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三日月ロンリネス


本当は愛されたいし
ずっとさみしい。

あの頃が恋しい。と、思っている。

大人になっていくたび
本当のことを認められなくなった。

胸ばっかり張ろうとして
ちゃんとできるんだってことを信じたくて
大股で歩きながら
本当は躓いてばかりいる。

ううん、本当は大股で歩くのも、少し怖くなっちゃったんだ。


君との毎日は、素晴らしかった。

他の人から見たら
「そんな人はやく忘れちゃいな」
かもしれない。

それでも、私は
一番、私らしかった。

弱くて強い、本当の私がそこにいた。

でもね、ダメになりたくなかったの。
まだ好きだってこと、認めちゃったら
ダメになっちゃうような気がして
本当に、大股で歩けなくなっちゃうような気がして
私が一番、私を無視していたんだね。

もう、大丈夫。
ちゃんとわかったから。
私の気持ち、ちゃんとわかったよ。


愛されたくて仕方なくて
さみしくて仕方なくて
あなたのことが忘れられない私でいいんだ。

今はただそれだけ。

涙がちゃんと出た時から
私は始まっていく。
本当のことを認められた時から
私は始まっていく。

いつも完璧じゃなくていいんだ。

私は弱くて、同じくらい強い。
泣きながら歩いたこと、
三日月だけが知っている。

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