ApeCoinDAOとBAYC、トークン発行で進化するNFTコミュニティ

3/17(木)、国内外NFT関連のtwiiterタイムラインはApeCoinで埋まっていました。BAYC関連のことだというのはわかるけど…これはなんなの?という方に向けて解説してみます。

この記事を読む方にはBAYCは説明不要かと思いますので割愛

BAYCの運営会社・Yuga Labsが17日に突然「あしたの朝、ApeCoin DAOからApeCoin($APE)がNFTホルダーに配布されるよ!」とアナウンス。かねてから、BAYCホルダーへのトークンの配布は告知されていましたが、突然のことにtwiterは大騒ぎに。

■ApeCoinはFT(Foungeble-Token)
イーサリアムやポリゴンとおなじようなコイン(仮想通貨)、NFT(Non-Foungeble-Token)からNとったFT(Foungeble-Token)です。通貨なので、DeFiや上場すれば取引所で扱われることもできます。

ApeCoinの主な用途は「ガバナンストークン」と発表されました。
ガバナンス(governance)とは、英語で統治、管理、支配。トークンが「投票券」として使われ、$Ape 1枚がが投票券1枚となります。

■発行したのはApeCoin DAO
$APE はYuga LABS(BAYCの運営会社)が配布したものではありません。
今回発足したApeCoinDAOからの配布です。

DAOにすることで期待できるメリット
・YugaLabsの企業体制だけではなくDAOとして運営される
・トークンを持つ企業やホルダーを増加による規模拡大
・米国でも法的な問題でできないことをDAOにすることで可能にする

DAOのスチュワード(意味は管理人/執事)は「APE Foundation」と名付けれられました。スチュワードはDAOの活動を促進するための実務を担当します。
さらにボードメンバー(役員)5人も発表されています。

発表されたメンバーに所属会社のロゴを置いてみました

下記、5つの企業から1名づつメンバーが選出
 1.掲示板型ソーシャルニュースサイト「Reddit」
 2.大手取引所「FTX」
 3.投資ファンド「SoundVentures」
 4.OpenSeaやAxieに投資している「アニモカブランズ」
 5.ブロックチェーン開発企業「HorizenLabs」

YugaLabsからのメンバーはいません。BAYCブランドと$APE をYugaLabs一社ではなく、これらweb3企業とも連携されて運用されていくことに。目標は「ブロックチェーン上のアート、ゲーム、エンターテインメント、およびイベントの中心となる」ことです。DAO内に特別なメンバーや企業がいることが中央集権ではないかという意見もありますが、将来的にはより権利が分散化されるように設計されています。

■ApeCoinの投票システム、使いみち
DAOでの重要な事項は投票で決定、その参加/投票券がガバナンストークン・ApeCoin。
すでに5つの議題が提案・公開されています

提案された議題 https://forum.apecoin.com/

現時点で確認できる議題を紹介します。
①ステーキングの仕組みや配当について(提案者:アニモカブランズ)
②ゲーム開発のために資金を使いたい(提案者: Cartan Group LLC)
③ボードメンバーは年1回投票などDAOのガイドライン

このように資金の使い方や、DAOがどうあるべきかが提案。また、トークンの保持者が新たな議題を提案することもできます。トークンを持たない方も議題はみることもできるため、透明性の高いシステムになっています。

■ApeCoinは誰が保有するのか?

ApeCoinDAO公式:https://apecoin.com/

全部で10億枚の $APE が以下のバランスで配布されました。
16%:YugaLabs(1年間は販売禁止などルールあり)
   ※同社は一部をチンパンジー保護を中心としたチャリティー団体に寄付
15%:BAYC/MAYCホルダーへのエアドロップ
14%:創立貢献者へ(Yugaのパートナー企業および出資者)
  8%:BAYC4人の創設者

のこりの47%が、今後DAOで使っていく運用基金となります。

■$APEのエアドロップと上場
発表から約12時間後、さっそくBAYC/MAYCホルダーはエアドロップを請求することができるように。すぐなりましたにBINANCEやFTXなど大手取引所も取り扱いを発表し活発な取引が発生。10ドルを超えるタイミングもあり、BAYCホルダーは請求後にすぐに売れば、約1,000万円を手に入れることができる状況となっていました。

■今後ApeCoinDAOはどうなっていくのか?
これまではBAYC/MAYCホルダーの合計約1.5万のwalletが中心となっていたコミュニティが、10億枚の$APEホルダー、そして関連企業にまで広がりました。
関連企業によりメタバースでの展開、フィジカルでのグッズ化、世界中でのイベント運営などは期待されます。YugaLabsも、NFT売買でのロイヤリティ収入をつかって引き続き価値をあげるための展開を企画していきます。

また$APEがP2Eゲーム内通貨として使われることも発表されました。
なんと2つのゲームが同時に開発中。
①サンフランシスコ拠点のスタジオ「nWay(エンウェイ)」との開発、
②「アニモカ・ブランズ」との開発。
どちらもBAYCのIPをつかったものとなり、22年中にローンチを予定です。

nWay×BAYC
アニモカブランズ×BAYC

さらに、アニモカブランズがすでにリリースしている「Benji Bananas」というゲームでも$APE がゲーム内通貨として使われるようです。

Benji Bananas

以上、発表されていること情報を集めてみました。

NFTにコミュニティの概念をかけ合わせ、2021年台風の目として大きく成長したBAYC。今年はDAO、そしてトークンの運用、web3企業との相互連携によりどうなっていくのか。
web3の今後を知る上で目が離せない存在になりそうです。

LINK:
ApeCoinDAO公式:https://apecoin.com/
フォーラム(投票等)https://forum.apecoin.com/


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