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稚内から名寄への道。


利尻、礼文の島旅を終えました。


稚内までフェリーで戻ると、
なんだか日常に戻ってきた感じがしました。


私たちにとって、
稚内も数日前まで知らない土地であったのに。


美味しい海鮮丼を食べ、
港の街が見える温泉に入りました。


そしていざ、
名寄へ行かん!

なよろ
だということを礼文島で知りました。

礼文島を去り、
どこへ行くのかと尋ねられたからです。


何度も確認しても未だに、
なより と呼んでしまいます。



稚内から、


その日の宿、
名寄まで行くのは
果てしなく遠く感じました。

もちろん、
北海道はでっかいどう。


知っていますし、
それを加味して、計画を立てました。


ですが、限界まで来ました。


暗く霧がかかる道。
鹿やアライグマ、キツネ。
そしてその時の運によっては、熊が出て来る。


そんな夜道を車で走る経験は
そうそうないでしょう。


怖かった。すごく怖かった。

人間の操れる世界ではないと、
身体で感じました。


鹿、アライグマの親子、キツネが
道路の真ん中やすぐ横を通るのを
目で確認しました。


動物を轢かないようにと、
神経を研ぎ澄ましていくから、
かなり疲れた。


そして霧が私たちを追い出したいかのように
真正面からむかってくるから、
本当に疲れた。



限界まで来た時に、
閉店10分前のセイコーマート。


ありがとう。
セコマ。


お前がいなかったら、
疲れ果てて、動物たちに囲まれたまま
運転を止めていたかも。



そして、
やっと、名寄に。

名寄は、
久しぶりの大きな街でした。

ありがたい。
人が支配したいとする世界へ帰ってきた。


名寄のありがたさ、沁みました。


そして、
ここでも人が優しい。

私も旅人に心優しくあれるような
自分でいたいな。


ありがとう。
名寄。


そしてありがとう。
道中の動物たち。


諸手を挙げて歓迎とまでは行かなくとも、

君たちの生息地にお邪魔させてもらえて、
怖かったけれど、嬉しかったよ。


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