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個人の主観に委ねられる面接になりすぎてると悩んでいる人に読んで欲しいnote

#採用アドベントカレンダー 最終日。25日目を担当します森数です!
採用を丸っと請け負う CASTER BIZ recruitingの事業責任者をしています。

今回の採用アドベントカレンダーに CASTER BIZ recruitingに関わる素敵な皆様がご参加くださり、たくさんの「採用」にかかわるnoteが集結してとても嬉しいです。
下のリンクから全ての記事が見られますので、ぜひご覧ください。

* * *

CASTER BIZ recruitingでは、サービス開始から約2年で200社弱のスタートアップ・ベンチャーの採用支援をハンズオンで行ってきました。
カレンダーを空けて待っていれば、面談や面接が勝手にどんどん組まれていくサービスなのですが、面談・面接数が増えると「面接官を増やさないと…!」となります。

採用強化すると必ず直面する問題が "判断のバラツキ"

採用を強化するにあたり、今まで採用に関わってこなかった人たちが面談や面接に駆り出されることになります。
今までは代表やボードメンバーが面接をしていたので、細かなところまで取り決めなくても選考基準が大きくばらつくことはなかったけど、面接でヒアリングする項目や面接官教育ってどうすれば…と悩む会社は少なくなりません。

そこで、
自社に合う人材を、複数の面接官が同じ目線で判断するにはどうしたらいいのか? について書くことにしました。

こんな人が読むといいかも

- 面接官にある程度任せていたけど、そろそろ面接で聞くべき項目を作らないと…と思っている採用担当者
- 面接の判断基準が経験則や主観に委ねられていて、結論が偏りがちになってしまうことに悩んでいる人
- 面接官として駆り出されたけど、他の選考官と意見が食い違ってしまって評価基準がわからなくなってしまっている人

…さて、本題に入る前に、考えたいことがあります。

❶ カルチャーフィットする人材=志望意欲が高い人材 ではない
❷ 面接に関わる人は法律の基本理解が必要

❶ カルチャーフィットする人材=志望意欲が高い人材 ではない
ここを取り違えると、最初から志望意欲やミッション共感を求めてしまいます。そうなると、よく知らないうちから「好き!」と言ってくれていた人しかダメということになります。
混同されがちなのですが、似て非なるものです。

❷ 面接に関わる人は法律の基本理解が必要
以前、面接でありがちNG集を公開しましたが、面談や面接に関わる人は全員、法やお作法の基本理解が必須です。

さて本題です。

自社に合う人材を面接でどう判断するのか?
複数の面接官が同じ目線で判断するにはどうしたらいいのか?

* * *

1) 自社のカルチャーを言語化する

まず、自社のカルチャーを具体的に言語化するところから始めます。

会社は人ではありませんが、会社は人でできています。
メンバー1人ひとりの特性や価値観が集合することで、会社のカルチャーが形成されます。つまり、カルチャーは「結果として作り出されているもの」なのです。

明確に定義されていない場合は、まずは既存メンバーに話を聞くことからはじめましょう。その際、コンピテンシーも合わせて整理することをお勧めします。

バリュー = 組織共通の価値観
コンピテンシー = 成果を上げつづけることのできる行動特性

[ 既存メンバーへの質問例 ]
   - どのような想いで仕事をしているのか
   - 何をする時に意味や価値を感じるのか
   - 逆にどんな時に嫌だと感じるのか
   - 仕事をする上で大切にしていることは何か
   - 上記それぞれの理由

このように既存メンバーの価値観を集め、どのような傾向があるのかを分析して定義していきます。

2)面接の評価項目を決める

   「どんな人が活躍するカルチャーなのか」
   「どんな行動をする人が高い結果を残すのか」
   「どんな人と一緒に働きたいのか」
から、求める人物象(特性)を決めていきます。

[ 注 ]ここまではやれている会社は多いです。でも足りません。

「リーダーシップ」が面接の評価項目の1つになったとします。
リーダーシップのある人といえば、どんな人をイメージしますか?

辞書を引いてみるとこう書いてあります。

リーダーシップ 【leadership】
①指導者・統率者としての地位・任務。
②指導者としての能力・資質。統率力。指導力。

周りに「リーダーシップのある人ってどんな人?」と聞いてみると

- 先頭に立ってみんなを引っ張っていくトッププレイヤー
- メンバーの意見を尊重しながら協働して推進する人
- 明確なビジョンを示してリードするビジョナリーな人

バラつきがありますね。
評価項目を決めただけでは、不十分なことがわかります。

3) 具体的に定義して評価基準を行動レベルで定める

リーダーシップがある人を採用したい!となった場合、
     a. 自社に必要な「リーダーシップ」ってどんなの?
     b. どういう行動特性があればリーダーシップがあるとみなすのか

を具体的に整理して決めていきます。

「目標を掲げ、人を巻き込んでチームで成し遂げることができる人」が、自社にとって必要なリーダーシップだったとします。

評価基準のチェック項目
   - [1] 進むべき方向を理解し、自ら目標を掲げることができる
   - [2] 人を巻き込んで進めることができる
   - [3] 意見が違う人がいても協働してゴールにむかえる
   - [4] プロジェクトの成功=目標達成と全体最適を考えたものになっている

このように、どういうケースならリーダーシップがあると判定するのかまで落としこむことで、面接後のフィードバックを面接官同士ですり合わせる時に、感覚ではなくロジカルにディスカッションすることが可能になります。

4)質問を決める

重要な項目や判断基準がわかっても、どう聞けばいいのかがわからなければ意味がありません。質問には「いい質問」と「悪い質問」があります。

悪い質問 --->>> 個人の感想や意見を求める質問 
例)「あなたはリーダーシップがあると思いますか?」

いい質問--->>> 経験ベースで引き出す質問
例)「これまでチームで働いた経験はありますか?その時、どのような立ち位置や役割が多かったですか?具体的なケースに基づいて教えてください」

1つの項目に対して、いくつか質問例を用意しておくことをお勧めします。

5)面接官に対して研修を実施する

アサインされた面接官がいきなりいい面接官になれるわけではありません。
採用の目的や、自社に必要な人材とその評価基準。面接が与えるインパクトや面接官が果たすべき役割について説明し、研修を実施しましょう。

- 採用の目的や背景
- 面接(面接官)の役割
- 採用要件(項目)と評価基準
- 質問の仕方と面接で聞いてはいけないこと

もちろん、研修すればOKというわけではなく、振り返りながらチューニングしていくことが大切です。設計 3割  運用 7割。

* * *

採用(した人)が会社に与える影響は大きい

数人の採用影響を受けにくい規模の会社ならまだしも、スタートアップにとって「採用」は事業成功を左右する重要なファクターの1つです。
だからこそ、可視化できない経験則や感性のみに頼るのではなく、具体的な設計が必要になります。

採用のゴールは、入社した人が活躍することです。
選考の中で伝えるべきこと、確認すべきことが定まっていないと、行き当たりばったりな感性オンリー採用になってしまい不幸のもとです。

ちょっと大変な作業に思えるかもしれませんが、自社にとって必要な人材や評価基準を言語化することで、同一目線での採用活動が可能となるだけでなく、今後の採用戦略を立てる際のヒントも多く得られるはずです。
また面接に関わる人が、自社への理解をより深める良い機会にもなります。

面接項目や判断基準を細かく設計した方がいいのはわかった!
けど、やり切れない...と悩む方へ ▼

初回無料の相談会を随時実施してます。
上記フォームかDMでいつでもご連絡ください。

あとがき

11月某日、弊社のリクルーター兼マーケターのみずてぃーが、
「人事系のアドベントカレンダーできないかなー」とSlackで呟きました。
すると、神の声が。

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「やる!」と決めてから今日まであっという間でした。
「一緒にやりませんか?」と声をかけたら一瞬で埋まった25枠。
気持ちよく「やろう!」とご参加くださった皆さんに心の底から感謝しています。Slackで、あーでもないこーでもないとワイワイしながら、みんなで駆け抜けた25日間。打ち上げでもしたい気持ちです!笑

今回の採用アドベントカレンダーは、いつ読み返しても色あせない重要Tipsがたくさん詰まっています。毎日「少しでも前へ!」という気持ちで、試行錯誤しながら努力を積み重ねている人だからこそ書けるnoteたち。
いつでも読み返せるよう大切にします。
また来年もやりたい!本当にありがとうございました。

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