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ウミガメを守るおじいちゃん

阿久根市脇本下村といえば、脇本海岸。

遠浅のサンセットビーチとして有名。それを売り出したいのか、阿久根市は航空会社Jetstarの機内誌に広告を出したよう。

下段の上が脇本海岸で、下が阿久根大島。どうして広告を出したの?いくらで?いろんな感情が湧き出る。



脇本海岸は遠浅で白い砂が輝くビーチだ。干潮時にはなんと100メートルも潮が引く。

この環境がウミガメ好みのようで、昔から何度もウミガメが産卵に来ていたそう。だが、近年その数が少なくなってきている。

ここで、滅危惧種ウミガメ・シロチドリを保護活動をしている区長さんにお話を伺った。


区長さんの手帳には、几帳面にウミガメの産卵回数や日時等記されていた。

ウミガメは繊細で、明かりや音に敏感なこと。砂の温度によってオス・メスが決定されること。

いろんなことをウミガメは教えてくれる、神秘的なものだと、目を輝かせながら区長さんはおっしゃった。

区長さん自作の資料。小学校への出前授業に使用しているものだそう。


ウミガメを守る活動の中で、

昔は、ウミガメを守るために脇本海岸に入るな!と言っていたようだ。だが、それだと反発もあり、なかなかうまくいかなかった。

あることがきっかけで考え方を変えるようになったそう。

現在は、排他するのではなく共存するために活動しているとおっしゃった。その上で、海岸に来る人にはルールやマナーを守って欲しいというスタンスだそう。犬の散歩の時はリードをつけること、夜は明かりをつけないことなど。


自分のスタンスを変えてでも活動しているって、すごく難しかったのではないか。それを乗り越えてるおじいちゃんは、純粋にウミガメが好きなんだ。好きというか、畏敬の念を持っているに近いのか。直接お話を聴けたからこそ伝わってきた。よかった、直接聴けて。

今後は、積極的にウミガメについて情報発信をしたい意向だったため、ぜひお手伝いしたい。



さて、冒頭の広告の意図はなんなのだろう。あれか、「インスタ映え」しますよというアピールだろうか。

おじいちゃんの話を聴いてから再度この広告を見ると、すごく複雑な気持ちになった。


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