダーに配られた1万の区画。
次いでMAYCホルダーの2万の区画、外周が販売された5.5万の区画となります。現状、中心に近いものは高値で取引されています。

https://otherside.xyz/explore?id=

②土地のレアリティ
KODA
全体の10%にあたる10,000の土地にはランダムで「KODA」と呼ばれるキャラクターが存在。KODAがいる土地は通常の5倍程度で取引されはじめました。

ARTIFACTS
一部の土地には、ここでしか手に入らないアイテムARTIFACTSが存在。コインやモニュメントなどの種類がありレアリティがついています。

RESOUCES
それぞれの土地に4つのリソース(資源)が存在。さらにそこにも3段階のレアリティ(★~★★★)が。ほとんどは、リソースがない「none」で表示されていました。

他にも土地の種類でのレアリティや、TRAIL(特性)があり、カードゲームのような表示となっています。

これまでのNFTメタバースでの土地は、立地や複数つなげての広さで価値をだすものが多かったですが、今回のOhterSideではゲーム性のある要素があったことを評価するユーザーの意見もありました。

③動的なNFT
OtherSideは動的なNFTとなりゲームでの選択とともに表示も進化するものであると発表。ゲーム含む今後の展開により、NFTのグラフィックも変化していくようです。

名実ともに、これまでのNFT関連で最大のイベントとなったOtherSide。
購入するためのガス代が高騰し、土地1つあたり実質4ETH(150万円)以上のコストがかかったこと、補填するとはいえ失敗した購入者が生まれたことは批判の対象にもなりました。

メタバース自体の開発は、経験のある会社が中心実施していくようです。
これからのOtherSideについて、YugaLabsがどういった展開をしてくのか、まだまだ話題は尽きることがなさそうです。

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