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出産記録

出産は十人十色。2回目だけどやっぱり1回目とは全然違った。一生に数回の貴重な経験。忘れないうちに記録。長くて、詳しいので、痛そうなことが苦手な人はご注意ください。

前日

37週0日に妊婦検診。
いつも、夫が在宅勤務中におたまを見ていてくれるから、その予定に合わせて検診日時を決めていた。だからその時空いている先生に診察してもらっていて、ほぼ毎回初めまして状態。この日は以前診ていただいた先生にたまたま当たった。真っ黒に日焼けしたO先生。なんのスポーツやっているんだろ。今回も聞きそびれた。
週数のタイミングでこの先生が主治医ということになり、お産にあたっての詳しい説明を受け、次回同意書を持参するように言われた。
何度か「心配なこと、聞きたいことある?」と言ってもらったけど、恥骨が痛い、お腹の張りがひどい、歩くのもしんどい、夜寝られない、食欲が落ちてきた…と伝えてもしょうがないなということが多くて、一周回って「特にないです。」と応えることにした。
「お産にむけて健康促進を意識するように。」とのことで、「歩くってことですか?」と初めて質問したら、「そうだねえ」とちょっと嬉しそうにかえってきて。これは先生マラソン派だなあ?

お腹張るけど、自信を持って歩いていいんだ!と嬉しくなって、いつもはタクシーで帰るところを電車+バスで帰宅。乗換駅でいつも行きたいと思っていた100均に寄った。最近便利グッズが多くて100均がとても楽しい。用意していた買いたいものリストを消化して気分良く帰宅。

午後はおたまとゆっくり過ごす。最近頻繁にやってくる、「なんにもしたくない気分」で、夕飯は軽めに。おたまのご飯をたくさん作り置きしておいてよかった。

20時にはおたまは就寝。そこからちょこまかと家事をこなしていたら、仕事を終えた夫も一緒になって片付けにはいってくれた。夫が仕事で忙しい時、私がやる気のない時は全く片付けないから、ちょこちょこ2人して動くのは稀。手が進んですっきり家が綺麗になった。
お夜食に2人でアイスを食べて、おちびの名前どうしようか〜って考えて。このまったり時間が大好き。
「お誕生日フライングで2日前だけど」と、ずっと欲しかったお財布をプレゼントしてもらった。毎年私が1番欲しいものを喜んでプレゼントしてくれる夫。私が彼にあげる誕生日プレゼントは悩みすぎて大抵遅れて、今年分なんて10ヶ月遅れだったのに。いつもありがとう。
お財布が新しくなったことだし、プレゼントももらったし、もう生まれても大丈夫だね〜と2人で笑った。いや、でも明日のおたまのリトミックに、私のまつえくも行きたいし、まだ生まれてもらっちゃ困る。
夜中の0〜1時までゆっくりするんだけど、珍しく元気なのに眠る気になって23時ごろ早めに就寝。

当日

2:00 お腹の痛みで目が覚める
重い生理痛がきた〜みたいな痛みで目が覚める。一瞬「陣痛?」と思うけど、いやいやまさか。まつえく。今日は午後にまつえくの予約があるから、それが終わるまで産めない。産後の自分が毎日ご機嫌でいるために、出産直前にまつげをバチバチにすると決めていた。せっかくサロンを探し回って予約したところなのに。と思って30分ぐらいベットでごろごろ過ごす。

2:30 起き上る決意を固める
前駆陣痛はよくあることだけど、そもそも夜中に痛みで起きるっていう時点でおかしい。そうだよね!とまつえくへの未練を断ち切って起き上る決意をする。まだ眠いのに〜動きたくない〜と思いながら。
痛みの間隔は前駆陣痛なのか5〜10分とバラバラだけど、眠気からか痛みからかちょっとパニック気味で、軽い吐き気と、お腹が張るタイミングで軽い震え。震えるくらいってことはますますまずい、荷物準備しなきゃなのに!とこれまた焦る。
文字通り夫を叩き起こす。寝ぼけた夫に「起きるの?なんで?」と言われた気がするけど答える余裕がない。後で聞いたら2時ごろ寝たばかりだったそう。ごめんねえ。
近くに住んでいる母親に電話してタクシーで来てもらうよう夫に頼み、その間に入院中に必要なものをかばんに詰め込む。メガネとか薬とか普段使っているものばかりだったから、なかなか事前に準備できなかったんだよね。5〜7分間隔で来る痛みは強くないものの、その間は動けず、便意があってトイレに駆け込むから(前回は何度もトイレに駆け込んだ結果トイレで破水した。便意と赤ちゃんが降りてくる感じって似てる)なかなか準備が進まない。この、多分出ないんだけどなんか出そうでトイレに通っちゃう感じ、本当にめんどくさい。

3:00 母親到着、タクシーで病院出発
こんな早朝なのに飛んできてくれた。ありがとう。同時に病院にいくタクシーも到着。陣痛タクシーを事前に登録していたので、電話をかけて名前を言って「陣痛です!」だけで全てが通じた。準備しておいてよかった。
前回の出産で陣痛を乗り切るのに唯一必要だったお水のペットボトルをまだ買っていなくて(この日の夕方にウィダーインゼリーとともに届く予定だった…)タクシーの中で夫に、「お水だけは途中で買ってね」と依頼。もう水のことしか頭にない。震えが止まらなくて、空調を止めてくださいって運転手さんに言ったのに聞こえてなくて、「エアコン?止める?温度あげる?どっち〜?」とのんびり返されるのもちょっとイライラするくらい余裕がない。
でもなんとなく痛みの間隔は空いたように感じて、「あ、もしかしたらこれは勘違いかも。大騒ぎしてごめんなさい…」とちょっと冷静になり始める。
病院に到着してすぐ自販機にお水を買いにいくも、夫が現金を持っていなくて買えない。私のかばんに現金は入っているけどお財布をすぐ取り出せず買えない。(新しいお財布!ミニマリストがオススメしてた小さいやつ!小さいから見つからない!このタイミングでなんてこと!)で、バタバタ。バタバタしながらも買ってきてもらえたから、時間的には1〜2分のことなんだけど、余裕がないからすっとスマートにことが進まないことに対してすごくストレスを感じる。この難所を全てクリアできるパートナーっているんだろうか。多分逆の立場だったら無理だなあ。
お水…次回もし出産準備に何を持っていく?って聞かれたら迷いなくお水って答える。

3:15 LDRに到着
一応病院に来てはみたものの、陣痛も弱いし、間隔もまちまちだし、ちょっと診察してみて入院するか決めましょう、ということでとりあえずLDRで待機。「もしかしたら違うかもしれないんですけど…」と何回も伝えた。こんな早朝からお騒がせしてすみません。の気持ち。37週1日の週数的にも、前の日の診察の様子からも、今喋ってる私の様子からしても、まだだろうな〜と判断したのか看護師さんも落ち着いてる。それをみて、やっぱり勘違いかな、という気になってくる。
お腹にモニターをつけて、張りと、おちびの心音をチェックしながら待機。

3:30 入院決定
しばらくして助産師さんが診察してくれて、「破水はしていないものの、お腹の張りが強い時は子宮口が5cmまで広がっているから、来てくれてよかった!」と入院が決定。
ここでやっと覚悟が決まる。たま👶のときは家で破水した瞬間に覚悟が決まって急に冷静にテキパキ動けたけど、今回は入院まで半信半疑だったからそわそわしてた。これからもっと痛くなる、でもやっと我が子の顔をみられる。いまが頑張り期。

4:00〜 1人で陣痛と闘う
「ご主人の入室はもうちょっと痛くなってからにしましょう〜」とのことで夫は病院のロビーで1人待機。痛くなってからっていつくらいだろう?彼にはおしりをテニスボールで押しまくるという大役があるのに。
とはいえこの1時間の陣痛は大体5分間隔。そしてそんなに痛くない。長さも深い呼吸3回で乗り切れるくらい。長引くことを想定して眠ろうとしたけど眠れず。出産用のパジャマに着替えさせてもらって、書類を提出したら、やることがなくなって携帯片手にいろいろとメモしたり。
やっぱり便意がある気がして途中でトイレに。がんばったら出た。頭の中にずっとあった💩が消えてすっきり。これで分娩の時に無意識に一緒に出ちゃうのは免れそう。メモにもずっと💩したい、💩でたらどうしよう、が並んでいた。心配しすぎ。
▶︎他のメモ内容
・まつえくはお宮参りのときにしよう
・夜中の陣痛ってやっぱ申し訳ないなあ、みんな眠いよね
・点滴痛いのやだ
・iphone充電もつかなあ
・家出るときのたま👶かわいかったなあ
・他の妊婦さんいなそうだなあ
なにを考えてるか残したかったんだと思うけど、結構くだらない。

4:44 痛みが強くなり不安になる
いきみ逃しに力をいれてしまいそうになってきた。急に不安になり、友達に「今陣痛!パワー送って!」とLINEしようとする、も、あ〜いま4時か。と思いとどまる。さすがに早朝すぎる気がする。6時くらいに送ろう、と文章を作って保存。とりあえずおんなじ内容を念じておく。届け〜

5:08 自然破水 子宮口7cm
ちょっとうとうと眠りかけたら、ゴリッという嫌な感触とともに膜が弾けて温かい水が流れてきた。これは破水だー!とナースコール。
「すばらしい!7cmまで開いてます!」と大袈裟に褒めて、去っていく助産師さん。この方言葉のチョイスが丁寧で好き。「すばらしい!」って口語でいう人いるんだな。きれい。たま👶の時は破水から3時間半かかったから、ここからいよいよかあ〜という気持ちになる。でもすでにちょっとというか、かなり痛い気がするんですけど。大丈夫かな。夫はもう少し進んだらくるらしい。いつだろう。

5:13 きっかり5分間隔でものすごい痛み
子宮口が10cmの全開になる前にいきむと、いろんなところが裂けちゃうからいきんではいけない、のが、いきみ逃し。だから息を吐いてやりすごすんだけど、どうもやりすごせなくなってきた。1回目はなんとか。2回目は手すりを持って耐える。3回目はもう全身硬直しないとなんともならない。誰か腰かおしりを押してもらわないと、盛大に裂けそうな気がする、ピンチ。と思ってナースコール。
助産師さんが子宮口をささっとチェックして、ご主人呼びましょうか〜と言ってくれる。よかった。5:29に夫に電話。「きてー!」で通じると思ったのに、「何階?」と聞き返されてしまった。「2階!LDR1!」となんとか叫んで切る。めちゃくちゃお腹が痛いし、股になんか挟まってる気がする…もう自然といきんでしまった。もうしょうがない。裂けてもいいや、いきみたい。

5:29 子宮口全開
このタイムラインは助産師さんがボードに書いてくれてたから正確な情報なんだけど、夫へ電話した時間が5:29になってるから、結構極限状態で電話してたことになる。うまく喋れなかったのも納得。
ばたばた助産師さんと看護師さんが動き回り、ベットが分娩台のスタイルへと形を変えていく。けど、じっとしていられないくらい強い痛み。これ5回目。「準備…急いでください!!」と心の中で思う。助産師さんが看護士さんに頭押さえてて!と指示して、股を押さえられる。「あ、これ頭だったのか!」と納得。
この辺りで夫が手術着フル装備で登場。あ〜衣装チェンジ。だから時間かかったのかあ〜と頭の片隅で思う。
次の収縮を乗り切れる気がしなくて「いきんでいいですか〜?!」と必死で聞いたら、「次で頭だす気持ちでいきましょう〜!」と返ってくる。
その言葉もう1分早く聞きたかった〜、いきみを我慢しなきゃなのと、もういきんでいいよ、だと精神的に天と地の差。とっさに夫の手を握る。入室と同時にもう生まれますなんて、彼もびっくりよね。
もう我慢から開放!と思いつついきんだら、頭だなあ、という感覚があり、つるりと、という表現がぴったりの感じとともに、

5:39 第二子誕生
へその緒を切ってもらって、すぐに抱っこさせてくれた。思いの外はやく胸の上に我が子がやってきて「え、もうですか?」という気持ち。
小さーい。かわいい。うわこれ胎脂(胎児の身体を覆っている脂のかたまり)だ。触っていいのかな?、なんてことを思っていた。
胎盤がでてきて(この出てくる感じも圧迫感があって嫌な感じ。だけど出るとすっきり。)、小さい傷が1つだけあるとのことで縫ってもらい、全くその必要はないんだけど、その間もずっと夫の手を握ってた。もう30分だけ早くから握ってたかったよ〜の気持ちをこめて。こんな心細かったのは初めてかもしれない。

その後

出産までを記録してる人は多いけど、その後どうなる〜を残すのって少数派な気がする。出産後は、あっという間に綺麗に片付いたLDRで、子宮の収縮を促進させる点滴を投与しつつ、2時間ゆっくりタイム。ずーっとバタバタしてたのに、急にまったりになるからちょっとそわそわする。赤ちゃんを抱いたり、写真をとったり、初めての授乳をしたり。定期的に助産師さんと看護師さんが出入りして身体の状態をチェックしてくれる。
点滴のせいか後陣痛が痛くてしょうがなかった。子宮収縮が強いから経産婦の方が後陣痛は痛いって聞いていたけど、本当だった。陣痛ほどは痛くないけど。かなり重い生理痛にお腹がずーっとやられている感じ。多少波はあるものの、痛みがずーっと続くから疲れてくる。もらった痛み止めを飲もうとしたら、ちょうど助産師さんが入ってきて、点滴入れている間は痛み止め飲んでも意味ないですよ〜と言われてしまう。つらい。

LDRから入院予定の病室へ移動できる条件が、1人で排尿ができること、だった。頑張って水をたくさん飲むんだけど、全然気配がない。2時間経ってしまったので、もうやることもないし、仕事だし、と夫には帰ってもらうことにした。入院中の5日間会えないことになる。おたま👶をよろしくね。
夫が帰ってからトイレに行く気になり、ナースコール。看護師さん、大きめトイレの個室の中までついてきてくれる。そうなんだ…。前回はこのLDR卒業試験に引っ掛かり、辛い思いをした。結局自力で排尿できなくて2日くらい導尿のために処置室に通ってたなあ。あれはもうやりたくない。痛いし辛いし恥ずかしいし。だから、多少出なくても出たってことにしちゃえ、ぐらいに思っていたのに、同じ個室でぴったり横につかれたら嘘つけない。というか出るものもでないんですけど。一旦戻ってから時間を置いて2回目のトイレで試験に合格。それでも、また次出たらナースコールで教えてくださいね!流していいので!と言われる。しょうがないんだけど、これは慣れないなあ。分娩で頑張りすぎて、トイレの仕方を忘れちゃうんだよね。どこに力いれるんだっけ?みたいな感じ。みんなそうなのかな?という素朴な疑問。

というわけで

体重2562gの元気な女の子が誕生しました。名前はほぼ決まりだったけど、もうちょっと落ち着いてから決定したかったのでいったん保留に。これからの入院生活もいろいろとエキサイティングなことが続くけど、また違う投稿で。

思うこと

私が2人目を出産していま思うことをいろいろ。

経産婦は早いよ、は、ほんと。日頃からそうだけど、自分の直感を信じて動くしかない。病院についてから2時間で生まれたから、間に合ってよかった、の気持ち。

立会出産とはどこからどこまで?は確認しておいた方がいい。そして陣痛中のサポートは200%あった方がいい。コロナ禍で、面会禁止・立会出産のみ可能、の条件だったけど、陣痛中からサポートで入室できるのか、本当に生まれてくる瞬間だけ見学できるよ、なのか。次の検診で聞くかなあ〜程度に思っていたら、私の病院はがっつり後者だった。前者なのならば、陣痛中見守ってください、とか、腰押してください、とか、1人で陣痛乗り切るの不安です、とか、事前にバースプランにたくさん書いたなあ。1人で痛みと戦うのは、戦った!と言えるのは、30分間だけだったけど、次の波はもっと痛いぞ!とわかっているものがどんどん襲ってくるのはかなり怖かった。
痛いのは、誰かがサポートしてくれれば向き合えるかもしれないけど、怖いのは1人では無理でした。私がしっかりしなきゃおちび👶のために!という想いだけでなんとか。なので、誰かがいてくれるって大事。旦那さんが1番いい。

なんかいろいろと感覚が研ぎ澄まされてる。だからこんなに覚えているんだと思う。いろんなホルモンが出まくって感覚が鋭くなってる感じがわかる。滅多にない面白いといえば面白い経験。

呼吸が助けてくれる。ヨガに感謝したいところ。おたま👶のときも、おちび👶のときも、呼吸が冷静さと私を唯一つないでくれたと思う。
マスク無しでの分娩だったけど、マスクがあったらしんどかっただろうな、と思う。子宮口全開の極限状態(こっちだけ)で、「マスク持ってきましたか?」って聞かれたんだけど、当然カバンから取り出すorカバンのどこにしまってあるか指示を出してとってもらう、ができず、無かったことに。あれ、しっかり答えられてたらマスクあり分娩だったんだろうか。

事前に同意書の提出が必要だったCOVID-19感染症対策は、母体が感染していた場合、分娩後12時間で退院。子は14日間の入院。母が入院中に発症した場合も、その時点で退院、という内容のもので衝撃的だった。サインしたけど、12時間で退院&赤ちゃんと離れるのは不安がいっぱいだろうなあ、と。妊娠中から正しく怖がろう、と、できる限りの対策をしていたけど、感染しなかったのは幸運だったからと思う。感染することなく出産・入院を終えられて本当によかった。

☾ ✯ ✯

短いお産のわりには超大作になってしまった気がする。おたま👶のときは残したいことを残す余裕がなかったから、書き終えてほっとした気持ち。

後日、お名前は「あま👶」に決まりました。まだ口癖でおちび〜と呼んでしまうけど。あまとの生活もこれからゆっくり記録していこうと思います。



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