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おせちを作りたくなくて行った、香川の子連れ旅が最高だった話し

年末は何かと急かされているようで、あまり好きな時期ではない。

「今年はおせち作りたくないなー。」

ぽろっと夫に話してみた。すると夫が

「じゃあ、年末年始は香川に年越しうどんを食べに行こうよ!」

と提案してきた。年末年始は旅費が高いから難しいと思っていたが、車で移動して民泊だったら行けるんじゃ?とリサーチ欲が湧いてきて、さっそく夫と計画を立て始めた。こんな展開になると思っていなかったからワクワクが止まらなかった。

12月30日の早朝に東京から車で4泊5日の旅に出発し、7時間ほどで香川についた。宿にチェックインする前に、気になっていたうどん屋さんに行くことにした。

最初のお店では、年末にみんな家で食べるであろう、うどんの準備で大忙しだった。優しいお店のおばあちゃんに注文方法を教わり一人ずつ小さめのうどんを注文した。

香川ではかけ汁も麺を温めることもセルフのところが多い。ちょっとしたアトラクション気分だ。天ぷらもうどんも美味しくて、あっという間に食べてしまった。

正直、香川へ来る前は丸亀製麺を3食食べるイメージだった。しかし、1軒目でその想定を良い意味で覆された。結局、その日だけで4軒のうどん屋さんをはしごした。次男は3軒目で「もう、うどんは食べたくない!」と叫んでいたが笑

宿はAirbnbという民泊サイトで予約していた。暮らすように泊まるのが好きなので家族でよく利用する。

自給自足をテーマにしていて宿で、トイレは炭のチップを入れ微生物に分解してもらうエコトイレ。お風呂は自分達で薪を割り、外でお湯を温める薪風呂だった。ひと通り説明してもらい、早速、部屋の薪ストーブとお風呂のために外で薪を割る。子どもたちが薪を割るのを広い縁側で眺めたり、このあたりに住んでいる猫と戯れたりゆっくりした時間を過ごした。

お風呂は夫と長男が張り切って薪を燃やしていたので、熱くて大変なことになっていた。しかし、太陽光で温めるシャワーが冬なこともあり思っていたより温まっていなかったので結果良かった。この不自由さがなんとも楽しい。

次の日は大晦日。朝ごはんを食べ、長男は少し早めの書き初めをして、縁側のハンモックで親子で遊んだ。

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大晦日にこんなに何もせず、ゆっくりしたのは初めてだ。紅白歌合戦を見ないで暖炉の前で今年を振り返りながらの年越しも良い。夫は薪をくべるのが楽しくて乾かしていた息子のズボンを熱で変色させてしまい、家族で初笑いをした。

せっかく香川にいるのだから、金比羅山へ初詣に行ってみようということになった。ここは785段の階段を登らないと本殿へ参拝できない。見た限り、なかなか果てしない。今は無くなってしまったらしいが、人力で運んでくれる石段かごもあった。なかなか急な階段なのでかなりキツそうだ。

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さすがに次男には785段の階段はキツかったらしく、「もう登れない!」と言っていたが最後まで登り切った。今でも「金比羅山は楽しかったけど、もう階段は行かない!」とたまに話している。

翌日は香川最終日。小豆島へ行く予定だった。フェリーに乗り込み、海側の席に座る。息子たちのひょっこりひょうたん島の歌をBGMに瀬戸内海の小さな緑のポコポコした島を眺めていた。

島に着くと、ほとんどの観光客はバスやタクシーなどで移動していた。私たちは目的地までのなんとなくの方向へ徒歩で向かった。なんでもない住宅地かもしれないが、そこで暮らしている空気感を味わえるのでとりあえず歩いてみるのが好きだ。こうやって歩きながら地元の人と話すのが楽しい。先日、1年生になった次男は、学校の帰り道へ私が途中まで迎えに行くと、知らない人に話しかけていた事があってびっくりした。彼は学校の帰り道を旅気分で歩いているのだろうか。

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小豆島では、道の駅小豆島オリーブ公園へ行った。映画の「魔女の宅急便」のロケ地であったギリシャ風車があり、ホウキで空を飛んでいる風の写真を撮れるのだ。とりあえず手元には必死にジャンプする夫と息子の写真ばかり残っている。オリーブ畑で見つけた、幸せになれるハートのオリーブの葉を長男がプレゼントしてくれた。

小豆島は、島ならではのゆっくりした時間が流れていた。

この日は香川最終日だったので、車で移動する前に最後のうどん屋さんへ。どれだけ小麦をこの4日間で食べたのだろう・・。

旅行はホテルに泊まって、いつもと違った美味しいものを食べるだけじゃない。
行ったことのない場所で人とふれ合うことが、何より面白いし思い出になるのだ。そして民泊は暮らすように旅ができるので、子供にもさまざまな経験をさせる事ができて子連れ旅行には最適だと思う。

夫の一言で行ったあの旅行から2年経った。今より小さい息子たちと特別な時間を香川で過ごせたことは私の財産であり原動力だ。息子たちと一緒に過ごせる時間は無限に続くわけじゃない。

息子たちは11歳と6歳になり、それぞれ大きくなってきた。また旅に行ける日を楽しみにしている。




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