見出し画像

ははが置いてきた名前を。

わたしは、
いつか物書きとして、
何かを形に残せたらいいなあ。

と漠然と思っている。

実は曽祖母も
自分の手記を本の形で残していて、

そういった血が自分にも流れているのかな。
そうだったら嬉しい。

と思う。

もちろん、誰もが名を知る
大作家は親族にいない。

少なくともわたしが知る限りは。


もしそうやって、
本の形で何を残せることになったら、
ペンネームを使いたい。

今、ここでの名前とは別のものを。

母親があの日に置いてきた旧姓と、
そして両親から授かった名前を

合体させて。

私もいずれこの姓を
どこかに置いてくることになるかもしれない。

そして新たな姓を受けると思う。

生きている途中に
自分の名前が変わることなんて
そうそうないことだから

どんな風なのか
今から気になる。

わくわくするとかではなく、
単純に興味がある。

でも本で名を残すなら、
今の姓でも、そして未来の姓でもなく、

ははがあの日に置いてきた姓を
拝借する。

母方の祖父母に
うつの時にずっと寄り添ってもらったこと。

そういったことは、
もちろん根底にはあるだろうが、

なんで私がその姓を使いたいのか
私自身もいまいち明確には分かっていない。

でも、
きっと驚くだろうな。

あの日に置いてきた姓を
私が探して、拾ってくるなんて。

そんな日が来るといいんだけど。


この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?