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インナーチャイルドの癒しの弊害

スピリチュアルや心理の世界で、インナーチャイルドを癒すって基本中のキみたいな作業だったりすると思います。

私もクライアントさんに対し、明示的にしなくても、その問題は子どもの頃のあなたが泣いているのかもね、なんてことは伝えたりします。実際癒すためのセッションはほぼ私はしません。こんな風にやってみてね、と伝えるか、信頼できるカウンセラーに頼んでみて、と言います。

インナーチャイルドの扱いって実はすごく注意が必要だし、なんならやらない方がいいんじゃないかとすら思うのです。

たいていのインナーチャイルドは、弱い幼いものvs. 力のある大人の構図で生まれます。

なんどかインナーチャイルドのセッションを私も受けたことがあります。傷ついた小さな自分を見つけることができたし、その子を抱きしめることもできました。ただ一方で、傷つけた相手に対し子どもとしては言語化して認識していなかった理不尽さに気づき、怒りが刻まれたようにも思います。

ほんとうは、インナーチャイルドが癒されれば、傷ついた子が消えるので傷つけた相手への怒りや怖れも消えるのが道理なはず。でも、むしろ、相手の自分への影響を強く感じてしまうようになりました。

もちろん、相手が怖くはなくなりました。でも、なにか上手くいかないことがあると今度はその相手が悪い、と瞬時に犯人扱いするようになったのです。

私の場合は親がその相手なので、仕事がうまくいかなければ父親のせい、セルフイメージが低いのは母親のせい、といったように。結局それは私の中で親がわたしにしてしまったことと、してくれなかったことへの恨みや執着が表面に現れることを許すことになりました。

私が悪いのではない。この事実を認めることはとても重要です。でもそのことと、親へ執着することはまったく別です。

一つ前の記事で書いたように、わたしたちはもともと完璧なのです。そして完璧ではない親のコンプレックスを押し付けられて自分を見る眼鏡が狂ってしまったのです。

https://note.com/mihokuriu/n/n1159ebb115ab

だから、もともと完璧だということを思い出せば親がなにをしたのであろうと、私の完璧さは変わらないのです。不完全な親からの影響なんてとりつくしまもなく流れていくはずなのです。

つるつるでまんまるな透き通った美しい球体には、なにもしがみつくことができないのと同じです。

インナーチャイルドを無理やりよみがえらせて、親の存在を際立たせることをしなくても、自分の完璧さを思い出せば親とは心の部分で縁切りできます。

もちろん、こんな風に自分が完璧だと思い出せたのは、わたしはここまでインナーチャイルドの癒しをしたからなのかもしれません。私の場合はそのルートを通ることが必要だったのかもしれません。

インナーチャイルドの癒しというのは、自分が自分に欠けていると感じた心の部分に触れ、それが生まれたところに戻り、本当に欠けているわけではない、ということを思い出す作業だと言えるかとおもいます。

自分は欠けているわけではない、と思い出すことを、欠けたところからするのか、もともと完璧であると理解する方向からするのか、やっていることは同じ。でももし、インナーチャイルドを扱っても扱っても親からの影響や自責から抜けることができない人には、親なんか関係ないほど完璧な自分だったのだ、ということを理解し受け入れる方向でアプローチするのが合っているかもしれません。


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料金:22,000円 /回

https://resast.jp/pc_reserves_v3/courses/8782?course_id=115870

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