阿久根漁港に
先日、阿久根漁港に行ってきました。全国でもトップクラスの魚の種類が水揚げされると聞いていました。なんと170種類だそうです。
旧港に対して、新港と呼ばれていますが、漁法によって水揚げ場が異なるのだとか。新港と言っても、水揚げ場が3箇所あります。
早速、阿久根のさかなくんに案内してもらいました。ちなみに、ここは埋立地なのだとか。
お魚があがるのは朝のイメージだったけど、昼にもあがるようです。
きれいな漁港らしい。全国で19しか選ばれない。水産庁によると全国には2,806もの漁港があるとのことなので、すごいことなんですね!
事務所にて来場者用の帽子をかぶり、早速中へ行きます。手を洗って
長靴の汚れを落とし
中に入れました〜!
水揚げが始まっています。
魚をトロ箱という木の箱に詰めて、重さを測って重ねていきます。手前のお兄さんが右手に持っているものは、トロ箱を持ち上げるために使います。重たいので、鋭利なので、トロ箱に刺さり、それがトロ箱の取ってがわりになります。
流れ作業で、漁師さんの船から魚を揚げます。
たくさんの魚が混ざっています。とれたてなので透明感がすごい。しかし、実はこれ・・
市場には出せないような大きさのお魚たちなんです。餌にしかならないのだと。小さいからこそ素揚げにしてそのまま食べれるし、食べたらめちゃくちゃおいしいしものばかりなんだよ・・とさかなくん。
さて、新設市場に入って水揚げされたばかりピチピチのお魚を見ていきます。漁協の方々がお魚を選別中です。
さて、おさかなくんからの問題です。タイとチコ。非常に似ているお魚ですが、違いはなんでしょうか。というもの。
違いは色々あるそうですが、わかりやすいのは「尾びれの先が黒っぽいのがタイ」なのだとか。拡大してみると、タイの尾びれの先、確かにちょこっと黒かった。
他にもたくさんのお魚。まだ動いているものも中にはありました。
こちらは深海にいる魚のため、内臓が飛び出ています。
弓道部の人なら身体がうずいてしまいそうな名前の、マト。誰かに撃たれたような紋様ですね。
こちらは鮮やかな赤がきれいなホウボウ。ヒレが開くと孔雀のよう、派手なお魚です。
ある魚には、寄生虫がいるんだよ〜と教えてもらいました。寄生虫というから、目に見えるか見えないくらいのものだよねー。なんて思っていました。さかなくんが、魚を手に持ち、口を開けると・・
めっちゃデカかった。
この寄生虫くん
ぎゃーーー。びつくり。このお魚について書いているブログがありましたので参考に見ました。興味があるかた、ちょっと読んでみてください。
他にもこんなのとか
水槽も案内してくれました。ナマコ・カンパチ・ホラガイなどいました。
市場を一周し終わった頃に、もう一隻の船が。あたりにはたくさんの鳥。(名前なんだったっけ)
ヒトが落としたお魚を狙って、鳥たちがすごい数集まってきました。もっと魚がとれる時期には鳥ももの凄く多く集まるのだとか。運転中の車に、鳥が突っ込んできて事故になることもあるそうです。気をつけてね〜とおさかなくんに言われました。
次は、取引を見ていきます。魚が集まったので漁協と仲買さんで取引の開始です。この北さつま漁港では「入札」という方式で行なっているため、取引中は非常に静かです。仲買さんが紙に買いたい魚の値段を書き、それを漁協に渡します。その中で一番高い値段をつけたひとが買えるというシステムなのだそうです。
魚の取引というと「セリ」といって、値段を板に買いて、その中で競り合い、最高値を出した人が取引できるというシステムが頭に思い浮かびますが、ここではめちゃめちゃ静かでした。
また、漁協で魚を取引できるのは仲買さんだけと決まっており、個人でこの魚が欲しいな〜という場合は仲買さんに頼むという方法があるのだとか。
漁協を見学して見て
なんで漁師さんがお魚の値段を決められないのだろうとか、阿久根で水揚げされた魚は阿久根で食べられず都会に送られることだとか、いろんな疑問がわきました。
漁協は「関係者以外立ち入り禁止」なのはなぜだろうかとか。
あと、初めて知ることもたくさんありました。見たこともない魚ばかり。青森とは魚種が全然違うな〜と実感しました。
近くには、1日30トンの氷を作る製氷所も。一本が人間くらいの大きさで、誰でも購入できるのだとか。
ちなみに、漁港の前の道路は広く作られています。これは、魚を運ぶトラクターが公道を走行できないから出そうです。田舎ならではの広い駐車場だと思っていましたが違うんですね。
阿久根の水揚げ量は、30年前の5分の1ほどに落ちており、仲買業者が倒産した時代もあったのだそうです。切ない事実も聞きました。
アクネのアクは、漁業を意味するとのことですが、古くから漁港として栄えていたのでしょう。魚が獲れなくなってきている今、どうしていくか、私たち消費者も考えないといけませんね・・。
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