見出し画像

話をしようよ


君と私は全く違う生きもので
その気持ちの全部はわからないけれど
きっと一緒に居続けることはできるんだ。


__________


話がしたかった。
君と私はまったく違う生きものだから。

姿形は似ている。
かなしいこと、うれしいこと、
似たような思い出も、ぼんやりある。
似たようなかなしみ、挫折もあるかもしれない。

でもその全部をわかるほど同じではないのだ。

私の全部はわかってもらえない。
私も君の全部はわからない。

それでも、
一緒にいたいと思った。

一緒に散歩したり
お菓子を食べたり
夜明けまで話をして
笑ったり泣いたり

その気持ちの全部はわかり合えないんだけど
一緒にいることはできるんだって、
それはさみしいことなんかじゃないんだって。


私はそう思うのだ。

よく考える。
人はいつでもひとりぼっちなんじゃないかって。

どうせ誰もわかってなんかくれない、と
わかって欲しい、を行ったり来たりする。
わかられてたまるもんか、と思ったりもする。

心の中がひとりぼっちになる。

そんな時は心の視野が狭くなって
苦しくなってしまうんだけれど、
よくよく考えれば、その通り。
わかるわけがないのだ。人の心は。

それでも、他人は結構好き勝手言う。
責任のない言葉もたくさん言ってくる。

そういうの、不思議でたまらないよ。

だから、私は話がしたかった。
本当の心と心の「話」をしたかった。

話をしているとほんの少しだけ元気になる。

心が少しだけひとりぼっちじゃなくなる。

本当の気持ちを話すと
少しだけ温かくなる。

そうやって、ひとりぼっちにならないうたを
私は作りたいと思った。
大袈裟なことは言えないけど、
闇夜をチェーンソーで割くようなすごいことはできないけど、

毎日のちょっとしたこと、
大事だと思ったことをうたにしたいと思ったのだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?