見出し画像

愛しさ

最近は日中でも雲がピンクやら紫の色素を持ってるように見えて暇があれば空を見る。暖房で芯まで温まりきって乾燥した身体を冷たい風に当てるのが好きで、朝イチでするラジオ体操で体内のあらゆる流れるものが流れるのを感じてスッキリして、妹がよく言う「お姉ちゃんが好きな歌は全部眠くなるから嫌」な私は大好きな曲たちを流して作業をする。やたらと味噌汁が飲みたくなる。最近のハマりは塩辛。散歩に行けば濁りっぱなしだった川が澄んで、寒いけどわざわざ近づいてフゥとか言ってみて川底を眺めたり、4月からの生活を考えたり、あの子はどうしてるかなって考えたり、ひたすらに自分と向き合ったり、カメラロールを見返して、2ヶ月後に迫った卒業式を思って笑いながら泣きそうになったりする。はぁ、いつの間にかどうしようもないくらいに好きで、恋なのか?と思うほどに、その感覚に似てるような情を抱かせてくれる彼女たちや彼らとの時間。残りなんて言いたか無いけどそれはあまりにも少なくなっていて。まだまだみんなとしたい事は沢山あるのに、時間だけが過ぎて行くのを切ないほどに感じる。約束された時間が短いからこそ瞬間をたんと心と脳と目と身体に焼き付けて染み込ませてやるの。まぁた序章が長いそんな年末年始のお話。

たまらなく幸せで何度も喉が苦しくなって視界がぼやけた4日間があった。幸せすぎて笑いながら怖いと言うほどに。まるで私にとっては大学生活を締め括るような感覚があって、ある意味でこの4日間に来てほしくなかったりもした。そして来てしまったドキドキワクワクルンルンなその日は新幹線で東京に向かってる道中から一人一人を焼き付けておきたくてたまに皆んなを見たり、話してる声や笑い声や寝顔が全てが愛しくて、その時点で一生忘れれへん1秒1秒になるってわかった。わかってたけど改めて実感、で、噛み締めた。だからこそ4日間みんなの“何気ない”をいつもより残したくて無意識に後ろへ行ってカメラを回して口角ゆっるゆるやった。みんなと輪になってくっついて話すのも好きやけど、後ろや端からみんなを見るのが私にとっちゃあ、大好物でこれ以上無いほどの幸せ時間なのですよ。浅草でコロッケや饅頭やもんじゃを堪能して予約してたクリスマスマーケットに間に合わなそうで東京の街を、地下の13番出口に向かって、爆笑しながらダッシュしてギリギリで肋骨痛めながら入場したり、輪になってビールやホットチョコやソーセージやポットパイだのを頬張って流れてるクリスマスソングに合わせてみんなが体を揺らして口ずさむ。ありがとうやら可愛いやらいいやんやら幸せやらと言う言葉が優しく暖かく交差する。そんなみんなが星が見えにくい東京ではキラキラしてて寒さなんて感じひんくて。ディズニーはランドもシーも入場した瞬間に涙出そうになったけど堪えた。どんな待ち時間も濃く一瞬で自分達の番が来る、アトラクションに乗って人形にツッコんで爆笑したり、とにかく全員がキラースマイルでサンシャインでスパークルしてて、私は終始心臓から込み上がってくる、あの俗に言う ”名前の無いなんとも不思議で暖かで幸せな感情” を喉でなんとか止めるので必死。何がやばかったって美女と野獣とソアリンよ。暗かったからなんとかバレずに済んだけどあまりにも視界に見えるその状況が愛しすぎたのと今までの思い出がフラッシュバックして頭の中でスライドショーが流れるもんやからだんだんボヤけてきてベルたちをちゃんと見れんくて。何回堪えて飲み込んだと思っても出てこようとするし、極めつけはアトラクション終わって出口に向かう道中で「素敵やったね〜、綺麗やったね〜」ってみんなが微笑んで隣や後ろや前で言う。その度にやめてくれやめてくれ泣く泣く、泣いたら止まることを知らんほど出る人なんよ、私って思いながら、どうしよう、今の私は怖いほど幸せや、と感じた。一生続けばいいのにって。でも、夢の国やもん、それもあの子たちと一緒。最後の最後、Sea Of Dreamsでそれまでなんとか耐えてくれてたストッパーはついに壊れた。いつか壊れるってわかってたけど、これで壊れるってディズニーに行くことが決定した2ヶ月前からわかってたけど、自分でも驚くほど止まらんかった。私の前であの子が泣いてて、そこにあの子が寄り添って肩や背中を優しくさすってて、私も2日間全身に力を入れて堪えてたのが一気に緩んで震えて泣いちゃってて、気づいたその子がニコってしながら「綺麗やな」って言うから尚更。罪だ罪。みんなの目が何色にも染まって輝いてて、儚くて、切なくて、暖かくて、柔らかくて、終わっても浸りながら肩を抱いてトントンしながらみんなで腕を組んで歩いた。初めて友達の前であんなに泣いた。4日前にもこのメンバーでご飯を食べて、カラオケに行った。卒業ソングのメドレーで泣いて、何かに留めておきたくて合唱してるのをしれっと録音した。「みんなで歌った3月9日」と「みんなで歌ったさくら」。過去の年のヒッツメドレーをかけて歌って、同じ時代生きてきたんやね、もう20年前があるのすごくない?とか言ったり、帰りの電車が寂しかったんだ。

大学に入学するまで自分の感情を表現するのが苦手で、同じくらい自分のことを話すのも苦手で、自分らしくいることが苦手で、グループで居てもほぼ喋らんしアクションを起こすこともなく見て笑ってるだけで(これは今もあんまり変わらん、これは素)、2人で遊ぶこともほぼ無くて、誘うのも苦手で、遊んでくれたり一緒にいてくれる友達に申し訳ないなと思いながら、何故か自分から距離を作ってしまってる自分で自分を苦しめてるタイプやった。高校までは幼馴染が何人か居たからこんな人付き合いが下手なやつでも自然とその子らが引き合わせてくれたり繋げてくれたりして、有難いことに素敵な人達に溢れてた。大学入ってからはほんまにゼロからの関係作りで友達作った経験無い私には世界終わるんちゃうかくらいに気持ち悪い程不安やったのさ。でも初日のお昼ご飯を誘ってくれたあの子ともう4年目。今週あった人生最後の授業の日も放課後にいつも通り、海へ向かって走って夕陽を見た。あの子との大好きな時間。音楽聴いたり。ギャハハガルルと写真を撮る。自分でも不思議なくらいに大学生活序盤でたくさんの人と知り合えて幾度と一緒に感情をシェアして過ごしてそこから更に広がっていった人の輪。そんな中で出会った人達は自分の性格や好きや感性や感情や考えを背筋伸ばして話して、あらゆる形で表現してる子ばかり。飾ることなく自分らしさ全開で人生をしてて。しかも、好きやその類の言葉も息をするように声にする子たちばかりで。私も気づいたら刺激を受けてて知らんうちに私も好きや感情や頭の中を自分なりに表現して話せるようになってきて、”今を生きる”が楽しくなった。そんな今、私の周りに居てくれてる人達、関係の深度がどうであれ挨拶程度だけの人も全員、出会ってくれた人達が今の私を作ってくれて、刺激であり、バイブルであり、糧である。たくさんの感情を教えてくれて抱かせてくれた人達。学部全員でディズニー行ったり運動会したり遠足行ったりカラオケしとる夢見たことあるほど、なんなら今日は卒業式帰りやと思うけど袴やスーツで見たことないほどの宴会場レベルの大きさの大部屋で歌って踊ってる夢を見た。ニヤけながら起きた。フフッて。しれっと隅っこでそんなみんなのファンしてる。あー、卒業したくない。もっとあの子やあの子と話したかった!一生学生でいたいって何回も言っちゃってる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?