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初恋。


まだあげそめし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり

島崎藤村の初恋です。

初恋と言われたら、
それが真っ先に思い浮かぶような私です。

初恋がなかったわけではない。


今も、恋をしているから。
初めての恋もあったことでしょう。


では、いつが初恋だったか。

覚えていません。


あの時のあの恋だったかな、
それとも、あちらかしら。

そんな風に考えてみても、
答えは出ません。


どちらかといえば、
恋多き女かもしれない。


それはお付き合いした人数とか、
そういうことだけではなくて、

私は惚れやすいから、
あの人もいいね、この人もいいね。

と瞬間では思うのです。


ま、それが恋かどうかは、
置いといて。


島崎藤村の初恋に衝撃を受けた
中学生の自分、あの時の記憶ばかり蘇る。



過去の恋は、
忘れたいのではない、
でも忘れたくないとも思わない。


海の泡のように

消えてしまえば、
それまででしょう。


あなたのことは、
初めて好きになったんだもの。

それもまたきっと
初恋でしょ?

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