写真展「 ひかりをつむ 」を終えて
毎月ひとつ書くと決めたnote、
序盤でくじけて、はや6月。
今月の6/1(土)〜6/5(水)まで、
名古屋・川名にある喫茶店、
はなをくんくん さんにて
はじめての個展を開催しました。
個展のタイトルは「 ひかりをつむ 」
メインは写真の展示で、
言葉もすこし(捻りだして)添えました。
端的に言って、
開催できてほんとうによかった!!!
5日間ずっとお店にいたのですが
毎日本当にたくさんの方が来てくださって。
今日こそは暇なんじゃないか、と思っても
サプライズで友達が来てくれたり、
喫茶に来てくれたお客さんが
写真も見て行ってくださったり。
自分の展示に興味を持ってもらえるのが
ほんとうにうれしくて、
別人レベルで喋り倒した5日間でした。
せっかくなので
展示の準備やら当日やらのあれこれを
noteにまとめておきます。
ぜひお時間あるときに読んでください◯
◎話のはじまり
そもそも、なんで個展なんて貴重な機会を
いただけたのか〜というところですが、
話は遡ること昨年秋ごろ、
古本市の撮影ボランティアスタッフや、
カフェで働いている方の写真を撮るお手伝いをさせてもらっていました。
どちらもわたしには初めてのことで
興味があり挑戦しよう!と意気込んでいて、
けれどそれが終わったとき、まず思ったのは
ああ、目標がなくなった、
ということでした。
昨年は公募の写真展にも参加していたので
常に写真関係の目標があったのですが、
それが急になくなってしまい
やりたいことが消えてしまった感覚でした。
だからこそ、何か次の写真の目標がほしいなあと思っていたとき、
はなをくんくんさんで以前展示をされた
手塚洵弥さんのことを思い出し、
くんくんの店主・ゆきさんに
「わたしも展示をしてみたい」と話したところ
まさかの二つ返事でOKしてくださり(!)
個展の開催が決まりました。
ゆきさんは公募の写真展にも足を運んでくださっていたので
余計に言いやすかったのかもしれません。
かるーく言った本心を
きちんと拾ってくださいました。
ほんとうに感謝です。
だいたい半年後、初夏にやろう!と
時期だけ決めました。
◎展示の準備いろいろ
◯まずはテーマ
準備せねばと思ったものの、
写真を決めるべきか、
テーマを決めるべきなのか、
はたまた展示方法から考えるべきなのか、
右も左もわからなすぎて、
前述の手塚さんにアドバイスを乞いました…!
めちゃめちゃ質問しましたが
すべてにとっても丁寧に答えていただきました。
ありがとうございます本当に、、
まずテーマを決めたほうがよいとのこと。
それから写真を撮りに行くなり、
言葉を考えるなり。
展示方法は最後かな、と。
フィルム写真を絶対に使いたかったため、
写真を撮りに行く時間はないと判断し
撮り溜めてきたものから選ぶと決めました。
しかし!
テーマを決めるのに
膨大な時間がかかりました。
おそらく2ヶ月強 (かかりすぎ)。
ざっくりとした感じとしては
前回のnoteに書いた↓
自分にとっての写真の意味のようなものを
表現したいなあと思っていました。
でもそれをうまく言語化できず、
言語化できないまま写真を選び出したり
展示方法を考えはじめたり
でも言語化するとイメージが変わるから
もう一度写真を選び直して……
3,4回は繰り返しました。
思い悩んだらくんくんさんに行って
ゆきさんとお話ししてヒントをもらいました。
それでやっと決まったのが
「 ひかりをつむ 」です。
◯つぎに写真と展示のしかた
テーマを考えつつ
写真も気になって考えてはいましたが、
全部を決めたのはかなりギリギリでした。
ポートレート(人物)とか、風景、とか
撮る対象物を絞っていれば
もう少し選びやすかったかもしれませんが、
全部展示したかったので
今まで撮った写真すべてから選びました。
きっちり見せたい写真は
ガチピンであることを前提に絞り、
逆に、ピンボケのものも
あえて使うことにしました。
壁に大きく飾りたいものを決め、
その展示方法をあれこれ考えながら
プリントサイズや紙質を決める。
プリントはカメラ屋さんで頼んだのですが、
少し彩度高め、色温度高めになるようです。
汎用性が高いからかなあ。
わたしは彩度も色温度も低めの
青の美しい写真を選んでいたので、
それがきれいに出るようにレタッチして
再度プリントしました。
それからマットやポストカードなど
台紙などに合わせてみる。
やってみたらこれは無し、振り出し、等々。
写真に添える言葉も
並行して考えていました。
写真よりはるかに悩みました。
あんまり長いとすべてを読んでもらえないし
中二病感も否めないので(本当に難しい)、
表現できる最低限の文字量まで削りました。
4月あたまに告知、
5月からDMを配ることにしていたので
告知用の写真を選び、その文章も考えました。
DMをデザインする力量はないし
余白が多いとより難しいこと、
小さい方が好きなことを考慮して名刺サイズに。
写真に文字入れして、
紙の種類にはこだわって発注。
告知してしまったらもう後には引けず
いよいよ追い込み!という感じに。
◯ついに搬入!
5/31、展示前日に搬入。
すべての準備が終わっても、
イメージした通りに飾れるか?
写真の数は足りているか?
粘着剤はちゃんとくっつくのか?などなど
搬入前日まで本当にはらはらでした。
搬入当日も、
2〜3時間で終わるかと思っていたのに
まさかの5時間以上かかりました。
それでも、
自分の好きなお店の壁が
自分のお気に入りの写真で飾られていくのは
とても新鮮で、不思議で、
ふわあっとうれしさが込み上げるような
満たされたような感覚になりました。
搬入が終わったら
8割か9割終わった!という気持ちで
明日からは楽しもう〜と思いました。
◎展示レポ✏︎
◯レイアウトはこんな風
展示は両サイドの壁をメインに
本棚、各テーブルの上、物販スペース、など
写真の対象物がばらばらな分、
展示の仕方は場所ごとに統一し
まとまりが出るように工夫しました。
だいたいこんな感じになりました◯
ちょっとずつこだわりを書かせてください。
aは入り口すぐの、とても重要な部分。
言葉つきです。せっかくなので書いておきます。
" ひかり " を見失いかけている部分なので、
それを表現するためピンボケ写真のみを採用。
彩度も低く色味の少ないものを選びました。
また、1枚目はくんくんさんの同じ場所の写真に。
くんくんさんの写真は何枚か展示しましたが
すべて撮影場所と同じ位置にしていました。
誰か気づいてくれたかなあ?
bはaの反対側。ここも言葉つきです。
席によってはわざわざ立ち上がって
見に行かなければならないのですが、
どうしてもここをメインにしたかったので
目立つようにマット(台紙)を使用。
これは展示したい、と思う写真を選んで
直感で並べました。
真ん中に配置した川名公園の写真が
ダントツで人気だったなあ。立地でしょうか。
cはaの壁と一続きの奥側です。
通路の幅がせまいので、
お客さんがいると見に行けないのですが、
見る場合にはとても近くで見ることになります。
近くで見てたのしいもの、と考えて
友達の写真を並べました。
みんな自然に笑っていて、
とてもいい表情をしてくれています☺︎
少し立体感がほしかったので
3mm厚のハレパネを土台にしました。
たぶん5mmではだめだったと思います。
わざわざ買ってよかった。
d,e,fはテーブルの上の部分に当たります。
普段は本棚になっています。
座っていて目に入るところなので
喫茶の邪魔にならないこと、に気をつけて
引き目の写真を選びました。
eは風景写真。
木の本棚なので、何を土台にするか悩み
ここでは木のはがきを使いました。
色味と木目の具合を写真に合わせて。
やすりで削ってから貼り付けています。
映っているものがきらきらしているので、
それに合わせて光沢紙にプリント。
fはeよりも奥側で、自然光は少なく、
暖色のライトで見る暗めの席です。
それに合わせて台紙は蝋引きの封筒を。
写真もレトロな雰囲気のものを選びました。
レトロなのでマット紙にプリント。
ほとんどの方は、
このエリアは何を撮りたくて撮った写真なのか
わからなかったのではないかと思います。
正解は "なんかフォントがいい" 写真でした笑
gは各テーブルの上のものたち。
木のブロックは全席共通、木の種類だけちがいました。
くんくんさんのブロックと空のブロック。
"積む" にかけているので、
お客さんに積んでもらえるよう片方は4面に。
窓際の席には小さなガラスドームの中に
"珈琲" の暖簾の透明な写真を。かわいいです。
奥の席は写真ではなく木箱を。
手のオブジェは "摘む" を表現したくて置きました。
白鳥も同じ作家さんのもので、
こっちはドライのかすみ草を敷きつめることで
"摘む" を表してみました。
こちらもとてもかわいいです。
hの感想ノートには、たくさんの方が
コメントを書いてくださいました✏︎
展示が終わったあと、ひとつずつ大切に読ませていただきました。ありがとうございます◯
お花はゆきさんが買ってきてくださいました。
かわいい◯
初日は青くて可憐なお花で、こちらもとてもかわいかったです。
iの物販スペース、全然告知をしなかったのですが
たくさんの方にお気に入りを見つけてもらい、
連れて帰ってもらいました。
ちいさい写真はフチありマット紙印刷にして
トレーシングペーパーの封筒に入れました。
すこし透けている感じも可愛いし
封筒から出せば写真がはっきり見えます。
お部屋に飾るのはもちろん
メッセージカード代わりにしてくださったり
栞にしたいと言ってくださる方もいて、うれしかったです。
選ぶ写真も人それぞれで、のぞき見ては
「なるほど〜」「やっぱり!」等々
勝手にひとりごちておりました笑
もうひとつ用意した、
ひかりのインデックス(ポストカード)は
展示写真の8割くらいを一覧にしました。
白ver. と透明ver.があったのですが、
わたしの置き方が良くなくて
透明だということが分かりにくくなってしまいました。
とてもかわいかったのですが。
最終日の朝、ストーリーにあげたら
たくさん売れて、売り切れました笑
だからちょうどよかったのかな?
とても好評だったので
もし次展示することがあれば
また用意したいなあと思っています。
◯5日間終えてみて
展示の期間中は毎日お店にいさせてもらって
お客さんとお話ししたり、
小さい子と遊んだり、
ひまだったら本を読んだりして過ごしていました。
ありがたいことに、毎日誰かが
「今日行くよ!」と言ってくれていたので
安心してお店にいられたのですが、
ほんとうに、思った以上に、
たーーくさんの方が来てくださいました。
ずっと仲良くしてくれている友達、
声はかけたけど、忙しいだろうなあと思っていた友達、
来てほしかったけど声をかける勇気もなくて、でも来てほしいなあと思っていた友達、
Instagramをずっと見てくださっているフォロワーさん、
わたしがよくおじゃましている、だいすきなお店の方々。
昨年の公募展のときにフォローしてくださった方も
はるばるいらしてくださり、
それもとてもうれしかったです。
それから、くんくんさんの常連の方や
たまたまお茶しに来てくださった方。
目指してきているわけではなくても見てくださって、
なんか好き、すてき、と言ってもらえました。
いままで生きてきたなかで、
うれしい、と、ありがとうございます、を
一番たくさん言った5日間だったと思います。
ほんとうに、ありがとうございました。
◎最後に
冒頭で書いたこととまったく同じですが、
ほんとうに、やれてよかったです。たのしかった。
すぐに、とは言いませんが、
また機会があったらぜひやりたいです。
来てくださったみなさん、
気にかけてくださったみなさん、
そして場所を貸してくださって
ずっとそばで見守ってくださったゆきさん、
本当にありがとうございました。
こんなにも長くなってしまったnoteを
最後までめげずに読んでくださった
あなたにも、ありがとうございました。
精いっぱいの感謝を込めて。
そしてこれからの f a k o . も
どうぞよろしくお願いいたします🌼
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