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#015自閉症児の習い事②ピアノレッスン編

小3(8歳)ピアノ一年目の時のお話です。
自閉症児のピアノレッスンを
どのように10年サポートして、続けてきたか?
ピアノ発表会の工夫やメリットについても書いていきます。

前回までのお話はコチラ


初めての場所が苦手な特性

幼稚園に入園した時は、
一ヶ月間、教室に入れませんでした。
園庭で水をジャーっと巻いて、
先生を困らせていたKでした…

母が一緒ということもあり、
すんなりピアノの教室に入り、
椅子に座ることが出来ました。

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新しいことを始める時は、
拒絶感を示すことが多かったので…

すごい!初めての場所で
椅子に座ってる!

と、このレベルで感動です。

「少しづつだけど成長しているんだな」

ということを実感しました。


初めてのピアノレッスンは?


「Kくん、ピアノ弾いてみようか」

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と、ピアノの先生は好きに
ピアノを弾かせてくれました。

鍵盤を叩くと音が出る。

「なんか面白い?」

と思ったのか、
Kはポロンポロンと
鍵盤に楽しそうに
触れていた様子。

これだよ、これ!
(心の声が聞こえたようでした)

楽しめることが大切ですよね!
Kのいい表情がそれを物語っていました。

学校って基本はルールに沿って、
決まったことに取り組む。

もしイヤだと感じても、
それを意思表示出来ないとしたら。

それは苦痛な場所となりえますよね。


ピアノのメリット
個人の先生だと、融通がききやすい。

Kに無理のないペースで
やっていいという安心感を
本人が持てたこと。

ファーストインプレッションが
よかったのだと思います。

週に一回のピアノレッスンに
嫌がることなく、通い始めました。

とにかく楽しむ

最初の半年は、「ドレミ、ミレド」を
ずーっと弾いていたそうです(先生談)

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とても楽しそうに、
ずっと弾いていたとのこと。

鍵盤を叩く指の触感。
鍵盤を押すと動く視覚。
叩くと音が出る、音感。

感受性豊かなKなので。
きっと全身で楽しんで
いたのではないかと思います。


サードプレイス

Kが楽しんで通う場所が
学校以外にも出来たことが
何より嬉しかった。

放課後デイも考えたのですが。

ほとんど言葉を発しないKにとって
集団の中では協調性の面が難しく、
自分の意志にそぐわなくても
日本独特の「右にならえ」的な雰囲気で
苦しい思いをしていたのではないかと思います。

実際、数か所通ってはみたものの、
本人が行きたがらなくなり、
放課後デイの利用は数回に留まりました。

この時のKには個人で習う
ピアノレッスンが彼のステージに
合っていたのだと思います。

どんな風に指導を行っているの?


言語理解が難しいK

音符に色をつけて

ド 赤
レ 黄色
ミ 青

先生が五線ノートに
書いて下さいました。

半年くらい経って、

ファ 緑
ソ  紫

など、本当に少しずつ
音を増やしていったようです。

ちなみにKはピアノ歴10年ですが
今でもほとんど楽譜が読めません

先生がレッスンで
弾いてる音を覚え

自宅で練習する時に、
先生が弾いている音と
自分の弾いている音が
合っているか。

答え合わせをしている様子。

一つ一つの音を、真剣な表情で
確かめているように見えました。

昔の音楽ノートは残念ながら
捨ててしまっていました。

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一年前はこんな感じで
練習していたようです。
書いてはいるけど…

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「これは?」と聞くと
「レ」とか、やたら即答で
テキトーに答えますw



この子はほとんど言葉を発しないから、
障害の診断は重めに出てしまうけど。

必要がないから言葉を
発してないだけで。
本当は全部わかって
いるんじゃないかな?

なんとなくアーティストの
片鱗を感じ始めたのが
この頃でした。

次回、ピアノ発表会のメリット編について書いていきます。


Profileはこちら
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2021年11月の発表会
トルコ行進曲(モーツアルト)演奏


Kの芸術活動や自閉あるある等
インスタグラムに載せています。
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