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オールドユニクロに幸あれ、前編

古着屋(というよりセカストとか)で昔のユニクロを買うのを、趣味の一つにしているのだが、調べるとオールドユニクロという文化があるらしい。今回はそれをちょいちょい脱線しながら語っていきます。
なのでめっちゃ長くなると思う。

オールドユニクロは似たような例で言うとオールドGAPがそれに当たると思う。
大量生産で買いやすい、ファストファッションの代表例であるGAP。そんなGAPでも古着市場では90〜2000年代初頭(それより前だともはやヴィンテージになってしまう)のアイテムが評価される流れが来ている。
大量生産で大衆的、オシャレ者とは正反対の位置にあるファッションブランドの、当時であればセールで投げ売りされていたであろう服たちが評価され始めている。これは今までになかった動きなのかもしれない。
知らんけど。

僕がオールドユニクロという言葉を知ったのはファッション方面が始まりではなかった。
というのも、僕の趣味の一つに商業施設研究というものがある。簡単に言うと様々なお店の歴史を調べたりする事なのだが、その一環で昔のユニクロの店舗を調べるというムーブをかましていた時があった。ツイッターには同じようなことを考えている人がちょいちょいいるので、ハッシュタグを使って検索したりしていた。そう、#オールドユニクロというタグを使って。(なんか商業施設オタクの中ではそういうワードがある、オールドセブンとか)
みんなは覚えているだろうか、三角屋根でレンガの外装のユニクロを。僕は今23歳なので記憶は大分朧げだが、そのユニクロを訪れた時は幼いながらに、あー、ユニクロに来たなぁと感じていたことは覚えている。近くにロードサイドなユニクロすら無いような田舎で育ったから余計に。
商業施設研究の話が長くなってしまいそうだからこれはまたの機会にするのだけれど、とにかくツイッターで検索した時に、もう一つの#オールドユニクロに気が付いてしまったのである。やっと本題に戻ってきたが、衣服としてのオールドユニクロだ。

この言葉自体が産まれてから間もないので、具体的な指標があるかどうかは分からないのだが、大体昔のロゴが付いているものからがオールドユニクロに当たると思われる。佐藤可士和の前のロゴね。

これを見て懐かしいと感じる人も多いのではなかろうか。正にユニクロ=ダッセーけど安いというイメージが最も強かった時期であると思う。佐藤可士和が今のロゴをデザインしたのが2006年だから、それまで使われていたロゴだ。+Jなんかも無い頃である。
しかしこれはあくまでオールドユニクロの最低ラインだ。オールドユニクロというものは恐らくユニクロという服屋が始まった時からを指すので、さらに昔の時代も含まれる。

さらに前はこんなロゴだった。人がおる。あとハイフンが間にある。僕は最早記憶が全くない。というか産まれているかすら分からない。というかさっきのロゴになったのが1999年らしいので産まれてない。
そしてそもそもUNIQLOの語源って何?と思う方もいるであろう、これは有名な話で調べたらすぐ出てくることなのだが、
「UNIQUE CLOTHING WEARHOUSE」の略である。
それを踏まえて初代ロゴを見てみよう。

人二人のデザインは同じだが、下には略される前の名前が記されている。ユニクロ一号店のオープン時の写真にも同じロゴが写っているから、これが初代ロゴという事でほぼ間違いないだろう。

で、やっと服の方の話ができそうなのだが、既に先人たちがオールドユニクロの服の歴史を調べてくれている。

この方たちが詳しいタグの歴史などを纏めて下さっているから、気になった方はこちらを見るとよく分かると思いやす。
なので僕はあくまで僕の気になった事だけを記そうかなと。

上の記事を読んで下さった方には説明不要になってしまうのだが、オールドなユニクロの商品には様々な種類のタグが存在している。時代が新しい順に簡単に説明していこうと思う。

まず一つ目はこれ。現行ロゴになる前まではこのタグが使われていたと思われる。しょっぱなからユニクロかどうか分からんやんけ!と思うかもしれないが、ある場所を見るとちゃんと旧ロゴが入っている。

それがここ。品質表示タグの場所の上に控えめに旧ロゴのタグが付いているのがお分かりだろうか。
あくまでネット調べによるものだが、この○にサイズ表記のみのタグに変更されたのは2002年に玉塚元一氏がユニクロの社長に就任した少し後の、大体2004年辺りのことらしい。
ちなみにこれは2008年の商品ね。
大方ユニクロ製品ということがバレるのを少しでも防ぐための工夫だったのだろう。実際、セカストなどのリサイクルショップでもこのタグのものはユニクロだと気づかれていない物も多く、ノーブランド扱いになっている事がある。
ただ、一部サイトでは「ユニバレ」(ユニクロを着ている事がバレること)という言葉が流行り出した対策としてこのタグに変更されたという説明もある。だがユニバレという言葉が流行ったのは2009年初めだったらしく、若干時代に食い違いがある。ユニバレという概念だけあって数年後に言葉が生まれたのだろうか。こればっかりは時代のライブ感とかを知ってないと分からないので歯痒いばかりである。(間違っていたらご指摘ください)


上のタグからもう少しだけ遡ると出てくるのがこの紺地に白字のタグである。自分の中では昔のユニクロといえばこのタグ、といった印象がある。恐らく親が着ていた服とかで目にしていたのだろう。
リサイクルショップで見る頻度も一番高い(自分調べ)このタグだが、意外に歴史は深く、洗濯表示タグに会社名、住所等の記載が義務付けられる前(1997年以前)からその存在が確認されている。それが下の画像のタグ。

とは言ってもこんな調子でタグの形やフォントが多少違っている。また文字の色も少し違い、こちらは少しシルバーっぽい色合いとなっている。僕はこれを便宜上ナイキよろしく銀タグと呼んでいる。

と、ここまで来たところで予想以上に長くなってしまったので、前後編に分けることにしました。
後編ではタグの簡単な説明の続きとオールドユニクロに対する思いなんかを語っていこうと思う。
というかここまで読んでくれてさらに後編まで読んでくれるような物好きはいるのだろうか。

後半へ続く。

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