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ミュージカル『王家の紋章』~観劇レポート~

先日観劇してきました
東宝ミュージカル『王家の紋章』の観劇レポートです。

※若干のネタバレも含まれておりますので、ご注意ください。

◆感想ハイライト

「もどかしい想い」が錯綜しまくるファンタジーラブロマンス!
最後は、えっ!?これで終わり!?と若干モヤモヤ感・・・。
でも久々に耳に残る音楽と出会えた作品♪
<おすすめ度:★★★☆☆>

◆作品情報

原作:細川智栄子あんど芙~みん
   「王家の紋章」
   (秋田書店「月刊プリンセス」連載)
脚本/作詞/演出:荻田浩一
作曲/編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
公演期間:2021年8月5日(木)~8月28日(土)
公演劇場:帝国劇場(東京)

主要キャスト
 メンフィス:浦井健治/海宝直人
 キャロル:神田沙也加/木下晴香
 イズミル:平方元基/大貫勇輔
 アイシス:朝夏まなと/新妻聖子
 ライアン:植原卓也

公演サイト:https://www.tohostage.com/ouke/

◆あらすじ

16歳のアメリカ人キャロル・リード(神田沙也加/木下晴香)は、エジプトで大好きな考古学を学んでいる。頼もしい兄ライアン(植原卓也)や、友達や教授に囲まれ、幸せな毎日を送っていた。
ある日、とあるピラミッドの発掘に参加するが、そこは古代エジプトの少年王・メンフィス(浦井健治/海宝直人)の墓だった。ピラミッドに眠っていた美しい少年王のマスク、古代エジプトへのロマンに沸き立つキャロル。そんな中、アイシス(朝夏まなと/新妻聖子)という謎の美女が突然現れる。実はアイシスは古代エジプトの神殿の祭司でメンフィスの異母姉。メンフィスの墓を暴いたことによる祟りを起こすため、現代に現れたのだ。彼女の呪術によって、キャロルは古代エジプトへとタイムスリップしてしまう。キャロルは、エジプト人にはありえない金髪碧眼に白い肌。そして、考古学の知識と現代の知恵を持つ。やがて古代エジプト人達から、“ナイルの娘”“黄金の姫”と呼ばれ崇められる様になり、宰相イムホテップ(山口祐一郎)からも認められるようになるが、キャロルは現代を懐かしみ、帰りたいと願っていた。
しかし、メンフィスから求愛を受けるようになり、強引で美しい若き王メンフィスに反発しながらも心惹かれてゆく。だが、キャロルの英知と美しさにほれ込み、彼女を奪おうとするヒッタイト王子・イズミル(平方元基/大貫勇輔)など、2人の間には数々の困難が立ちふさがる。果たしてメンフィスとキャロルの運命は――。

※ミュージカル『王家の紋章』公演サイトより引用
https://www.tohostage.com/ouke/

◆観劇を終えて。。。

初めましての王家の紋章。
神田沙也加さん、平方元基さん、植原卓也さん。
キューティファンとして、キューティメンバーが揃っている作品は観るしかない!という思いでチケット取りました(笑)
ちなみに漫画原作であるぐらいの前情報のみで観劇しました。

※私が観劇したい公演回のキャストボードはこちら

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「それぞれの愛が運命を動かすストーリー」
メンフィスとキャロルのラブロマンスはもちろんなのですが、この作品は登場人物たちそれぞれの愛の行方が運命を動かしているストーリーだなと感じ、心が温まったり、切なくなったりと喜怒哀楽を感じられる作品だなと思いました。

♥アイシスのメンフィスへの姉弟を超える愛
♥イズミルとミタムン、ライアンとキャロルの兄妹愛
♥イズミルのキャロルへの恋心

家族愛や恋愛、、、さまざまな人たちのいろんな想いが複雑に絡み合っていくのですが、個人的にいいなーと思ったのは、サチとキャロルの関係性です。キャロルがタイムスリップして倒れている所をセチが助けたのをきっかけに、セチは次第にキャロルを姉のように想い慕い、命をかけて守ろうとします。血のつながりはないけど家族のように想い慕い愛するセチのシーンは涙なしでは見れません!

「圧巻の新妻聖子ワールド!」
キャストの皆さん、どなたも演技、歌唱とても素晴らしかったです。
ですが!群を抜いてすごかったのは、、、新妻聖子さん。

すげ~~~!!!の一言に尽きます。

冒頭のキャロルに祟りかける登場シーンから存在感がすごいのですが、なんといっても(おそらく)アイシスのビックナンバーである「想い儚き」もう新妻聖子ワールド全開って感じでただただ世界に引き込まれ、圧倒されました。声量もすごいですし、一音一音に感情が重く乗っていて(いい意味で!)、ずっしりと身体の奥に響く届くイメージ。アイシスの心の葛藤がすごく伝わってきました。
新妻聖子さんに、なんかこういうちょっと哀愁ある感じの歌や怒りを感じる歌とかを歌わせると、本当感情爆発させて迫力満載で歌ってくださいますよね。個人的には一番大きな拍手を送ったシーンでした。

「もどかしい想いが至る所に沢山!だからこそ、キュンシーン満載!」
個人的には、キャロルとメンフィス、イズミルの三角関係?がもうキュンキュンしました!(笑)キャロルが帰りたいと泣き始めたときに、帰るな!とメンフィスがバックハグをするシーン、一度現代に戻ってしまったキャロルがもう一度古代エジプトに戻ってきた際に完全にメンフィスと心通じ合うシーン、仇敵の恋人であるキャロルに恋をしてしまうイズミル、キャロルに拒絶されながらも想い続けてしまうイズミル。ときめきのキュンや切なさのキュンが随所に散りばめられておりまして、これは女子が好きな作品だわって思いました。
とくに後半、イズミルが想い募ってキャロルを抱きしめてしまうシーンなんて、ため息ものでした。(※イズミル役の平方さんは個人的に好き&かっこいいなと思う俳優さんの一人という個人的な推しキャストであるという感情も含みですが。笑)

「え~!!!もどかしい想いのまま幕が下りる・・・」
さて、初見で原作も知らない私ですが、割と終盤まで楽しんで観劇をしており、ここからどういう結末になっていくのだろう!まぁメンフィスとキャロルは結ばれるだろうな~って予測していましたが、アイシスはどうなるのか?イズミルはどうなるのか?と考えながら、クライマックスへ。

予測通りメンフィスとキャロルは結ばれハッピーエンド!
・・・なのですが!!!
私は「え~~~!!!これで終わり!?」と正直、不完全燃焼でした。。。

もちろん!メンフィスとキャロルが結ばれたのは拍手喝采ですよ!
(意識戻るのあっさりしてないか?とは思いつつも)
結ばれて良かったー!ありがとうー!
なんですが、、、!

アイシスは、まだメンフィスへの想いがあるまま苦悩の中にいるよね?
イズミルは、絶対キャロルを我がモノにするって言ってどっかいったままだし!!
ルカなんて平然とスパイのまま参列してますけど~!?
てか、ライアン兄さんの存在はーーーー!!!(笑)

って思ったのは私だけでしょうか。。。(笑)
原作を知らなかったので観劇後いろいろ調べさせていただきましたが、刊行は60巻を超え、今もなお連載中なのですね。そして原作のだいたい4巻ぐらいまでのお話が舞台化をしているという記事を過去の観劇レポートで拝見しました。
うーーーん。なんか時間の都合で描き切れずに最後無理やりまとめた感があり、それまでがとても良かっただけに残念な終わり方だったなと正直思いました。。。

◆My Best:想い儚き

ストーリー結末としては個人的にはとてもモヤッとしてしまった作品でしたけど、楽曲はどれも素晴らしかったです!
1回観ただけで耳に残る楽曲がある作品って、素晴らしい楽曲の宝庫作品という私的指標があります(笑)
今回一番耳に残り終わった瞬間に脳内リピートされている楽曲は、劇中に何度か出てくる『想い儚き』です。
アイシスのナンバーとしてのシーンもとても素敵だったのですが、終盤、この曲をリプライズとして、メンフィス・イズミル・キャロル・アイシスでカルテットとして歌います。このカルテットが本当に素敵なんです。ミュージカルの終盤のカルテットって私とても好きなのです。主要キャストがそれぞれの想いが交差しながら綺麗なハーモニーに変わっていくところが、この後どうなるのかな?エンディングはどうなるの?とハラハラわくわくドキドキ、よりクライマックスに向けて気持ちが高揚していく感じがします。
王家の紋章でのカルテット、まさにこの高揚感がすごかったです。(なだけに、え~!ってなってしまったのかもしれませんがw)メンフィス役の海宝さん、イズミル役の平方さん、キャロル役の神田さん、アイシス役の新妻さん、四者四様それぞれの声質、表現が絶妙に絡み合って一つの音楽になっていく『想い儚き』は素晴らしかったという一言に尽きます。

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