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夢の中で

年に数回ほど、眠りから覚めた時
自分がどこの誰で、何をしている人で、誰と暮らしていて
どこにいるかが全く思い出せずに天井を眺めている時がある。

そんなことはないですか?私だけ?

天井を眺めているとじんわりと思い出してきて
あぁ、そうだった。今はこういう人生を送っているんだった、
となるのだけれど・・・。
その時いつも思う、どこまで私は行ってたんだろうって。

完全に魂、どっか行ってたよね、って (笑)

それくらい、完全に離脱してしまった感じが残っている。

幼いころ、夢の中で違う人生を送っていた。
私は兄と両親と4人暮らしだったけど
その夢の中では小さな姉妹で、とてもかわいい二人だったように思う。
印象的だったのは、トイレのマットやカバーがピンクのイチゴ柄で
とてもかわいくて、お洋服とかもすごくかわいい服を着せてもらっていた。
そちらの世界に行くと、こちらの世界のことは何も覚えていなくて
すごく楽しく姉妹で生活していた。

ある日、こちらの世界でふとそのトイレの記憶が蘇り
母に「トイレ・・・いちごの」と言ったっきり
何を話していたのか突然忘れてしまって
みんながはてな?の顔になって終わったことを覚えている。

子供の時って、自分に起こっていることが客観的に見れないから
そのまま流して終わっていた。
でも大人になって、その記憶のかけらを拾い集めてみると
何だったんだあれは・・・と驚く。

そして寝ている間に、いつもでは無いけれど
魂がどっか遠くに行ってしまってる時があるんだろうな、と
感覚的にわかるようになって
実際、たまにものすごくぶっ飛んでしまう時がある。

でも大人になった今は、どこに行ってるのか全く分からないし
あの姉妹の夢も見ない。

幼いころは、いろんなものを見たけれど
今はそんなに見なくなった。

子供って、大人と見えるものが違うのはなぜなんだろう。
不思議だな。

中学校くらいまで、いろんなことが起こったけど
高校生くらいになってからは、もうあんまり起こらなくなった。
ほぼ、大人ということなんだろうか。
脳みその発達具合に関係があるのかもしれない。

一度、中学生の時に
突然、戦争中にわが子を失った悲しみに襲われて
授業中に号泣したことがある。
あんなに深い絶望と喪失感を私は知らない。
知らないことが頭にあるというのは、どういうことなんだろう。
先祖の記憶なのか、なんなのか・・。
もしかしたら祖父の記憶を引き継いだのかもしれないけど
考えてもわからない。

私がいつか命を全うし、あの世に帰る時
それらの謎が全て分かるのだろうか。

考えてもわからないことを、むりやりこじつけようとは思わない。

でも寝てる時、どこに行ってるのかは知りたいなぁと思う。




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